2月14日にスタートした、吉沢亮(27)主演のNHK大河ドラマ『青天を衝け』。3月14日に放送された第5話で、ちょうど1カ月が経った。

各メディアによると第5話の平均視聴率は、16.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。20%で好発進した初回以降、第2話は16.9%、第3話は16.7%と推移。第4話で15.5%とダウンしたものの、盛り返しを見せている。

そんなドラマの堅調ぶりに貢献しているのは、オープニングで登場する北大路欣也(78)扮する徳川家康だという。登場の度にTwitterでトレンド入りするなど、視聴者の評判も上々のようだ。

「北大路さんの役どころは“いざない役”。

重厚なイメージとは反対に、『今日も出てきましたよ』などと語りかける愛嬌ぶりは大好評。“士農工商が現在の教科書には載っていない”ことを伝えるなど、気づきを与えてくれる 重要な存在です。

時代背景である幕末から明治にかけては、史実の多さから理解するのは容易くありません。徳川慶喜が尊敬していたという家康に“語り部”をさせることで、ストーリーを飲み込みやすくする狙いがあるようです」(テレビ局関係者)

昨年はTBS日曜劇場『半沢直樹』に頭取役として登場し、ドラマを盛り上げた北大路。さらに『剣客商売』(フジテレビ系)の秋山小兵衛役や『刑事7人』(テレビ朝日系)の堂本俊太郎役も続演し、映画『コンフィデンスマンJP -プリンセス編-』にも登場した。07年から始まったソフトバンクのCMでは、「お父さん犬」の声優としてお馴染みとなっている。

そんな北大路は今年で芸歴65年。あと2年で傘寿を迎えるが、現役として第一線を走り続ける原動力は“先輩の背中を追うこと”だという。

「50代までは時代劇で、実年齢より若い役を演じることが多かったといいます。ですが60代に入ってからは、『華麗なる一族』(TBS系)といった現代劇で等身大の役を演じるように。北大路さんはベテランの座に胡坐をかくことなく、『新たな可能性を見出した』と意欲的でした。何度も演じてきた家康役でも、今回のようにカメラと対峙して話をするのは初めての経験だといいます。

そんな北大路さんが尊敬する先輩は、萬屋錦之介さん(享年64)と高倉健さん(享年83)。かつて2人の熱量に圧倒された北大路さんは、『追いつきたい』という気持ちをずっと持ち続けているのです。だからこそ、幾つになっても新しいことに挑戦できるのでしょう」(芸能関係者)

今期は“家康様”として人気を博している北大路。まだまだ新境地を見せてくれそうだ。