「今は正面を切って人と会うことが難しく、ふれあう機会が少なくなっていますが、やはり最後に残るのは“人と人とのつながり”や“人を思う気持ち”だと思うんです。それはキントリ・チームが何よりも大切にしてきたものでもあります」
ドラマ『緊急取調室』(テレビ朝日系)の第4シリーズが、7月から放送されると決定。
“キントリ”の愛称で知られる『緊急取調室』。取調室という“密室の戦場”で繰り広げられる、取調官と容疑者との心理戦で知られる人気ドラマだ。
「キントリの第1シーズンが放送されたのは14年1月期のこと。19年の3シリーズ目でも、常に二桁台の視聴率を叩き出す人気ぶりでした。今回は2年ぶりの新シリーズ。さらに『キントリが9月末で解散する』とのストーリーが明かされており、ファンの間で早くも話題を呼んでいます」(テレビ局関係者)
共演陣には田中哲司(55)や小日向文世(67)、でんでん(71)といった名優たち。そして、数多くのスタッフが携わっている『キントリ』。天海は現場を取りまとめるため、座長として奔走してきたという。
「天海さんはこれまでクランクイン前から飲み会を開催するなど、積極的に“飲みニケーション”を取ってきました。3ヵ月の撮影期間で、飲み会が5回行われたこともあります。天海さんはそこで悩みを聞いてくれたり、明るく鼓舞してくれるんです。
さらに天海は、撮影中も気遣いを欠かさないという。
「カレーのケータリングを頼んだ際には、自らお皿によそったり。さらに出演者の健康を気遣い、ヘルシーな差し入れをしてくれたり。天海さんの思いやりに、みんな『ついていこう!』と毎度チーム一丸となるんです」(前出・番組スタッフ)
天海が“座長魂”を燃やし、引っ張っていく『キントリ』の現場。そこに突然、悲劇が訪れた。18年2月、ベテラン刑事・中田善次郎を演じていた大杉漣さん(享年66)が亡くなったのだ。
「キントリの出演者は人気俳優ばかりなので、なかなか全員で集まる機会はありませんでした。それでも天海さんはみんなとスケジュールを合わせて、年に数回は食事をしていたそうです。それだけに大杉さんの訃報を聞いたとき、天海さんは相当なショックを受けたと聞いています。あまりに落ち込んでいて、周囲も声をかけられないほどだったそうです」(ドラマ関係者)
第3シリーズが始まる前に亡くなった大杉さん。しかし同シリーズでも「善さん今頃何しているかねえ」というセリフがあったり、中田善次郎の写真が登場したりと引き続き“出演”していた。そんなサプライズは天海の提案だったという。
「大杉さんが亡くなる前から、第3シリーズの計画は決定していました。大杉さんが撮影を心待ちにしていたと知っていた天海さんは、『もう一度、漣さんと“共演”したい!』とスタッフに直談判。そうして大杉さんの“出演”が実現しました。
当時、天海さんはクランクイン前にスタッフ全員を集めて『大杉漣さんとの共演です。しっかりやりましょう!』とお願いしていました。1人の座長として、真剣な表情で呼びかける姿に思わず涙ぐむスタッフも。いっそう現場の結束は強くなりましたね」(前出・ドラマ関係者)
今シリーズも天海は“人とのつながり”を大切にし、現場を牽引していくことだろう。