「嵐ロス、ありました! 自分の人生には当たり前のように嵐がいたんだと感じました」(30代主婦・ファン歴20年)
活動休止期間が始まってから間もなく1年が経つ嵐。そこで、嵐ファンのみなさんに聞いてみました。
■ふとした瞬間に感じる寂しさ…生活にも変化が
「5人がワイワイ楽しそうにしている姿を見られないのが悲しい。デビュー直後からファンで、コンサートに母と一緒に行くのが毎年の恒例行事。コロナ禍でも行けなかったけれど、この後も行けないのが寂しい。生のコンサートが見たいです。松潤が言っている『5万5千人、幸せにしてやるよ』の1人になれるから」(30代パート・ファン歴22年)
コンサートといういわば“お祭り”のような場がないことはファンにとって大きな痛み。さらに、嵐が人生の一部になっていたファンたちだけに、日常のふとした瞬間にもロスを感じることがあるようで……。
「毎週見ていた嵐の番組が終わってしまって、でも見るのが習慣になっていたので、ふとチャンネルを回したときにやっていない……。そういうときにとても寂しかったりしました。ふだん元気をもらうために聴いている嵐の曲を聴いているときに、不意に涙があふれたこともありました」(30代主婦・ファン歴20年)
「大型の歌番組などに、当たり前だけれど嵐の名前がないのを見ると、すごい虚無感に襲われます」(60代自営業・ファン歴18年)
「元気が出ないときに、『嵐の姿見たいなー』と思うことがありました」(20代学生・ファン歴13年)
活動休止とともに、生活に変化があったという声も。
「歌番組も全然見なくなりました」(30代主婦・ファン歴20年)
「今までみたいに情報番組を追いかけたり、録画の編集を急がないとレコーダーの容量がなくなると言った危機感を持たなくなったり、コンサート情報やグッズ情報にアンテナを張らなくなったり。出費が減っていますね」(60代自営業・ファン歴18年)
■嵐に注いだ情熱をほかのグループに向けるファン
それでは、以前は嵐に使っていた時間や情熱をどこに使っているのかというと……。
「嵐5人の番組が見られなくなったぶん、今まで見なかったお笑いや別のタレントが出ているバラエティを録画して見るようになった」(20代会社員・ファン歴10年)
「活動中は毎週末、録画していた嵐の番組を見ていましたが、その時間に日本のドラマを見るようになった。
また「嵐に変わるものは現れてくれていません」(60代自営業・ファン歴18年)と話すファンがいる一方、「他の好きなアーティストを見たりして心を慰めていました」(20代学生・ファン歴13年)と言う声も。嵐ロスを埋めてくれた存在として、あるグループの名前が集中して出てきたのも印象的だった。嵐との共通点を感じているファンもいるようだ。ジャニーズの後輩で活躍めざましいSnow Manだ。
「嵐のように仲の良いSnow Manに片足ハマり中(笑)」(40代会社員・ファン歴22年)
「活動休止発表の数カ月前からSnow Manにハマり始めています!」(20代医療事務・ファン歴17年)。
もちろん、「嵐の過去の雑誌やDVDを整理しながら懐かしんでいたため、あまり寂しさを感じなかった」(30代パート・ファン歴22年)と、“嵐のいない寂しさは、過去の嵐で埋めた!”という人もいる。
ただ、ロスが強すぎて何を見ても寂しさが募るという人もいて……。
「ようやく、そろそろ録りためてある以前の嵐さんのTV番組を見かえしてみようかな~って気持ちになりつつあります。それすらこの1年はできなかったので……。今公開されている映画(過去のコンサートを映画化した『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM“Record of Memories”』)を観たときも、実際にこのコンサートを東京ドームで体感したときのことが思い出され、その続きがなくなってしまっていることを実感すると、ますますロス感が強くなりました」(60代自営業・ファン歴18年)
■「ロスを感じなかった」というファンの理由は
一方で、ロスはほとんどなかったというファンの声も聞こえてきた。理由にはいくつかのパターンがあったが、まず自分の生活環境の変化と重なってロスを感じなくて済んだという人たち。
「年明けすぐは嵐ロスしていたけれど、4月以降は就職して自分のことでいっぱいいっぱいで、ゆっくりテレビ見たりする時間も減ったから、ほぼ嵐ロスがなかった」(20代会社員・ファン歴15年)
「ちょうど自分も結婚をしたので、このタイミングで、子供を作りヲタ活とは、違う自分の人生をより楽しめたらなぁと思うように。
また、活動休止後も、メンバーが個々で活躍していたり、また11月に映画『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM“Record of Memories”』の公開があったおかげで、ロスを感じずに済んだり、寂しい心を慰められたりしていたと話す人も多かった。
「毎日、番組やCMでメンバーを見ているのでロスはない。大野くんの姿は見られませんし、最近まで松潤もあまり出ていませんでしたが、メンバーがほかのメンバーや嵐について話していることが多く、嵐を大切にしていると感じるので寂しくありません」(60代契約社員・ファン歴22年)
「映画の公開前に『5人でご飯を食べに行った』と言っていて、実際に見られないとしても、5人が今でも交流していることが嬉しいし安心する」(30代パート・ファン歴22年)
「もちろん嵐5人の姿を見たいですが、各個人が相変わらず嵐の話をしてくれたりするのを見ると、メンバーの嵐に対する気持ちが離れているわけではないのがわかるので、“またいつか5人の姿が見られるのかな”という気がして心が慰められました。あとは、個人かグループかは関係なく、嵐のメンバーが楽しそうだとこちらも楽しい気持ちになる!」(20代学生・ファン歴13年)
嵐が“解散”でなく“活動休止”という選択をしたことで「今は寂しさというよりはあくまで“休止期間”なんだと思いながら落ち着いて過ごしている」(20代会社員・ファン歴10年)と、戻ってくる安心感や期待感を口にするファンも。
「5人でワチャワチャしている姿を見られなくなったこと。ライブへ行けなくなったこと。お正月に嵐が見られなくなったこと。年末年始の雑誌ラッシュがなくなったこと。そういうことでロスは感じたけど、発表から休止までの間、本当に5人が嵐のこと、ファンのことをいちばんに考えていろいろやってくれたので感謝しかなくて。そっちの想いの方が強いかもしれません。解散じゃなくて、また5人で戻ってきてくれる選択をしてくれて本当によかった」(40代会社員・ファン歴22年)
■「嵐には今も活動しているような存在感がある」
オタク女子ウォッチャーの森田オタ美さんは、嵐ファンのロスぶりについて次のように指摘する。
「嵐は活動休止の発表が早く、その後の露出も多かったりと、しっかりファンサービスがあったから、今でも嘆き悲しんでいるようなファンがそれほどは多くないのかもしれません。すでに解散してしまったSMAPとは異なり、嵐には今も活動しているような存在感がありますからね」
さらに、ロスが浅いファンとロスが深いファンの傾向について次のような分析もしてくれた。
「嵐がまだ“国民的”になる前の時期からのファンは、嵐の人気が高まるにつれ、コンサートチケットが取りにくくなったり、ドーム公演が増えて“お手振り”などのファンサービスをもらいにくくなってから、別のグループにも並行して手を出している人も多く.傷が浅く済んでいる傾向があるように感じます。そもそもミーハーで、根っからのオタク気質の人たちは変化に柔軟だったり、次のときめきや楽しみを見つけるのが早いんです」(森田さん)
一方で……。
「“国民的”になり始めた頃に、嵐に急激にハマリ出した層の方々というのは、もともとジャニーズファンじゃない人も多く、嵐だけが好きだったり、初めてのヲタ活の楽しさにどっぷりはまったため愛が重め。傷も深い傾向があるように感じます」(森田さん)
ジャニーズファンでなかった人たちまで、取り込んでしまった嵐の魅力。「家族、息子のような感覚もある。今後の成長を見守っていく中で、いつかまた5人の姿を見られたら」(60代契約社員・ファン歴22年)などとコメントを寄せる愛情深いファンたちとともに、活動再開の報を待ちたいーー。