『女性自身』3000号を記念して本誌ではスペシャル懸賞を実施中。それにちなみ懸賞3大女王に「メモリアル懸賞」キャンペーン必勝法を聞いてみた。
1人目は、懸賞歴40年のなお妻さん。新聞、雑誌、ラジオなどを主戦場とするデコはがきの名手。当選総額は約3850万円。
2人目は、ネット懸賞界のアイドル的存在の奈良部南さん。鋭い分析とセンスで懸賞歴9年ながら、当選総額は約600万円。
最後は、通称“ガバちゃん”こと長場典子さん。当たる懸賞を見極め、手間を省いたはがきで攻める。懸賞歴33年、当選総額は4200万円超えの絶対王者だ。
長場典子さん(以下、ガバ)ビッグな懸賞って基本は記念系ですよね。大々的に賞品が豪華になったり、当選本数が多くなったり。私が100万円と200万円の貴金属を当てたのは、どちらも婦人誌の周年記念号でした。そういうときは必ず最初に「50周年おめでとうございます」と、お祝いの言葉をピンクで書きます。
なお妻さん(以下、なお)このケースは「よろしく」も「ありがとう」もあまり通じず、「おめでとう」が正解なんですね。私はそれにプラスして「祝」ってシールを自作して貼ったりもします。お花とかクラッカーのイラストをシールにしてもいいです。あとは市販のかわいい熨斗を切ってはがきに貼っても、簡単におめでたい感じのデコはがきが作れますよ。
ガバ 実は私もそれやります!
奈良部南さん(以下、南)私も「おめでとう」は書きますが、SNS懸賞では最初に“効果音”を入れています。
ガバ&なお 効果音って何!?
南 「わーっ! すごい!」とか、効果音みたいに気持ちを表現するんです。ネットだと文字をピンク色にするとかができないので「わー! すごい! 何周年おめでとうございます!」とか、新しくオープンするときは「わわわわ!」とか「えーーっ!」など、驚きや喜びの気持ちを音で表現して、他人との差別化を図るんです。
■狙い目は雑誌などの創刊号
なお 記念懸賞って、創刊、創業、〇周年、節目の〇号、リニューアル、最終回って、実はいっぱいあるんですよね。
ガバ 雑誌やラジオ、テレビのほかにも、商品の「発売50周年」などで大量当選する懸賞もあったり。
なお スポーツ新聞でも〇周年記念で2カ月間毎週現金1万円プレゼントなんてのもあったりする。なかでも特に狙い目なのは創刊号。
ガバ その記念と関わりのあるエピソードを入れるのもコツよね。カリフォルニアのディズニー旅行が1組に当たる『カーズ』映画化記念では、過去にこれも懸賞で当てて行った、香港ディズニーランドで買ったチャイナ服のミッキーとミニーの人形の写真を添えて《ディズニーが大好きで香港のディズニーランドも行きました。今度はカリフォルニアに行きたいです》って書いたら当たりました。
南 ネットだと大企業は機械的な抽選なのでコメントしませんが、私も中小企業やどうしても当てたいものには丁寧にコメントします。たとえば、その会社でいちばん長い歴史のある商品とか創業当初からの商品を褒めるのも手です。《いちばん売れ筋の商品はやはりさすがですね!》とか。「あなたの会社に私は興味があって見ていますよ」というアピールは大事です。
なお あと雑誌の号数もふだんから要チェックです。いつも買わない雑誌でも600号とかを見つけたら即買いです。そういうときは大きなプレゼントが必ずあります。
ガバ キリ番は要チェックよね!
■「おめでとう」と書き「実は私も…」がコツ
なお この前も旅先にあったフリーペーパーが200号だったので読んだら、3万円のソファがプレゼントに。《記念号に出合えてよかった。永久保存版にします》と書いて応募しました。ビビッときているので当たるかも(笑)。
ガバ それはきそうね~。
なお あと、ちょっと面倒だけど、もしプレゼントが宿泊券だったら、その宿のことをまずネットで調べてみるんです。プレゼントの告知には書いてないけれど、実は創業100年とかリニューアルオープンの年だったりすることがよくあるんです。
ガバ 宿泊券をプレゼントに出すタイミングってそうですよね。
なお そうすると「100周年おめでとう」と書けるでしょう。ほかにも、たとえば創業60年なら《御社のホテルができたときに私は生まれました》とか、開業が4月なら《私事ですが、4月が結婚記念日です》とか。創業のお祝いだけじゃなくて、自分の記念日をそこに加えて、うまく乗っかれるようなネタを探すのもコツです。
南 ネット懸賞でも記念日に絡めるのは効果的です。ある百貨店系ファッションブランドがオンライン会員10万人突破記念で“10万円コーディネート一式”をプレゼントにしたんです。応募期間が10月だったので《これから息子の七五三の撮影があるので当たったらいいコーディネートで親も一緒に撮影して、タグ付けしてSNSに必ずアップします》と書いたら当たりました。
なお 「おめでとう」を言いながら「実は私も……」とうまく持っていけるのがいちばんですよね。
ガバ 数字にリンクさせるのもわかりやすくていいですよね。企業の100周年のときに「うちの子も100日です」と、赤ちゃんの100日記念の写真を送って当選した懸賞達人さんがいました。ほかにも、友達が70万円のペンダントに応募するときはがきを添削したんですが、彼女の年齢と雑誌の号数が同じだったので「私の年齢と同じ号です」って入れるよう教えたら当選。お祝いなので、年齢や記念日の数字にリンクしていたら書いたほうがいいですよね。
たとえば『女性自身』3000号プレゼントならどんなコメントを書くか、3女王に聞くとーー。
なお 実は40年くらい前の新婚当時、『女性自身』さんの「お婆ちゃんの知恵袋」っていうコーナーによく投稿してたんです。
■はがき貼り付け作戦は効果てきめん!
ガバ それ、コーナー名まで必ず書いたほうがいいですよ! 当時の誌面があればコピーして貼ったり。「よく投稿してました」なんてうれしいじゃん!
南 なお妻さんの聞いちゃうとかなわないなって(笑)。でも、普通はそんなエピソードはあまりないので、たとえば、過去の特集とか漫画でもいいから面白かった内容を書いたり、「また復活してほしい!」とかでも長年の読者アピールはできますよね。
なお 長年の読者といえば、私は料理が好きなので、笑われそうですが30年前の『オレンジページ』をまだ持ってるんです。その表紙を小さくコピーして貼って《このころからのファンです》って書くと、同誌の懸賞でバッグとかよく当たるんですよ(笑)。
ガバ 最強ですよ、最強(笑)。
南 本当に当時の雑誌を持ってたり、読者ではない人が写真だけ探してきてやろうとしても、やっぱりコメントで差が出ちゃうからまねするのは難しいですよね。
なお でも、ガバちゃんの言うように、貼り付け作戦ってすごく効果がある。毎年1冊出る温泉雑誌を10年買ってるんですが、10冊を手に持った写真をはがきにして《温泉大好きで10年買い続けています!》ってアピールしたら、宿泊券が当たりました。
ガバ 人が持ってない証拠っていうのかな。
なお 歴史ある媒体は、昔の内容とか昭和の時代を知ってる分、私たち世代のほうが少し強いのかも。
南 媒体との関わりが浅い人は「その商品が欲しい!」ってことを熱く伝えるのもありですよね。
なお 聖子ちゃんグッズなら私は聖子ちゃん愛を書きます。長年の思いとか、なぜ欲しいかを。これも効果的で、その証拠に毎年、元日のスポーツ紙の祝い号で聖子ちゃんグッズを当ててますからね。
ガバ 贈る側はその商品を宝物のように扱ってくれる人に当てたいもの。やっぱり最後は熱量よね!
さあ、早速はがきのご準備を♪