毎年6月の第3日曜日に祝われる「父の日」。今年は6月18日が父の日となる。

父の日はアメリカ発祥のイベント。1909年に、アメリカ人のソノラ・スマート・ドットという女性が男手一つで自分を育てた父を讃えるべく、アメリカの牧師教会に「母をたたえる母の日があるならば、父親へ感謝をする日も作ってほしい」と嘆願。その翌年の1910年6月19日に、初めて父の日の式典が開催されたという。

近年、トッドの父のように育児に参加する父親は増えている。経団連の調査では、去年1年間の男性の育児休業の取得率は47%余りと’21年の29.3%から大きく上昇した。また、育休の平均取得期間は43.7日(約1.5カ月)で、1ヵ月以上取得している企業は約6割にのぼるという。

■“パパザイル”増加でEXILEの飲み会にも変化が

育児に積極的に参加する父親が増えてきているのは、芸能界も同じだ。タレントのつるの剛士(48)は、人気絶頂だった’10年に当時男性の芸能人では異例となる2カ月の育児休業を取得。その後、’16年にも1ヵ月の育休を取得している。

また、6月9日に「ベスト・ファーザー賞」を受賞した俳優の高橋克典(58)も’09年の長男誕生時に育休を取得。「私の父が仕事にまい進していたので、私は絶対子育てに関わろうと思っていた」と心の内を明かしていた。

タレントや俳優だけでなく、アナウンサーの間でも育休の取得は広がっている。

日本テレビの田中毅アナウンサー(44)は、5月1日にInstagramを更新し育休に入ったことを報告。フジテレビの榎並大二郎アナウンサー(37)も’21年にレギュラーの帯番組『LiveNewsイット!』を抱えながら2週間の育休を取得した。

もちろん育休を取得することだけが子育ての在り方ではない。「第12回イクメンオブザイヤー2022」を受賞した、EXILEの松本利夫(48)はEXILE内に父親である“パパザイル”が増えたことによる変化をこう語っていた。

「メンバーとの関わり方や飲み方も変わってきて、9時、10時くらいにはもう上がる。例えばMAKIDAIとかUSAとかとご飯を食べて、子ども同士に『Choo Choo TRAIN』させるっていうのもあったりしますね(笑)」

仕事や私生活の在り方を、子育て仕様にチェンジできると仕事をつづけながらの育児参加、もしやすくなるのだろう。

小栗旬柄本佑市村正親…仕事も子育ても手を抜かない男たち

本誌も、これまでに何度も男性芸能人の育児現場を目撃している。

6月12日、所属する芸能事務所「トライストーン・エンタテインメント」の社長に就任したことが明らかになった小栗旬(40)。妻で女優・モデルの山田優との間に4人の子供をもうけている。昨年は、NHK大河ドラ『鎌倉殿の13人』にも主演。仕事に忙殺されているかと思いきや子育てにも熱心だ。

本誌は昨年5月下旬の夕方、大河ドラマの撮影も忙しいさ中、公園で子供と遊ぶ小栗をキャッチ。

子供と疾走するたびに、“ちょんまげ”のように束ねていた髪がピョコピョコと揺れていた。

忙しい妻と共に、仕事との両立を模索するのは柄本佑(36)。今年3月に行われた第46回日本アカデミー賞授賞式では、妻の安藤サクラとともに夫婦でW受賞を果たした。

柄本と安藤の間には’17年に第一子が生まれているが、安藤は受賞の際のスピーチで、育児と仕事の両立に苦労したことを語っている。安藤が「今は悩みつつ家族で会議しながら、みんなで協力し合って、また頑張れたらいいな、大好きな現場に戻れたらいいなと思っています」と柄本に笑いかけると、柄本はピースサインを返していた。

そんな“家族で協力”する現場を本誌は目撃している。

’22年12月初旬、京都の仕事現場に連れていったのか、京都からの新幹線で東京に帰ってきた柄本。その手は、5歳になる愛娘の手を引いていた。安藤が主演を務める1月スタートのドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)撮影の真っただ中だったため、柄本が面倒を見ることが増えていたようだ。

いっぽう、男手一つで子育てに励むのは市村正親(74)。’21年7月に篠原涼子と離婚後、長男と次男の親権は市村が持っており、子育てと俳優業の両立にまい進中で、お弁当作りが日課だそう。今年2月にはデビュー50周年を記念した舞台『市村座』で長男の市村優汰および次男と親子共演を果たしている。

市村は離婚前から2児のために奔走していた。本誌は’20年7月下旬にも、父親ぶりを目撃している。その日、有名私立小に通う当時小学3年生の次男とともに保護者同伴の説明会に向かっていた市村。正午過ぎに説明会が終わると、今度は送迎車から入れ替わりで当時小学6年生の長男が登場。長男を連れ再び説明会に参加し終え、車に向かう道中、市村はしっかりと長男の手を握っていた。

忙しい間を縫って積み重ねた父親としての経験は、かけがえのないものになるに違いない。