「2月上旬に始まった『VIVANT』の撮影は現在、佳境に入っているそうです。モンゴル、島根、愛知を巡って撮影してきた異例の長期ロケですが、放送回を重ねるごとに世間の注目度が上がっており、出演者とスタッフは一層気合が入っているのだとか」(テレビ局関係者)
総移動距離が1万キロメートルに及ぶ過酷な撮影であったが、堺にとっては楽しい日々だったようだ。芸能関係者が明かす。
「モンゴル料理の多くで羊肉が使われています。ほとんどの出演者たちは、その独特のくさみに苦戦していたそうです。しかし堺さんだけは初日からモンゴル料理にハマって、時間を見つけては現地の人が食べに行くようなローカルな食堂に足を運んでいたと聞いています。
堺さんおすすめの食堂に阿部さんも訪れたそうですが、舌に合わなかったのだとか。帰国後、堺さんは日本で肉を食べて、『味がしない』と嘆いていたといいます」
モンゴル料理のなかでも堺はある食材が特に気に入っていたという。前出の芸能関係者は続ける。
「羊や牛、馬の乳から作る乾燥した酸味のあるチーズのアーロールを好んで食べていました。砂糖が入っていないものが特に好みだったのだとか。
堺さんは『これなしではいられない』と言い、現地で5キロほど食べ、さらに5キロ買って日本に帰ってきたそうです」
■松坂が出演を熱望したわけ
そんな堺と作中でタッグを組むのは、松坂桃李(34)。第4話では堺を“先輩”と呼ぶことで正体を明かし、視聴者に衝撃を与えた。そんな松坂が今回、キャスティングされたのには裏事情がーー。
「松坂さんは、役所広司さん(67)との共演を熱望し、マネージャーを通じて『どんな役でもいいので、出演できないですか?』と強く要望したそうです。
’18年に役所さんの主演映画『孤狼の血』で共演して以来、師匠として慕っているのだとか。同作内で役所さんが使用していたライターを松坂さんは譲り受けて、肌身離さず持ち歩き、モンゴルにも持っていったと聞いています」(映画関係者)
’21年8月に本誌のインタビューで、松坂は役所にもらったライターへの“愛”を明かしている。
《常にかばんに入れて持ち歩いていました。たまにオイルを足したり、火を付けてみたりして》
役所と対峙する役柄で出演しているのが阿部寛(59)。第1話では、長身を生かしたダイナミックな動きで、並んだ車の上を走りながら次々と飛び移っていき、手に汗握る激しい逃走シーンを演じた。
60歳を目前に控えても軽快なアクションをこなすことができるのには理由が。
「阿部さんはジムに通い、スクワットや1日50回の懸垂など、過酷な筋トレを欠かさないそうです」(前出・テレビ局関係者)
その理由を自著で明かしている。
《時代劇にしろハードボイルドにしろ、男優にはアクションシーンは不可欠。そのためにも身体を鍛えておかなければならない》(『アベちゃんの悲劇』)
そんな阿部が強靭な体作りに挑むにあたって、多いときは「1日に4本食べる」ものがあるという。
《焼き芋、好きです(笑)。(中略)見つけると思わず買っている(笑)。栄養豊富で、太るわけでもないらしいしね》(「OurAge」’22年8月23日掲載)
■管理栄養士が語るさつまいもの効能
栄養豊富な焼き芋は筋トレとも相性がよいのだろうか。
「さつまいもは脂質やGI値が低く、食物繊維やカリウム、ビタミンCが多く含まれており、ボディメーク向けの食材といえますね。
特にビタミンCは、筋トレで負荷がかかった体の回復と筋肉量の維持に役立ちます」(管理栄養士)
命がけのアクションに挑むために鍛錬を続ける阿部。作中で医師を演じる二階堂ふみ(28)は、モンゴルの地で、命を守るために奮闘していたーー。
「馬糞を燃やしていたそうです。モンゴルでは家畜の糞を乾かして、虫よけにします。このことを知った二階堂さんは阿部さんなど共演者らに馬糞を配って回ったといいます。
馬糞を燃やすことで別な発見もあったようだ。8月6日に番組HPで公開されたインタビューコメントで、二階堂はこう語っていた。
《馬糞がすごくいい香りがすることに驚きました。遊牧民の方に教えていただいたのですが「馬糞の香りを嗅ぐと故郷を思い出す」と、モンゴルの歌や詩の一節にもあるぐらい生活に根付いた知恵なのだそうです》
撮影が始まったばかりの2月中旬。本誌は東京・神田明神で『VIVANT』のロケに臨む堺を目撃した。白いモンゴルの服に身を包み、拝殿に向かって手を合わせていた。
「一流の俳優を集め、1話1億円という多額の制作費をかけて制作される作品で主演を務めるに際し、成功を心から祈ったといいます」(映像制作関係者)
座長・堺に率いられ、『VIVANT』の衝撃展開はまだまだ続きそうだーー。