「大谷選手に関する独自の取材ができなくなり、局内では大問題になっています。特に激怒しているのがスポーツ局。

『すぽると!』などのスポーツ情報番組にとって、『取材出禁』は番組の死活問題になりますから。いったい、誰がどうやって責任を取るのか…」

そう語るのはフジテレビ関係者だ。6月12日、「現代ビジネス」は、日本テレビとフジテレビがドジャースの大谷翔平選手(29)に関する取材パスが凍結状態にあり、実質“出禁”の状態にあると報じた。大谷選手が購入したとされる豪邸周辺の空撮映像の使用や、自宅付近からの中継、近所へのインタビュー取材などを行ったことが理由とされている。

そうした取材が敢行された背景について、前出のフジテレビ関係者が続ける。

「現地での大谷選手の自宅周辺の取材は、情報番組『Live News イット!』の取材班主導で進められたと聞いています。

視聴率が伸び悩んでいる事情もあり、数字が見込める大谷選手のニュースで『なんとか視聴率アップにつなげたい』という狙いがあったようです」

19年4月にスタートした情報番組『イット!』は、今年4月改編のタイミングで大幅なリニューアルを実施。メインキャスターにNHKを退局したばかりの青井実アナウンサー(43)を起用した。今年1月、当時NHKに所属していた青井アナは、会社に報告せずに親族企業から役員報酬を得ていたことで厳重注意処分を受けたと報じられたが、1月18日に『ニュースウオッチ9』を突如降板すると、フリーに転身し、フジテレビの情報番組のキャスターに異例の形で抜てきされたのだ。

しかし、リニューアル後も、視聴率ではいまだ『news every.』(日本テレビ系)などの後塵を拝している状況で、現場ではスタッフの士気の低下も懸念されているという。

「青井さんはNHKの看板報道番組のキャスターをしていただけに、アナウンス力は安定しています。しかし、高額なギャラを払っているのに見合うだけのメリットが得られているかといえば、疑問を抱かざるをえません。

局内スタッフ、特にフジテレビ所属のアナウンサーとしては複雑な気持ちにならざるを得ないでしょう。『このままで、将来大丈夫なのかな……』と不安を漏らすアナもいます」(前出・フジテレビ関係者)

また、『イット!』は19時に放送が終了すると、その後ほどなくして視聴率の速報値が報告されるという。

「番組スタッフはその数字にピリピリするのですが、青井アナは番組が終了するといつもすぐに帰宅しています。その様子を見て、『NHKでは民放ほど数字を厳しく問われなかったんじゃないか』と指摘する声も聞かれます」(前出・フジテレビ関係者)

視聴率が伸び悩んではいるものの、フジテレビとしては青井アナメインの体制は変えずに行く方針であると前出のフジテレビ関係者は話す。さらに、先日『イット!』の制作スタッフに対し、上層部から相次いで“激励”のメールが送られてきたというのだ。

「メールは、視聴率の低迷は認めながらも“少し時間がかかっても青井さんのカラーを育てていく”という内容でした。

青井さんのフリートークを番組の最初と最後に入れたり、街頭取材を行ったりと、試行錯誤していますが、肝いりで起用した青井さんをなんとか盛り立てたいのでしょう。同時に、“女性の興味を意識した番組作りをしよう”ということが念押しされていました」(前出・フジテレビ関係者)

たしかに、大谷選手に関する情報は“女性の興味をひく話題”ではあるのだろうが……。

大谷選手への取材に関するパスが凍結されているという報道について、本誌がフジテレビに確認をしたところ、《回答することはありません》(企業広報部)との返答があった。

番組リニューアルにあたって開かれた記者会見で、青井アナは次のような意気込みを語っている。

《伝える側が温かくないと見てくださる皆さんに思いは伝わらないと思っております。新型コロナウイルスの影響で家にいて人とコミュニケーションを取っていなかった時期を忘れてきていますが、そんな中でも人とのつながりをあらためて今思い出している時期でもある。

そういった温かみ、人とのぬくもりを大切にした番組にしていきたいと思います》

フジテレビ上層部が青井アナを温かい目で見守っているうちに、視聴率向上の一手を見出すことはできるだろうかーー。