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「住所と名前が変わりました」と書かれた年賀状をいただきました。長年の友人からで、新年を機に夫と別れ、新しい生活を始めたとのこと。
後日彼女に会ったとき、「暴力があったとか、派手にケンカしたとかではないけれど、どうしても“無しにできない言葉”があって」と話してくれました。
結婚生活を続けられなくなる“無しにできない言葉”とは、どんなものなのでしょうか。夫と別の道を往くことにした女性たちに、決心の引き金となった言葉を聞きました。
「お前って、卵子あったの?」
当時、私も夫も30代なかば。自然にまかせてはいたけれど、なかなか子供ができないとき、「卵子の売買」をテーマにしたドキュメンタリー番組を観ました。一瞬、何を言われたかわからず固まってしまったのですが、どんどん嫌悪感が広がり、謝られても受け入れられませんでした。一方的に出来損ないとでも思われていたようで悔しかったし、笑っていたこともとても嫌で、ほどなく別れました。(瑞菜さん・39歳)
「女はお母さんになったら、女に戻れないんだよ」
子の親としてはもちろんがんばるけど、夫婦二人の関係も大事にしたいと思っていたので、心底失望しました。あげく、友だちの受け売りで、「お母さんは家族だよ? 家族を色っぽい目で見てどうするの?」とも言い出し、さらに絶望。
「結婚したら、名前なんていらないでしょ?」
結婚前もあまり名前を呼んでくれない人でしたが、結婚したとたん、夫は一切私の名前を呼ばなくなりました。「おーい」とか、「お前」とか、「昭和か?」と疑いたくなるくらい。別に名前でなくても、あだ名でもよかったんですが、かたくなに呼んでくれないので、自分がモノか奴隷になったようで気分が悪くなりました。思いあまって「ちゃんと名前で呼んで!」と訴えたら、ポカンとした顔で「結婚したら、名前なんていらないでしょ?」と言われ……。変わった人だったのかもしれませんが、どんどん心が離れ、暮らしも別になりました。
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いかがでしょうか。
夫にしてみれば、“本当に深い意味はなかった”のかもしれませんが、そんな一言もふたりの関係を終わらせる起爆剤になることがあります。
今年は始まったばかりですが、大切な人に向ける言葉や相手の訴えを、軽く扱わずよく考えて発したり、受け止めたりしたいものですね。
<文/みきーる>
【みきーる】
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。