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独身と既婚者のカップルよりも、ズルズルと続いてしまうともいわれているダブル不倫。お互い結婚しているので純粋に恋愛を楽しむというのが、なかなか抜けられない要因となるようです。
「つい数か月前までは『今の関係が楽しいし幸せ♪』と思っていたし、不倫関係をやめるつもりもなかったんです。でも今は……毎日ビクビクしながら暮らしています」
そう語る杉本美奈さん(仮名・35歳)は、数カ月前までダブル不倫をしていました。
退職後、結婚式で再会した元上司とW不倫関係に
「相手は独身時代の職場の上司のSさん。当時から可愛がってもらっていて、よくご飯とか連れて行ってもらう仲の良い先輩という感じでした。Sさんは結婚していたので、その後、私が寿退社してからは連絡を取っていませんでした。でも会社の人の結婚式に呼ばれたときに久しぶりにSさんと再会して、一緒に2次会に行ったらすごく盛り上がって……それから再び連絡を取るようになったんです」
初めはお互いの近況や職場時代の懐かしい話で盛り上がっていたという2人。しかし、あるきっかけで不倫関係になってしまったといいます。

鍵もナイし、実家に泊まるつもりだったのでお金も持ってきてなくて途方に暮れていると、Sさんから連絡が来たんです。聞くと奥さんが胃腸風邪にかかり、今夜だけ入院したとのこと。急な入院だったのでお子さんは奥さんの実家に預けていたので、Sさんは家で1人で飲んでいると言っていました。私も事情を話したら『だったら久しぶりに飲みに行こう!』と誘われたんです。
私も夜遊びなんかずっとしていなかったので、つい誘いに乗ることに。それから2人で飲みに行って旦那の愚痴を言いまくったら、気付いたらホテルに泊まっちゃっていました……。それ以来、急にSさんのことを男として意識するようになって、そこからズルズルと3年も関係が続いてしまったんです」
夫に対して失った恋心を、不倫では味わえた
3年間も不倫から抜け出せなかった理由には、ある理由があるといいます。
もちろん奥さんのことも知っているので、私と一緒になってほしいとも思いませんでした。純粋に、旦那になくなった恋心を楽しんでいたという感じです」
この関係がずっと続くんだろうと思っていたと話す美奈さん。しかし、その関係は突然終わりを迎えます。
ある日かかってきた電話の主は……?
「娘が大きくなってきたのでSさんと会うのは2カ月に1度程度でしたが、ある日突然、自宅に電話がかかってきたんです。電話に出たのは娘だったので電話はすぐに切れたそうですが、誰から? と聞くと『ヤマダさんって人』と言っていました」ヤマダなんて知り合いいないし誰だろう……とその時は思っていた美奈さん。それ以来、彼女の周りで妙なことが起き始めました。
「私の携帯に非通知で電話がかかってきたり、郵便受けに探偵事務所のチラシが入っていたり……。うちのマンションはチラシとかめったに入らなくて、まして探偵事務所からのチラシなんて今まで1度も来なかったので胸騒ぎがしましたね。
一応、Sさんに連絡して奥さんに私たちのことバレてないよね? と聞くと『大丈夫だよ!』と言っていました。Sさんは本当に知らなそうだったので、自分で調べてみることにしたんです」

「そこの探偵事務所の所在地がSさん家のすぐ近所だったんです。さらに代表者の名前がヤマダで……。それを見た瞬間、震えが止まりませんでした。さらに追い打ちをかけるように、その後SさんからLINEをブロックされたようで一切連絡が取れなくなったんです。
そう悟った美奈さんは、Sさんとの過去のやり取りをすべて削除し証拠隠滅(いんめつ)をしたといいます。今は、いつ探偵事務所や弁護士から電話がくるんじゃないかと怯えながら暮らしているといいます。
「最近は電話はありませんが、旦那の会社にかかってくることが1番怖いですね。もう2度と浮気はしないので、バレる前に電話も解約してどこかに引っ越したい気分です……」
不倫にハマる人ほど、バレたときに「もう2度としないから……」と言う気がします。ならば最初からしなければいいのに……と思わずにはいられませんよね。
<文/結城>
【結城】
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer