今回は近隣住民があまりに子どもを放置しすぎているのを目の当たりにして、勇気を出して注意をした女性のエピソードについて紹介します。
千葉県在住のさやかさん(仮名・36歳)は、小学3年生を育てる主婦。基本的に在宅ワークなので家に居ることが多いというさやかさんですが、お昼過ぎになると近所の幼稚園生が帰ってくる場面をよく目にするそう。
そんな幼稚園生の子どもたちの親に対して思うことがあるんだとか……。
道路で遊ぶ子どもを放置。おしゃべりに夢中な親にモヤっと
「我が家の目の前が幼稚園バスのバス停になっており、14時をすぎると近所の幼稚園の子どもたちが帰ってくるんです。そしてバスから降りた子どもたちがそのまま道路で遊んでいるのをたびたび見かけていました。初めてその様子を見かけたときは近くにお母さん集団が居たのですが、毎日のように子どもが道路で走り回る中、おしゃべりに夢中になっているお母さんたちを見るたびにモヤッとしていました」そう語ってくれたさやかさんの家は住宅地ですが、車通りが多く道路も狭いので、娘さんにも普段から車には気を付けるよう注意喚起をしているんだそう。
「娘が幼稚園生の頃も、幼稚園バスから降りた娘たちがそのまま遊び始めてしまうことがあり、ここは公園ではないと言い聞かせて毎日のように公園に連れて行っていました。だから、遊びたい子どもの気持ちも、公園に連れて行くのが大変な親の気持ちも理解はできるんですけどね」
事情は理解できると言いつつも、近隣の迷惑や子どもの危険を考えると親は子どもが安心して遊べる環境を作ってあげるべきではないかとさやかさんは考えているといいます。
自宅の庭で幼稚園生が遊んでいて、びっくり

フェンスがないので庭に入れてしまう造りではあるのですが、親が見当たらないことに気付き急いで庭に行ってみると、娘が育てていた花壇の花をすべて摘まれてしまっていたんです。とてもショックを受けました」
さやかさんは、子どもたちが我が家の庭に勝手に入ってきたことよりも、親なしで幼稚園生が自由に遊んでいることに驚いたと言っていました。
「庭で花を摘んでいた子どもたちに、『ここには入ってきちゃだめだよ!』と伝え、『みんなのお母さんはどこにいるの?』と聞くと、一人の子が『ママたちは家に居る』と言うんです。子どもたちはボールを持っていて道路で自由に遊んでいたようだったので、放っておくわけにもいかず、その子の家まで子どもたちを送り届けることにしました」
以前見かけたときは幼稚園帰りだったためお母さん達もそばに居たようですが、今回は子どもたちだけで道路でボール遊びをしていたようで、危ないのもあり放っておくことはできなかったと、さやかさんは言いました。
「子どもたちがが案内してくれた家は我が家から徒歩5分くらいのお宅でした。家のチャイムを押すと、家の中でママ会をしていたようで、子どもたちの親御さんがみんな集まって出てきました。親御さんたちに事情を話すと『すみません』と一言謝罪を受けてその日は終わりました」
この時さやかさんは、『子どもだけで遊ばせるのは危ないと思う』と言おうか迷ったそうですが、今回のことで理解してくれるだろうと思いわざわざ言うことはしませんでした。
運転中に飛び出してきたのは、またあの子たちだった

同じ親として「他人の子育てに口を出すべきではない」と思って子育てしてきたさやかさんですが、今回のことでさすがに子どもをしっかり見ておくように伝えるべきだと思ったんだそう。
「家に車を停めて、先日のお宅へ向かい『お子さんたちが道路で走り回っていて、車でひきそうになったんです、お母さんたちが見ていてくれないとまだ幼稚園生だし危ないですよ』と伝えました」
返ってきた言葉に、ドン引き
「今回でさすがに子どもを放置すると危ないと気づいてくれると思ったのですが、親御さんから言われた一言にドン引きしてしまいました。『相手は子どもなんだから、運転している人が気を付けるべきなんじゃないですか?』と強めに言い返されたんです。正直開いた口が塞がらないというか、こんな人がいることに驚きました」何を言っても無駄だと悟ったさやかさんは、その後幼稚園に連絡を入れたそうです。
「その後も度々道路で遊ぶ子どもたちを見かけているので、何かあってからは遅いし、車を傷つけられたりしたらどうしようと心配が尽きない日々を送っています」
同じ親として子どもの安全を考えたときに、しっかりと子どもを監督してほしいと思うのは当然のことではないでしょうか。
<取材・文/鈴木風香>
【鈴木風香】
フリーライター・記者。