女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。
(初公開日は2023年8月19日 記事は取材時の状況)

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「アプリで知り合った男性に、笑っちゃうほど騙された」という女性がいます。都内在住の金子由真さん(仮名・28歳)があるマッチングアプリで知り合った男性は、大手商社に勤務するさわやかエリートイケメンでした。

素朴な投稿に「理想的な結婚相手かも」とひとりで盛り上がり

デートで高級ディナーのはずが「ファミレスに直行された」。その...の画像はこちら >>
プロフィールも変に女子ウケを意識していなくてシンプルだし、アイコンの写真もくどくない。1週間くらいやりとりをして、相手がフルネームを教えてくれたのでTwitter(現X)で検索したら、本人のアカウントを発見したんです」

その内容は、卒業した有名大学の友人と釣りに行っていたり、好きな居酒屋の料理の写真つきで呟いていたり、ごくごく普通だったとか。マッチングアプリでは女性にウケそうないいことばかりを書いたり噓をついたりする人も多い中、彼の投稿は印象的でした

「書いてあるプロフィールや内容も、私に教えてくれた内容と同じだったので、『ちゃんとした普通の大人で、常識的な人だな』って安心していました。むしろ、『理想的な結婚相手かも』ってひとりで勝手に盛り上がっていましたね」

そして1か月後、ついに直接彼と会う約束を取り付けます。

洗練されたエスコートにうっとり

待ち合わせ場所に颯爽と現れた彼は、事前に写真を交換した彼そのものだったそう。

「マッチングアプリでは、詐欺写真とか、ネット上で拾ったイケメンの画像を勝手に使って女の子を騙す人も結構いるんです。でも彼はそのままでした。SNSで顔写真もアップしているから大丈夫だろうとは思っていたんですが、やっぱり会うまで不安じゃないですか。だけど会ったら実物の方がちょっと可愛くて、でもイケメンで。第一印象は最高でした」

相手も金子さんに終始笑顔を向けて、どことなくいい感じ。いろいろショッピングを楽しんだり、定番のデートスポットの水族館ではショーの時間もチェックしてくれて、待ち時間もなく済んだとか。
途中でリサーチ済みのオシャレなカフェに案内してくれたり、金子さんの中で彼の株は上がる一方でした

「もう好き!!!」と思ったのに不穏な影が……

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カフェでのデート・イラスト
「ショッピングでも、文句ひとつ言わずに私の買い物に付き合ってくれました。水族館でも、館内でおススメのスイーツやお土産を教えてくれたり。とにかくすべての行動がスマートで、最高。

そして、最後は高級なレストランにも誘ってくれて。事前にお店の情報をLINEで共有して『こういうところ、どう?』ってこちらの意見も聞いてきて、もう優しすぎて『好き!!!』ってなっていましたね。

でも、一緒にいるうちに徐々に雲行きが怪しくなっていきました

理想のデートに、なにやら不穏な影が……

なぜかファミレスに連れて行かれた

「まず気になったのが、彼がデート中に私の名前を一切呼ばなかったこと。しかも、なにか調べるように、『女の子はこういう店が好きなの?』『水族館はどんなコースで回りたい?』『女の子って、どれくらい歩いたら休憩したくなるの?』って、主語がずっと“女の子”なんです。しかも、ずっとなにかリサーチしているみたいだったんです」

そのいや~な予感は的中します。

「デートの締めに高級レストランに行くのかと思いきや、『こういうところって、女の子は逆にひかない?』『なんか警戒されないかな?』と聞いてきたので、『すごく嬉しいですよ』って笑顔で応えたんです。だって、このシチュエーションだったら、普通に私に気を遣っていろいろ声をかけてくれたと思うじゃないですか。でも違いました。

よーし! じゃあこのプランで行こう!』っていきなり言い出したかと思ったら、そのまま安いファミレスに直行されてしまいました

え、高級レストランに行くはずでは……?

信じられない! 失礼すぎる彼の発言

「私も意味が分からなくて、『〇〇のレストランに行くんじゃなかったの?』と思い切って聞いてみたんです。そしたら、『いくよ、今度ね♪』って。だから、『ああ、2回目のデートかな』と思っていたら、『好きな人をなんとか誘ってみる。
今日は本当にいろいろありがとう! まじで助かりました
』って。……は? って真顔になっちゃいました」

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言い合いする男女
たしかに、意味がわかりません。

「ですよね。しかも奴は笑顔であっけらかんと、『今日は本命の子とのデートの、予行練習にさせてもらった』って言い放ったんですよ。いや、待てよと。たしかに、今まで好きだとか可愛いとか言われたことはないけど、なんとなく雰囲気でこのまま付き合うのかな~って……。勘違いして、勝手に盛り上がっていた自分がバカみたいです

相手の男性のマッチングアプリのプロフィール欄には、“長所/正直者です”という一文も。たしかに正直者なのは間違いないですが、金子さんは、「せめて予行練習ということは、隠し通せよ!」と語気を強めます。

「ざまあみやがれ」な結末

「しかも、『水族館やカフェ代は、下見代として僕が出すね。でもこのファミレスの食事代は割り勘でお願いね』って。今騒がれている『食事代は男が奢ってあたりまえ論争』ではないけれど、これはどう見ても振り回したお前が払えよ……って、思わず彼の目を見ながら舌打ちしちゃいました。もう何も食べず、そのまま無言で店を出て帰ってきましたよ(苦笑)」

そして後日、彼のSNSには同じデートコースを本命の彼女と回る様子が事細かに呟かれていたとか。


「私と相互フォローしているのに、デリカシーなさすぎ。でも案の定フラれたようで、また最近私に連絡がくるようになりました。ざまあみやがれですよ。もちろん、二度と返事はしません。練習相手になんか、なりたくない」

彼の驚きのデリカシーのなさとぶっ飛び具合。そんなところもまた、本命にフラれた原因かもしれませんね……。

<取材・文&イラスト/赤山ひかる>

【赤山ひかる】
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。
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