「あなたのため」と言われても、やってほしくないことってありますよね。

 今回は、そんな義母の善意に振り回されてしまった女性のエピソードをご紹介しましょう。


お節介な義母に、洋服や財布を勝手に捨てられた!「スッキリした...の画像はこちら >>

義母のありがた迷惑な“親切”に振り回される

 樋口美咲さん(仮名・32歳)は、義母との付き合いに少し疲れていました。

「義母は『美咲ちゃんのためだから』が口癖で……悪い人ではないのですが、私はいつも振り回されてしまうんですよね」

 そんなある休日の朝「今日はサプライズがあるから、午後空けておいてね!」と義母から電話がかかってきたそう。

「正直またかと思いました。以前から義母は『きっと喜ぶと思ったの』といきなり突拍子もないプレゼントを用意したり、勝手に予定を入れたりすることがあったので」

 ですが美咲さんは強く断れず、いつも義母のペースに合わせてきました。

 その日も指定された場所へ向かうと、そこは美容院だったそう。

「ショートにしたら若く見える」勝手に美容院を予約

「私が『え?』と驚いていると、義母は嬉しそうに笑いながら『前から思っていたの。美咲ちゃん、ショートにしたら絶対に若く見えると思って』と言ってきて、またか最悪……と思いましたね」

お節介な義母に、洋服や財布を勝手に捨てられた!「スッキリしたでしょ」と誇らしげな義母に…帰宅した夫が“強烈なひと言”
サプライズ好きな義母
 なんと義母は、美咲さんに相談もなく美容院を予約していたのです。

「私は今のセミロングが気に入っていたので、やんわりそう伝えると、義母は明らかに不満そうな顔になり『せっかく予約してあげたのに? 美容師さんにも迷惑かけているの分かる?』と私を責めてきて」

 結局、美咲さんは自ら美容院の受付まで謝りに行き、カットを断りました。

「遠慮しているんじゃなくて、私のことを勝手に決めないでほしいんですと伝えても、義母はなぜか理解してくれないんですよ」

「今日もサプライズがあります!」に嫌な予感

 それから数週間後。今度は「今日もサプライズがあります! 楽しみにしていてね」と義母からメッセージが届きました。

「嫌な予感しかしませんでした。そして仕事を終えて帰宅すると、部屋の様子がいつもと違っていて……ゾクッとしました」

お節介な義母に、洋服や財布を勝手に捨てられた!「スッキリしたでしょ」と誇らしげな義母に…帰宅した夫が“強烈なひと言”
クローゼット
 棚の上に飾っていたお気に入りの雑貨がない。クローゼットを開けると、大切にしていたバッグや洋服も減っていました。

 呆然とする美咲さんの前に、キッチンから義母が満面の笑みで現れたそう。

「『どう? スッキリしたでしょ? 不用品を処分しておいてあげたわよ!』と義母に誇らしげに言われて……合鍵を預けていたことをめちゃくちゃ後悔しましたね」

思い出の品々まで勝手に捨てられてしまった

 義母は「使ってなさそうな物ばかりだったから。美咲ちゃん、片付けが苦手でしょ?」と、まったく悪びれる様子がありません。


「私が『人の物を勝手に捨てるのは駄目だって分かりますよね?』と抗議しても、『だって使ってないじゃない。物は使ってこそ価値があるのよ』とまるで話にならなくて。ハッとして慌ててマンションのゴミ捨て場に走りましたが、時すでに遅しでした」

 しかも、捨てられていたのは単なる不要品ではなかったそう。

 結婚前に夫から誕生日プレゼントでもらったワンピースに、亡くなった祖母からもらった小銭入れ。どれも美咲さんにとって大切な思い出の品でした。

「母さん、それは片付けじゃないよ」

 そこへ帰宅した夫が部屋の異変に気づきます。事情を聞いた夫の表情が変わり「母さんが勝手に捨てたの?」と問い掛けました。

「ですが義母は、『違うわよ。片付けてあげただけ。あなたたちのために』と笑うばかりで」

 すると夫は、今まで聞いたことのないほど低い声で「母さん。それ片付けじゃないし、人の物を勝手に捨てるのは、泥棒と一緒だよ」と言い放ちました。

 その言葉に、義母は初めて黙り込んだそう。

 さらに夫は「サプライズっていうのは、相手が嬉しいと思うことをするものだよ。
相手を困らせてまで自分が満足するものじゃない」とハッキリ伝えました。

ようやく気づいた「善意」の押しつけ

 義母は「そんなつもりじゃなかったのに……」と不満げでしたが、ようやく自分の行動が間違っていたと認め、処分してしまった物について確認し、弁償すると約束したそう。

「捨てられてしまった思い出の品はもうお金では取り戻せませんが、義母が自分の間違いに気づいてくれて良かったなと思いましたね」

 その後義母は、美咲さんの予定や持ち物を勝手に決めることはなくなったそうです。

<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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