(台南 22日 中央社)台南市政府は21日、台南駅の鉄道地下化に伴って設置される新駅舎の建築模型を公開した。李孟諺代理市長によると、集会やパフォーマンスなどもできる多目的スペースを設け、駅周辺に夏場に赤い花をつけるホウオウボクを植えて緑を添える。
日本統治時代に建てられ、国定古跡に登録されている現駅は未来の地下駅と連絡し、出入り口としての機能が保たれるという。

文化部(文化省)の資料によると、台南駅は1900(明治33)年開業。現在の駅舎は昭和初期に改築された二代目で、台湾に現存する唯一の日本統治時代の2階建て駅舎。現在、建築当初の姿に戻す工事が進められている。

鉄道地下化計画は台南駅周辺8.23キロの区間を対象にしたもので、踏切や地下道、陸橋をなくして都市の分断解消を目指す。すでに一部が着工しており、新駅を含む全面的な完成は2024年6月の予定。
李代理市長は、同駅は乗降客数は台湾4位を誇る交通の要所だと述べ、地下化への期待をにじませた。

(張栄祥/編集:塚越西穂)