(金門 16日 中央社)国共内戦の最前線として軍政が敷かれ、一般人の上陸が制限されてきた金門県の離島、大胆島の観光が3月1日から本格的に解禁される。金門県政府が15日に発表した。
金門の新スポットとして地域の観光産業に活力を注入することが期待される。

金門本島の西約12キロに位置し、中国大陸のアモイから東5キロも離れていない同島。1950年の大二胆戦役や58年の金門砲戦では激しい戦いの舞台となった。軍事色が濃く、地元の人々からは「神秘の島」とも呼ばれてきた。島が同県政府に移管された2014年以降も上陸には申請が必要で、観光できる場所も一部に限られていた。同県政府が昨年7月から10月まで試験的に観光客受け入れを行ったところ、好評だったという。


受け入れ人数は毎日150人を上限とする。往復の船賃と観光、食事、保険がセットになった約5時間のツアーとして販売することが計画されており、金門本島西、大胆島東の島、烈嶼の観光振興にもつなげたいという同県政府の狙いから、烈嶼の九宮埠頭(ふとう)がツアーの起点となる。大胆島までの所要時間は往復約1時間で、上陸後は主に徒歩で観光。専属ガイドの詳しい説明が受けられるほか、かつて総統や軍の高級将校らをもてなした茶房も訪れる。

ツアー料金は一人1500台湾元(約5300円)。受け付けは2月12日から開始される。


(黄慧敏/編集:塚越西穂)