金門本島の西約12キロに位置し、中国大陸のアモイから東5キロも離れていない同島。1950年の大二胆戦役や58年の金門砲戦では激しい戦いの舞台となった。軍事色が濃く、地元の人々からは「神秘の島」とも呼ばれてきた。島が同県政府に移管された2014年以降も上陸には申請が必要で、観光できる場所も一部に限られていた。同県政府が昨年7月から10月まで試験的に観光客受け入れを行ったところ、好評だったという。
受け入れ人数は毎日150人を上限とする。往復の船賃と観光、食事、保険がセットになった約5時間のツアーとして販売することが計画されており、金門本島西、大胆島東の島、烈嶼の観光振興にもつなげたいという同県政府の狙いから、烈嶼の九宮埠頭(ふとう)がツアーの起点となる。大胆島までの所要時間は往復約1時間で、上陸後は主に徒歩で観光。専属ガイドの詳しい説明が受けられるほか、かつて総統や軍の高級将校らをもてなした茶房も訪れる。
ツアー料金は一人1500台湾元(約5300円)。受け付けは2月12日から開始される。
(黄慧敏/編集:塚越西穂)