(高雄 26日 中央社)南部・高雄市で2014年に発生した大規模なガス爆発事故に巻き込まれ、下半身不随になった女性2人が、3月3日に開催される東京マラソンに車いすランナーとして出場する。出場者の一人、陳姿予さんは25日、中央社の取材を受け、台湾各地の大会に参加して経験を積んだほか、車いす操作の特訓にも励んでいると語り、本番への意気込みをみせた。


高雄ガス爆発事故の死者は32人、負傷者は321人に上った。当時25歳だった陳さんは、それまでマラソンとは無縁だったが、自分でもできるスポーツをと考えて車いすマラソンの世界に飛び込んだ。以来、地道に練習を重ね、2017年10月、19年に東京マラソンに参加すると決意。同様に事故で車いす生活を余儀なくされた9歳年上の林黛甄さんを誘い、2人で励まし合いながら努力を続けてきた。

これまでの訓練について、「とてもつらかったし容易ではなかったが、何物にも替えがたいほど貴重」と共同で開設したフェイスブックに投稿した2人。初めて42.195キロのフルマラソンを完走したのは、今年1月に南部・屏東県で行われた大会だったという。
「過酷とされる上り坂も克服できた。東京マラソンも怖くない」と意欲的につづった。

2人は27日、東京に向けて出発する。

(陳朝福/編集:塚越西穂)