(台北、ローマ中央社)イタリア政府が新型コロナウイルスによる肺炎の感染阻止策として同国と台湾間の航空便の運航を停止させたのを受け、外交部(外務省)の謝武樵政務次長は3日、イタリアの対台湾窓口機関、イタリア経済貿易文化推進弁事処のダビデ・ジリオ代表(大使に相当)を外交部に呼び、航空便停止について意思疎通をした。消息筋が明らかにした。
同部の欧江安報道官は、運航再開に向けて積極的に努力中だと述べた。

イタリア政府は先月31日、中国、香港、マカオ、台湾の航空便乗り入れを2月2日から4月28日まで停止すると発表した。外交部の呉ショウ燮部長(外相)は2日の国際記者会見で、イタリアが誤った決定を下した根源は世界保健機関(WHO)の報告で中国の感染者数に台湾が含まれていることだと指摘した。(ショウ=刊の干を金に)

▽チャイナエアライン、台湾人帰国のためチャーター機運航

イタリア航空当局は2日、中国、香港、マカオ、台湾の航空会社に対し、旅客の帰国を目的としたチャーター機の運航を例外的に認めると発表した。これを受け、台北(桃園)―ローマ線を運航するチャイナエアライン(中華航空)は3日、ローマを出発するチャーター機1便を飛ばす。交通部(交通省)観光局によれば、2週間以内に台湾へ帰国予定の乗客は1500人に上るとみられている。


台湾の航空会社でイタリア路線を現時点で開設しているのは同航空のみ。エバー(長栄)航空は18日にミラノ線に就航する予定だった。

(顧セン、黄雅詩/編集:名切千絵)