(台北中央社)北部・新北市平渓区の名所、十分の滝公園で13日、バリアフリー歩道の供用が開始された。これまでは十分の滝まで行くには階段を通らねばならず、体が不自由な人にとっては訪問しにくい状況が生じていた。
バリアフリー化によって、障害者から高齢者、ベビーカー利用者まで幅広い層が滝を気軽に見物できるようになった。

同市観光旅遊局の蒋志薇局長によれば、十分の滝は台湾最大のすだれ状の滝。「台湾版ナイアガラの滝」とも称される。市は中央政府と共同で、約3000万台湾元(約1億2300万円)を投じてバリアフリー歩道を建設した。

歩道の全長は約400メートル。緩やかなスロープ状の歩道とし、もともとあった植物や地形をなるべく維持できるよう配慮した。
徒歩約15分で滝のそばまでたどり着くことができる。

歩道を体験した台湾バリアフリー旅遊発展協会の周文章秘書長は、滝を見ることができて非常に感動したと話す。若い頃は自然が好きだったものの、脊髄を負傷して車椅子生活になった周さん。先日、孫と共に観光に訪れた際には、孫たちだけ滝の近くに行き、周さんは手前のつり橋までしか行けなかった。そのため、バリアフリー歩道の完成に喜びを示した。

公園と歩道の開放時間は午前9時から午後5時まで。
入園無料。市観光旅遊局は、手動車椅子や杖、歩行補助具を使用している人が歩道を利用する場合は同伴者が必要だとしている。

(黄旭昇、沈佩瑤/編集:名切千絵)