(台北中央社)中国で対台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室(国台弁)は15日、台湾から輸入された冷蔵および冷凍水産品の包装サンプルから新型コロナウイルスの陽性反応が出たとして、中国の税関が10日より1週間、関連企業の輸入申請の受け付けを見合わせたと発表した。これに対し、行政院(内閣)農業委員会は、ウイルスが水産品を通じて人に感染するという科学的証拠がないとして、中国側は証拠を提出すべきだとの認識を示した。


同委の陳淑蓉(ちんしゅくよう)報道官は、中国が商品の包装からのウイルス検出を理由に輸入を停止したことについて、国際的な論争になっていると指摘。2020年11月以降、世界貿易機関(WTO)の衛生植物検疫措置(SPS)関連の定例会では毎回、中国の措置により食品や農産品貿易への影響を懸念する声が会員から上がっていると説明した。

同委は今後関連のプラットフォームを通じて中国に科学的証拠の提出を求める方針。

(楊淑閔、沈佩瑤/編集:齊藤啓介)