(台北中央社)香港政府は6日夜、台湾から輸入したマンゴーから新型コロナウイルスを検出したとする報道資料を出した。これに対し、行政院(内閣)農業委員会動植物防疫検疫局は香港政府から通知は受け取っていないとした上で、現段階の研究結果で新型コロナウイルスが果物を介してヒトに感染するというデータはないと指摘し、非科学的だとの考えを示した。


マカオ政府も2日までに、台湾産マンゴーやその外装から新型コロナが検出されたと発表。香港政府はこれを受け、同類の農産物に対する検疫を強化したとしている。その結果、マンゴー1個の表面のサンプルからウイルスを検出したという。33箱約200キロ全てを廃棄処分とし、関連の商品は販売停止などの措置を取ったと説明した。

同局は、世界貿易機関(WTO)の衛生植物検疫措置(SPS)委員会で2020年11月以降、新型コロナを理由に貿易に支障を来す中国の行為について懸念する声がカナダや欧州連合(EU)、インド、米国などから上がっているとし、中国の措置は道理に合わないとの見解を示した。

香港当局に対しては、国際規範にのっとり、適切な措置を取るよう呼びかけた。


(楊淑閔/編集:楊千慧)