(台北中央社)米グーグル台湾法人は8日、台湾メディアのデジタル転換を支援する基金の設立を発表した。今後3年間で3億台湾元(約13億4400万円)を投じ、メディアのデジタル転換と持続可能な運営を推し進める。


グーグルは報道資料で、伝統的なメディアの広告収入減やインターネットでニュースを読んでいる人が台湾では多いことに触れ、「メディア産業のデジタル化において成長の余地がまだある」と指摘。同社は過去6年間、台湾を含めたさまざまな国や地域でメディアの支援事業に取り組んできたとし、台湾メディアに特化した支援が必要だと考えたことから基金の設立に至ったと説明した。

今後は報道機関からの申請を受け付ける。受け付けの開始時期は5月ごろを予定しており、申請件数は1機関につき年にプロジェクト1件を原則とする。

数位発展部(デジタル発展省)の李懐仁(りかいじん)政務次長は、健全なメディア産業は民主主義社会の礎だとした上で、デジタル転換の重要なタイミングを迎えていると言及。官民が協力することで産業をまたいで共存できればとの見解を示し、同社の基金設立を歓迎した。


また、同部の唐鳳(オードリー・タン)部長(大臣)は8日、フェイスブックを運営する米メタも関連事業の立ち上げを検討していると明らかにした。

(呉家豪、蘇思云/編集:楊千慧)