(台北中央社)台湾の海洋調査船「新海研1号」が、台湾北東の海域で作業中、海上保安庁の巡視船に退去を求められ、新海研1号を護衛していた海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)の巡視船「吉安」が、台湾の排他的経済水域(EEZ)だとして、海保側に妨害しないよう呼びかけていたことが13日、分かった。

大手紙、自由時報などによれば、台湾大学海洋研究所船務室が管理・運営する新海研1号は12日、日本のEEZで同意を得ずに海洋調査をしたとして、海保の巡視船に退去を求められたという。


これに対し海巡署は13日、報道資料を通じ、今回の作業は6日から18日まで、台湾と日本で重複するEEZを含む海域で実施するもので、部会(省庁)横断の会議で審査を通過していたと説明。新海研1号の出港後、同船と連絡を保ちつつ、護衛に複数の巡視船を派遣し、動向を全て把握しているとした。

新海研1号は13日午前8時過ぎに同海域での作業を終えており、18日に高雄港へ戻る予定。海巡署は引き続き作業の安全と権利を保護するとの方針を示した。

(黄麗芸/編集:齊藤啓介)