中国の代表団は規制エリア内に2軒のホテルを借りているとされる。そのうちの一つ、セントレジス・サンフランシスコではここ数日、多くの警備員が玄関で警戒に当たっており、駐車場の入り口には黒い柵が置かれ、出入りが規制されている。
ホテルの外では「China has concentration camp」(中国には集中キャンプがある)と書いたプラカードを掲げて付近を歩き回る男性や、「習近平よ、財産を返せ、家族を返せ、父親を返せ」と英語で書かれたプラカードを手にホテルに向かって抗議の声を上げる女性の姿もあった。
中央社記者が13日に同ホテルを訪れたところ、車庫が白い布で覆われているのを確認した。作業員には中国のなまりがあり、車庫内の車2台は黒い布で覆われ、ナンバープレートが確認できないようにされていた。ホテルの2階の窓にも目隠し用のフィルムが貼られ始めていた。
台湾メディアが撮影を行っていると、中国側関係者から「ホテルは撮ってもいいが、白い車庫はどこにも出てはいけない。あれは私の個人的なものだからだ」と撮影を阻止された。関係者はメディアに撮影データの削除を要求し、双方で一時口論も発生した。また、記者が身分を尋ねると、この関係者は回答を避け、「自分の姿が写されてはならない」と何度も強調した。「ホテルはわれわれが貸し切りにしている。今はわれわれの私有財産でもある。
(曽智怡、張欣瑜/編集:名切千絵)