与党・民進党の李昆沢立法委員(国会議員)は、松山空港の滑走路は2600メートルで、事故が起きた務安空港の2800メートルよりもさらに短いと指摘。2004年にトランスアジア(復興)航空の航空機が同空港への着陸時にオーバーランする事故が発生したことにも触れ、後に設置されたEMASの運用状況について林氏に質問した。
林氏は、松山空港のEMASは09年に設置が完了したと説明。同システムは通常のコンクリートとは異なり、衝撃を吸収し、航空機を減速させる役割を持つとし、世界各国の都市型空港で、滑走路の安全性を補うためにEMASが導入されていると紹介した。また、EMAS設置後には空港の塀も壊れやすい材質に変更するなど、関連の対策を施したとした。
松山空港の飛行の安全に対する具体的な改善策については、交通部(交通省)民用航空局に今回の事故を事例とした研究を行うよう提言する他、同委員会として米国の国家運輸安全委員会と協力し、同様の事故が発生する可能性のある国内の空港について研究する考えを示した。
(王承中/編集:名切千絵)