ONGLAISATは「キューブサット」と呼ばれる規格の超小型衛星で、縦10センチ、横20センチ、高さ30センチ。衛星の基本機能に必要な機器や主構造の開発などを東大大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻の中須賀・船瀬・五十里研究室が担当し、日本の宇宙関連企業、アークエッジ・スペースやスペースBDも計画に加わった。昨年11月5日に米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられ、同12月9日に国際宇宙ステーション(ISS)から宇宙空間に放出された。
TASAは、ONGLAISATに課せられていた三つの技術実証実験がすべて成功し、ミッションの達成率は100%に達したと説明。主なミッションは新型の光学観測装置や画像処理に関する技術などの検証だといい、衛星がすでに50回にわたり画像の取得を行い、ダウンロードや解析も問題なく実施できたとしている。
TASAによれば、ONGLAISATは軌道高度がやや低いことに加え、太陽活動が最も活発な「極大期」に入っているため、来月初頭には寿命を迎える。関連の技術は今後、さらに大型の衛星への応用が見込まれる。
(張璦/編集:田中宏樹)