地検によれば、県党部は1月下旬までに国民党本部から、同県選出の民進党立法委員のリコール提議に必要な3653人分の署名を2月3日までに用意するよう指示を受けた。
9人は同23、24両日、県党部の前書記長らが党本部のシステムにアクセスして手に入れた党員資料を書き写し、約4000人分の署名を完成させた。このうち1106人分の偽造署名が、実際に集められた署名3100人分と合わせて中央選挙委員会に提出された。
検察は、林被告らが共謀して署名を偽造・使用した行為が、本来は通過すべきでないリコール提議の審査を通過させたと指摘。少数の人々による違法行為が選挙区の有権者の真意を踏みにじり、民主主義制度の価値と根幹を深く傷つけたとし、衝撃の大きさは軽視できないと主張した。
立法委員のリコール手続きは3段階で、まず選出選挙区の有権者の1%以上に当たる「提議人」の署名を集め、選挙委員会の審査を受ける必要がある。その後、さらに10%以上の「連署人」の署名を提出して審査を経た上で、リコールの是非を問う住民投票が行われる。今回偽造されたのは、第1段階に当たる提議人の署名。
(沈如峰/編集:田中宏樹)