(台北、プラハ中央社)蕭美琴(しょうびきん)副総統が昨年の副総統就任前に訪問したチェコで、中国外交官から尾行され、あわや交通事故の事態になっていたことが26日、チェコメディアの報道で明らかになった。総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官は同日夜、中国が国際ルールに背き、国際社会に迷惑とリスクをもたらしたとし、「このような違法行為に強い非難を表明する」と述べた。


蕭氏は昨年3月18日から3日間の日程でチェコを訪問。チェコメディア「セズナム・ズプラービー」は昨年5月、蕭氏を乗せた車列がプラハ市内を走行中、後方で中国外交官の車が赤信号を無視して交差点に進入し、危うく事故が発生するところだったと報じた。

26日付のチェコラジオ局「イーロズラス」の調査報道によると、チェコ軍事情報局のペトル・バルトフスキー局長は、中国側のこの行為は蕭氏への心理的威嚇が狙いだったと認め、「われわれは中国の情報機関が保護対象者に対する威嚇的行為を実施するための条件を整えようとしていたことを掴んだ。だがそれは準備段階にとどまった」と明らかにしたという。イーロズラスは編集部の調査結果として、中国側は蕭氏が乗る車への衝突も行動の一つとして検討していたが、中国外交官の赤信号進入は蕭氏の車列を追跡するのが目的で、チェコの治安部隊が近くで待機していたため、蕭氏は実際には危険にさらされたわけではないと伝えた。

(温貴香、劉郁葶/編集:名切千絵)
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