(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は27日、台北市内の総統府で日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の大橋光夫前会長に「大綬景星勲章」を授与した。台湾と日本の交流推進に対する強い信念とたゆまない努力をたたえ、心からの感謝を表明した。


景星勲章は国家や社会に優れた貢献をした外国人などに贈られる。1等から9等までの等級があり、大綬は1~3等に当たる。

頼氏は大橋氏の尽力の成果として、会長を務めた14年来、台日が経済や漁業、租税などの分野で50を超える重要な協定を締結したこと、2017年に窓口機関である台湾側の「亜東関係協会」と日本側の「交流協会」が「台湾日本関係協会」と「日本台湾交流協会」への改称を相次いで果たし、台日関係の実質的な意義が強化されたことなどを挙げた。

また、日本とのパートナー関係の深化継続に期待を表明。双方による経済連携協定(EPA)の締結加速だけでなく、半導体やエネルギー、AI(人工知能)などの重要な分野で協力を深め、引き続き安全で強固な非レッドサプライチェーン(中国に依存しない供給網)を構築し、互いの経済的強靭(きょうじん)性と競争力を強化したいと述べた。

大橋氏は、台日の友好関係について言及。この良好な関係が世界に広がり手本となれば、将来、世界から戦争はなくなるだろうと述べるとともに、日本と台湾が共に世界の平和を促進できるよう、連携していくことを望んだ。

大橋氏はこの日、蕭美琴(しょうびきん)副総統とも面会。蕭氏は、台日の友好関係が、台日がともに関心を寄せる課題に関する協力や推進における重要な土台となればと、期待を寄せた。

(温貴香/編集:荘麗玲)
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