台湾の伝統人形劇「布袋戯」(ポテヒ)の劇団や台湾原住民(先住民)族の歌手と児童合唱団、ダンスカンパニーなどが登場した。100人以上の人々が足を止めて鑑賞し、終演後には出演者や裏方スタッフとの記念撮影を求める人もいた。
公演後、報道陣の取材に応じた芸術監督の杜思慧さんは、パフォーマンスを通じて信仰への理解を表現したいとコメント。信仰については神々や寺廟だけでなく精神的な信仰もあり、例えば原住民歌手の歌唱は声と山林の神の呼応だと説明した。
公演は文化部(文化省)が企画した。同部の王時思(おうじし)政務次長は、舞台装置やパフォーマンスの内容、パフォーマンスに登場する文字まで全て万博側の審査とチェックを受ける必要があるとした上で、何の障害にも遭わずに順調に進んだと明かした。「台湾」の名を正式に万博に登場させることができ、20日まで同部が大阪市内で開催した台湾文化PRイベント「We TAIWAN」に新たなマイルストーンを築けたと語った。
王氏はまた、パフォーマンスには原住民の言語や客家語、台湾語の歌声が取り入れられており、リハーサルを見ただけで涙がこぼれそうになったと言及。「皆が異なる言語を使っているが、同じ調べを歌っている。これこそが私たち台湾の姿であり、私たちが期待する台湾の姿でもある」と話した。
▽27、28両日にはライブ配信も
公演は27、28日にも夢洲会場ポップアップステージ北で行われる。文化部は台湾や世界の人々に素晴らしいパフォーマンスを見てもらうため、同部のフェイスブックページでライブ配信を行うと発表した。
(王宝児/編集:田中宏樹)