
これこそが”空飛ぶバイク”の大本命?スターウォーズの世界観にがっつり寄せた1人乗りホバーバイクの動画が話題だ。
ポーランドの企業 ヴォロノート(Volonaut)が、開発中の「エアバイク(Airbike)」の新たな映像を披露した。
eVTOL(電動垂直離着陸機)より開放的で、スピーダーバイクより小さなエアバイクの最高速度は200 km/h。従来のオートバイの1/7と軽量で、ジェット推進システムを採用している。
再生数147万回の記録的動画に続き、遊び心にあふれた映像でまたも反響を巻き起こした形だが、いまだ不明な点も多いそう。
次世代の乗り物と期待される一方で、ユーザーの反応には賛否両論あるエアバイクにせまってみよう。
スターウォーズの世界観でエアバイクが空中疾走
スターウォーズファンの間では”スターウォーズの日”と呼ばれる5月4日、ポーランドの企業ヴォロノートが、開発中の1人乗りの”空飛ぶバイク”、エアバイクのユニークな動画を披露した。
ストームトルーパーにガチ寄せのライダー(またはパイロット)が、エアバイクを駆使し、おなじみのシーンさながらに森の間を疾走。
木の葉を散らして森を駆抜け、木々より高く飛行する様子まで映し出されている。
そのパフォーマンスはインスタグラムやXでも話題に。SFファンも見逃せない動画となった。
史上初の1人乗り”空飛ぶバイク”として映像初公開
同社が4月に「史上初の”空飛ぶバイク”」として初公開した映像は、再生146万回を記録。
ポーランドの発明家であり開発者でもあるトマシュ・パタン氏自身が、コンパクトなエアバイクを操り、山の尾根や干上がった湖の上を爽快に駆ける近未来なシーンに多くの人がときめいた。
ヴォロノート社はこのように述べている。
この未来的な乗り物は、SF映画の大胆なコンセプトを実現したもの。そのインスピレーションは時を経て、生みの親であり、起業家であり、発明家でもあるトマシュ・パタンの執念になりました
この機は、ジェットエンジン搭載で、最高時速200km(124mph)で1人乗りできるよう設計されています
フライトコンピューターで強化され、安定をうながす独自システムが、ライダーにオートホバリングとコントロールのしやすさを提供します
ライダーは、360度、視界を遮るものがない特有のライディングポジションによって即座にエアバイクと一体化し、完全に自由な感覚を得られます
時速200kmで飛行できる軽量コンパクトな空のモビリティ
現時点で公表されてるエアバイクの特長はこんな感じ。
・ 最高時速200km
・ 先進的なカーボンファイバー素材、3Dプリント、ミニマルなアプローチを採用。これにより一般的なオートバイの重量の7分の1と軽量
・ ジェット推進システム
・ ヘルメット着用で簡単に離陸できる
・ コンパクトで狭い空間でも機動性を発揮。限定的なエリアでも楽に移動できる
・ 大胆なコンセプトの実現で叶った未来的な空のモビリティ
eVTOLとは異なり開放的なバイクタイプ
そこで比較されがちなのが、2022年から1270万円で予約販売開始となったスウェーデン発の空飛ぶ1人用電動ビークル「Jetson ONE」だ。
そのときもスターウォーズ風な乗り物として紹介したのだが、今回のエアバイクは、Jetson ONEのようなeVTOL(電動垂直離着陸機)と違い、その名のとおり機体を囲むフレームがない開放型で、シートポジションもバイクに近い前傾姿勢になっている。
ただ、こうしたシートデザインは、もはや目新しいものではなく、東京のスタートアップ、A.L.I.Technologies(2024年1月経営破綻)が、かつて開発していた空飛ぶバイク「XTurismo(エックスツーリスモ)」や、アメリカのMayman Aerospace(メイマン・エアロスペース)が目下開発中の「Razor Flying Motorcycle」も同様の設計だ。
ちなみに前述のJetson ONEは2025年3月、量産モデルの初飛行も終え、安定した飛行ですんなり着陸する様子が目撃されている。
このeVTOLは8つの強力なモーターを搭載。同数のプロペラで空を駆ける。推進システムも高出力なため、飛行も簡単で楽しいものになるとされている。
本当に世界初の”空飛ぶバイク”に?情報不足で賛否両論
こうした軽量、ミニマムで手軽なエアバイクに高い関心を寄せる国際的な海外メディアの間では、エアバイクは見ためはイマイチだが、現実に飛行する世界初の”空飛ぶバイク”になりそうだ、と期待する向きもあるそう。
一方で、このエアバイクに疑問を呈する専門家もいる。実はヴォロノート社が、かっこいい動画のわりには肝心の推進システムなどの技術的詳細にほとんどふれておらず、価格や市販計画すら明かしていないからだ。
こうした事情から、動画に魅入って期待が膨らんだユーザーの間では、こんな賛否両論が巻き起こっているそう。
- 何度見ても仕組みが理解できない。
どうなってんの?- 製品と見ためもなんか怪しい
- 何が起こっているのか理解できない。ローターブレードはどこだ?ジェットエンジンか?
- ここまでの小型化はすごい。まるで魔法だ!
- なぜこんなに低画質で粗いんだ。すべてが怪しく見える
- 安全試験や耐久性の検証もまだなのでは?
- ほんとうにスターウォーズの世界だ!すごいぞ
- ローターが見えないシンプルなデザインが逆に未来的だ。でも技術的な詳細をもっと知りたい
- たしかにすごいけど大丈夫なのかな?実際の操縦性や耐久性が気になる
技術革新と未来のモビリティの象徴ともいえる”空飛ぶバイク”は、未来の交通手段として多大なポテンシャルを秘めている。だだ実用化となれば安全性や耐久性、法規制や認証手続きなど、運用に向けてクリアすべき課題も多い。
あとこのエアバイクの場合、まず操縦が難しそうに見える。そのへんどうなんだろう。空中だから風の影響もあるだろうしバランスを保つだけでもコツがいりそう。
姿勢崩して投げ出されて落下とかついつい心配しちゃうけど、自動制御や安全システムがあったらいいな。とりあえず続報に期待だ。
References: Interestingengineering[https://interestingengineering.com/innovation/star-wars-styled-airbike] / Ndtv.com[https://www.ndtv.com/offbeat/watch-star-wars-style-hoverbike-with-speed-upto-200-kmph-stuns-internet-8380473]
本記事は、海外の記事を基に、日本の読者向けに重要なポイントを抽出し、独自の視点で編集したものです。