
10月20日の「国際ナマケモノデー」には、日本の各地の動物園でも飼育されているナマケモノたちが、ちょっとしたお祝いをしてもらったようだ。
そして、ドイツの動物園にいるナマケモノは、今年2つの大きな祝福を受けた。
というのもそのナマケモノ、2019年6月に誕生日を迎え、推定年齢50歳になったという。ナマケモノの平均寿命は野生なら20年、飼育下なら30~40年だというからかなりの長寿だ。
1つ目の祝福は園内で誕生日のお祝い、もう一つは、ナマケモノの世界最高齢ということで、ギネス世界記録に認定されたのだ。
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Oldest sloth in the world! - Guinness World Records
【南米で生まれ、ドイツの動物園にやって来たパウラ】
フタユビナマケモノのパウラは、南米の野生で生まれ、1971年9月25日にドイツ東部ザクセン=アンハルト州ハレにあるハレ動物園へとやって来た。
動物園がパウラを引き取った時、既に2歳だった。それから48年たった2019年6月、パウラが50歳になったとして、園側は、パウラの好物である調理済みのとうもろこしや野菜を与えて、その誕生日を祝った。
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【20年以上もパウラの性別は勘違いされていた】
実はパウラ、20年以上も飼育員らにオスだと勘違いされていた。
パウラがメスであることが判明したのは、パウラを引き取って20年以上経った1995年の超音波スキャン検査の時だった。
それ以降、飼育員はパウラをオスとカップリングさせ、繁殖を試みた。結果、パウラは3回妊娠したが、いずれも子供は生き延びることができなかったという。
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【10月に世界最高齢としてギネス世界記録に認定】
パウラの飼育を続けているユッタ・ホイヤーさんは、ヨーロッパにいるナマケモノの公式生存記録を保持しており、次のように話している。
フタユビナマケモノは、通常野生であれば20年、飼育下にあれば30~40年の寿命を持つと言われています。
今年初めの記録によると、ドイツの動物園には65頭のナマケモノが飼育されており、ヨーロッパ全体では266頭が飼育されているということですが、パウラのようにこれほど長く生きているものはいないようです。
私たちは、国際ナマケモノデーに先立ってパウラの年齢をギネス世界記録として申請し、10月14日に公式に認定されました。
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現在、パウラは人間の年齢で90歳ほどのおばあちゃんになったが、ホイヤーさんによると、高齢にも関わらずかなり元気に頑張っているということだ。
【過去の最高齢ナマケモノは?】
2017年、当時世界最高齢とされていたフタユビナマケモノはオーストラリアのアデレード動物園の「ミスC」で、43歳だった。
高齢のあまり生活に支障をきたすようになり、様々な処置が行われたが、回復の見込みがなく、その年の6月に人道的見地から安楽死させることになったそうだ。ミスCは当時、オーストラリアで唯一のナマケモノだった。
References:Mental Flossなど / written by Scarlet / edited by parumoThe nation's oldest two toed sloth has died at @zoossa aged 43. Report in 7 News at 6pm. pic.twitter.com/Bjb4yKjkG8
— 7NEWS Adelaide (@7NewsAdelaide) June 5, 2017
記事全文はこちら:推定年齢50歳。ドイツの動物園にいるナマケモノが世界最高齢としてギネス記録に認定される http://karapaia.com/archives/52283921.html