ガーナの映画ポスターが別の意味でコレクションしたくなる件


 映画館なんかに行くとたくさんの映画のポスターが貼られており、その作品に興味が湧くような思わず見たくなるような秀逸なデザインのものも数多い。

 映画好きの人の中には映画ポスターをコレクションしている人もいるかもしれないが、ツイッターユーザーの@Retr0Joeさんもそんな一人のようだ。


 ただし@Retr0Joeさんが愛しているのは、ガーナの映画ポスターなのだそう。

 その理由は・・・@Retr0Joeさんがツイッターに投稿しているポスター画像を見れば一目瞭然なんだ。
【モバイルシネマの流行で秀逸な映画ポスターが続々誕生】

 映画のストーリーを表現できているようなできていないような、何ともいえないガーナの映画ポスターたち。

 どうしてこんな個性派揃いになってしまったのかというと、ガーナでは1980年代から90年代にかけてモバイルシネマが流行したそうだ。

 モバイルシネマというのはプロジェクターやスクリーンなどを持ち運んで上映する移動式映画館のことで、映画館のない農村部にも映画という娯楽をもたらしたのだとか。

 モバイルシネマを運営する側としてはもちろんたくさんのお客にきてもらいたい。

 しかし、当時のガーナではプリンターの輸入が禁止されており、オリジナルの映画ポスターを印刷する方法がなかったらしい。

1. エイリアンVSプレデター
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2. プレデター
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3. E.T.
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4. 天使にラブ・ソングを…
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5. X-MEN
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6. インディ・ジョーンズ
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7. ミセス・ダウト
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8. スペース・ジャム
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【映画のストーリーを想像しながらポスターを制作したら?】

 なるべくコストをかけずになんとかお客を呼べないものか?そこで運営側は、ガーナ人のアーティストに映画ポスターの制作を依頼することにしたのだという。

 依頼を受けたアーティストは使用済みの小麦粉の袋にイラストを描いた。サイズは幅約102~127cm、高さ約140~178cmのことが多かったようだ。

 ただ、問題だったのは、映画に関する事前情報のないままポスターを制作することになってしまうパターンがあったことだ。

 アーティストたちは「どんな映画なのだろう・・・」と想像力を駆使してポスターを制作してしまい、映画のストーリーとはまったく関係のないデザインになってしまうことがあったのだ。


 さらに、制作前に映画を視聴しても退屈な内容だった場合にはやはり想像力でおぎない、なんとかチケットを売りたい運営側が求めるようなユニークなイラストに仕上げたらしい。

9. ジュラシック・パーク
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10. 007 私を愛したスパイ
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11. 遊星からの物体X
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12. ゴースト / ニューヨークの幻
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13. エルム街の悪夢
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14. ミッション:インポッシブル
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【レトロでカオスな映画ポスターは現在でもアート界で大好評!】

 その結果、オリジナリティが溢れすぎな映画ポスターが次々に誕生。ジョー・メンサーやレオナルド、ソクラテスらが人気アーティストとして支持された。

 現在でもその当時のガーナの映画ポスターはアート界で愛好者が多く、高値で取引されることもあるとのこと。

 特に、作品では「プレデター」や「ターミネーター」、ジャンルではホラーが最も評判のようだ。

 確かにコレクションしたくなる不思議な魅力満載なわけで、B級ホラー映画との相性なんかは抜群なのではないだろうか・・・。

 ほかの映画ポスターもチェックしたい場合には@Retr0Joeさんのツイッターをのぞいでみようそうしよう。

written by usagi / edited by parumo

記事全文はこちら:ガーナの映画ポスターが別の意味でコレクションしたくなる件 http://karapaia.com/archives/52286720.html
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