子宝に恵まれなかったフクロウに母のいないヒナを託したところ一瞬にして本物の親子の関係に
 モリフクロウのルナは子宝に恵まれなかった。卵は産んだものの孵化させることができなかったのだ。
昨年も、そして今年も。

 そこで野生生物の保護活動を行っている男性が、母親に育児放棄された2羽のフクロウのヒナをルナの巣の中に入れて置いた。

 するとどうでしょう。巣に戻って来たルナは、何の迷いもなく2羽のヒナたちを翼で包み込み、いとおしそうに暖めはじめたのだ。

[動画を見る]

Tawny owl mum adopts two rescue chicks after her own eggs fail to hatch

 イギリス、ノース・ヨークシャーに住む、ロバート・E・フラーさんは動物を描くアーティストであり、野生生物の保護活動も行っている。

 子供の頃から動物好きだったフラーさんは動物について学び、自宅の近くに、野生動物に理想的な庭を作り上げた。

 その庭にいるモリフクロウのルナは、昨年も、そして今年も、卵を産んでも孵化させることができなかった。

 そこでフラーさんは、ルナが留守中巣の中にフクロウのヒナ2羽を置いてみた。ヒナたちは救助されたばかりの孤児だ。

[画像を見る]

 ルナは巣の中にいるヒナたちの存在にすぐに気が付き、なんのためらいもなく、いとおしそうにヒナたちをあたため始めた。

[画像を見る]

 実はルナも孤児だった。2017年、ヒナの時に保護され別のフクロウに育てられていたのだ。
自分が育ての母にそうしてもらったように、ルナも孤児のヒナたちをやさしくいたわる。フクロウの世界ではそうやって回っているようだ。

[画像を見る]

 フクロウの習性を熟知しているフラーさんは、孤児や迷子になったフクロウのヒナを救助すると、保護区内にいるモリフクロウのメスの巣に入れているという。

 モリフクロウは巣にいるヒナを自分の子として受け入れる習性があるそうだ。

追記(2022/04/27)
 この動画には続きがあった。ルナの伴侶であるオスのボマーが巣に戻ってきた。突如現れた2羽のヒナを見てちょっとびっくりしたもののうれしかったようで、ヒナを加えてルナにキッス。

 「お腹を空かせてるこの子たちのために、もっとごはんとってきてちょうだい」とルナに促されながら、はりきってまた餌をとりに出かけたようだ。

[動画を見る]

Tawny Owl Dad Meets his Foster Chicks for the First Time
written by / parumo

画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。
編集部おすすめ