竜宮城に浦島太郎を導いていったのは亀だったが、水中の聖なる遺物が眠る場所へとダイバーを導いていったのはなんとタコだ。
オーストラリア出身のダイバーで水中写真家のジュールズ・ケイシーさんは、ある日ビクトリア州のモーニントン半島沖の海で1匹のタコに出会った。
タコは彼女の手を触手で包み込みながら、「ついて来て」とでも言うように彼女をどこかへ案内し始めた。
興味をそそられたジュールズさんが、タコの後を追っていくと、そこには予想もしなかった光景が広がっていたのだった。
突然タコが近づいてきて「ついて来い」と合図する 今月5日、ジュールズさんはダイビング中に1匹のニュージーランドテナガダコに出会った。そのタコは彼女の手を取り、「いっしょに来て」とでもいうように彼女を見つめると、先に立って泳ぎ出した。
不思議に思ったジュールズさんは、タコの後を追ってみた。
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image credit:Instagram
タコに導かれた先には神聖な遺物が眠っていた タコが彼女を案内した場所は、人工のモニュメントのようなものが点在する、聖域のようなエリアだった。
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そしてタコはそのエリアにある、1枚の墓石のような岩板の傍で動きを止めた。それはまるで、何かを祀る祠のように見えた。
タコは彼女をこの場所に案内できたことを祝うかのように、その石板にしがみついたり、あたりを泳ぎ回ったりしていたそうだ。
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その石には真っ白い犬を抱いた男性の写真が! さらに「ローレンツ」と書かれたプレートが掲げられていた。
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「聖域」はどうやら人工の漁礁だったらしい さらに彼女は金属製の杭や彫像が海底に置かれているのに気づき、誰かが人工の漁礁を作っているのではないかと思い当たったそうだ。
その後もその場所に通ううちに、ジュールズさんはさらに多くの杭や塩ビパイプなどを発見した。それらは約5mの感覚で置かれており、大きな輪を作っているようだった。
ある日のこと、ジュールズさんが地元のダイビングショップを訪れた際、1人の男性と出会っておしゃべりをした。その際、あのタコに導かれた聖域での驚くべき体験についての話題が出た。
驚くべきことに、その男性があの人工漁礁を作った本人だったのだ。
地図には「タコの家」の文字も。
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彼女はこの場所に案内してくれたタコを何度も見かけていたが、徐々に彼の皮膚には白い斑点が出てきており、触手の先端も欠けてしまっているのが目についた。
恐らく彼は繁殖のための交尾を済ませており、徐々に老化が進んでいるのだと思われる。彼らはその生涯の最期に一度だけ交尾を行い、その後で寿命が尽きてしまうのだ。[画像を見る] タコは非常に知能が高く、好奇心の旺盛な生き物だと言われている。だが、あのタコがなぜジュールズさんをあの場所へ案内したのかはわからない。
ジュールズさんはタコという生き物について、次のように語っている。
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References:Aussie diver’s magical interaction with enormous octopus that led her to a secret underwater shrine / written by ruichan/ edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
オーストラリア出身のダイバーで水中写真家のジュールズ・ケイシーさんは、ある日ビクトリア州のモーニントン半島沖の海で1匹のタコに出会った。
タコは彼女の手を触手で包み込みながら、「ついて来て」とでも言うように彼女をどこかへ案内し始めた。
興味をそそられたジュールズさんが、タコの後を追っていくと、そこには予想もしなかった光景が広がっていたのだった。
突然タコが近づいてきて「ついて来い」と合図する 今月5日、ジュールズさんはダイビング中に1匹のニュージーランドテナガダコに出会った。そのタコは彼女の手を取り、「いっしょに来て」とでもいうように彼女を見つめると、先に立って泳ぎ出した。
不思議に思ったジュールズさんは、タコの後を追ってみた。
彼は私がちゃんとついて来ているかを確認するかのように、少し泳いでは止まり、振り返って私を見つめていました。
彼が私を誘い出そうとしているように感じたので、私はついて行って何が起こるか見てみることにしたんです。
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タコに導かれた先には神聖な遺物が眠っていた タコが彼女を案内した場所は、人工のモニュメントのようなものが点在する、聖域のようなエリアだった。
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そしてタコはそのエリアにある、1枚の墓石のような岩板の傍で動きを止めた。それはまるで、何かを祀る祠のように見えた。
タコは彼女をこの場所に案内できたことを祝うかのように、その石板にしがみついたり、あたりを泳ぎ回ったりしていたそうだ。
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その石には真っ白い犬を抱いた男性の写真が! さらに「ローレンツ」と書かれたプレートが掲げられていた。
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「聖域」はどうやら人工の漁礁だったらしい さらに彼女は金属製の杭や彫像が海底に置かれているのに気づき、誰かが人工の漁礁を作っているのではないかと思い当たったそうだ。
その後もその場所に通ううちに、ジュールズさんはさらに多くの杭や塩ビパイプなどを発見した。それらは約5mの感覚で置かれており、大きな輪を作っているようだった。
海中に置かれたどんな物体も、そこでサンゴや海藻が育って漁礁を形成し、命をはぐくみ、小さな生態系を作り出すのを助けます。だがいったい、誰がこんな聖域のような場所を作ったのだろう。[画像を見る] ダイバーが亡くなった友人のために作ったものだった その謎が解ける日は意外と早く訪れた。
私たちがいる湾は砂地が多く、何km泳いでも草と砂しかありません。岩場や桟橋、そしてこのような人工漁礁があれば、そこに生命が集まって来るのです。
ある日のこと、ジュールズさんが地元のダイビングショップを訪れた際、1人の男性と出会っておしゃべりをした。その際、あのタコに導かれた聖域での驚くべき体験についての話題が出た。
驚くべきことに、その男性があの人工漁礁を作った本人だったのだ。
彼があの場所を作った人だったのです。まったくの偶然ではあったが、ジュールズさんはタコに導かれて、彼の友人の聖域を発見することになったのだった。信じられなかったわ。でも彼は私に自分が描いた地図を見せてくれたの。
そこにはあの聖域が描かれていた。あの場所は、彼が亡くなった友人のローレンツのために作ったものだったんです。
地図には「タコの家」の文字も。
おそらくタコが好んで隠れる、塩ビパイプのことだと思われる。
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彼女はこの場所に案内してくれたタコを何度も見かけていたが、徐々に彼の皮膚には白い斑点が出てきており、触手の先端も欠けてしまっているのが目についた。
恐らく彼は繁殖のための交尾を済ませており、徐々に老化が進んでいるのだと思われる。彼らはその生涯の最期に一度だけ交尾を行い、その後で寿命が尽きてしまうのだ。[画像を見る] タコは非常に知能が高く、好奇心の旺盛な生き物だと言われている。だが、あのタコがなぜジュールズさんをあの場所へ案内したのかはわからない。
いったい彼女に、何を見せたかったのだろうか。
ジュールズさんはタコという生き物について、次のように語っている。
彼らはとても素晴らしい生き物よ。その中の1匹が、人間のことを知りたがって近づいてくるのは、とてもクールなことだと思うわ。
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References:Aussie diver’s magical interaction with enormous octopus that led her to a secret underwater shrine / written by ruichan/ edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』