
フードロスが問題になっている昨今、お店で売れ残った食品がどうなるのか、真剣に考えてみたことはあるだろうか。
レストランやスーパーマーケットでは、毎日大量の残飯や売れ残りが発生しているわけで、この膨大な資源をうまく活用できないものだろうか。
ここまではきっと誰もが考えること。だがアメリカのコストコで、この問題をうまく解決しているところがあるらしい。
ワシントン州で農場を営む女性は、コストコの大量の売れ残り食品を、定期的に無料で譲り受け、動物たちの食料として利用しているという。
コストコから大量に届く「売れ残り」の野菜や果物の山 今回話題になっているのは、ワシントン州のイーナムクローで農場を営むステファニー・スコットさん(35)がTikTokに投稿した映像だ。
コストコから届いたコンテナの中には、凍った大量の売れ残り野菜や果物が。ステファニーさんと彼女の夫は、現在2週間ごとに、コストコで売れ残った青果を回収しているんだそうだ。
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image credit:TikTok
その量は毎回、高さ約90cm幅約120cmの箱で7~8個分。多いときには12箱くらいが届くことも。映像を見てもらうとわかる通り、かなりの量が詰まっている。
ステファニーさんの農場には現在18頭の牛がいて、1日にこの箱一つ分を、しかも30分以内で食べきってしまうんだとか。
とは言え、何日も置いておくうちに傷んでしまうのでは?農場には巨大な冷蔵庫もなさそうだし……という疑問に、ステファニーさんはこう答えている。
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image credit:TikTok
倉庫型のまとめ売り「コストコ」ならではのフードロス これほど多くの高品質の野菜や果物を手に入れられるのは、コストコの「まとめ売り」というビジネスモデルのおかげかもしれない。
例えばバナナの束の中に傷んだものが一つでもあれば、その束は全部捨てなければならない。一般の食品店なら、傷んだ部分だけを取り除いて売ることができる。
同様に、イチゴのパックの中に1つでもカビが生えたものがあれば、食品衛生上の問題になるので、コンテナごと廃棄しなければならない。
見た目はまったく問題のないイチゴの中に、一つだけ傷んだものが混じっているのはよくあることだ。
ステファニーさんははこういった果物や野菜を「売れ残り 」と呼んでいるが、おそらくそのほとんどは、店頭に並んですらいない可能性が高いという。
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image credit:TikTok
ステファニーさんがコストコから売れ残りを提供されるようになったのは、彼女の父親の知人の伝手だったそうだ。
同社の持続可能性への取り組みについて、コストコは「食品廃棄物を減らすための誓約」で以下のように説明している。
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現在、世界では生産された食品のうち、実に約40%にあたる25億トンが廃棄されているんだそうだ。日本国内に限って言うと、2021年のデータで523万トンというから途方もない数字である。
こういった取り組みで、少しでもフードロスが減らせる上に、動物たちの食料として無駄なく利用してもらえているなら素晴らしいことだよね。
うちもちょっと冷蔵庫の中身とかから始めてみようと思うんだよ。
そもそも消費期限は気にしても、賞味期限はそこまで気にしていないんだけどね。捨てるのもったいないと思っちゃうのは私だけじゃないはずだ。
References:Costco Regularly Donates Hundreds of Pounds of Unused Fruit to Local Farm Animals / written by ruichan/ edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
レストランやスーパーマーケットでは、毎日大量の残飯や売れ残りが発生しているわけで、この膨大な資源をうまく活用できないものだろうか。
ここまではきっと誰もが考えること。だがアメリカのコストコで、この問題をうまく解決しているところがあるらしい。
ワシントン州で農場を営む女性は、コストコの大量の売れ残り食品を、定期的に無料で譲り受け、動物たちの食料として利用しているという。
コストコから大量に届く「売れ残り」の野菜や果物の山 今回話題になっているのは、ワシントン州のイーナムクローで農場を営むステファニー・スコットさん(35)がTikTokに投稿した映像だ。
コストコから届いたコンテナの中には、凍った大量の売れ残り野菜や果物が。ステファニーさんと彼女の夫は、現在2週間ごとに、コストコで売れ残った青果を回収しているんだそうだ。
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その量は毎回、高さ約90cm幅約120cmの箱で7~8個分。多いときには12箱くらいが届くことも。映像を見てもらうとわかる通り、かなりの量が詰まっている。
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ステファニーさんの農場には現在18頭の牛がいて、1日にこの箱一つ分を、しかも30分以内で食べきってしまうんだとか。
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とは言え、何日も置いておくうちに傷んでしまうのでは?農場には巨大な冷蔵庫もなさそうだし……という疑問に、ステファニーさんはこう答えている。
特別なことは何もしていません。蠅がたかるのでは?と心配する声もあったが、それよりもスズメバチが集まって来るのに頭を悩ませているんだそうだ。カバーもかけず、この状態で外に置いているだけです。
このあたりはそれほど暑くないし、雪もあまり降りません。冬の間は問題ないんです。1週間くらいはこのままの状態でも大丈夫。
問題は夏です。1日も経つとすっかり融けてしまって、ひどいことになります
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倉庫型のまとめ売り「コストコ」ならではのフードロス これほど多くの高品質の野菜や果物を手に入れられるのは、コストコの「まとめ売り」というビジネスモデルのおかげかもしれない。
例えばバナナの束の中に傷んだものが一つでもあれば、その束は全部捨てなければならない。一般の食品店なら、傷んだ部分だけを取り除いて売ることができる。
同様に、イチゴのパックの中に1つでもカビが生えたものがあれば、食品衛生上の問題になるので、コンテナごと廃棄しなければならない。
見た目はまったく問題のないイチゴの中に、一つだけ傷んだものが混じっているのはよくあることだ。
ステファニーさんははこういった果物や野菜を「売れ残り 」と呼んでいるが、おそらくそのほとんどは、店頭に並んですらいない可能性が高いという。
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ステファニーさんがコストコから売れ残りを提供されるようになったのは、彼女の父親の知人の伝手だったそうだ。
実はその知人の奥さんが働いているコストコでは、もともと別の農家に売れ残りを引き取ってもらっていたんです。コストコのサステナビリティへの取り組み コストコでは青果以外の、例えばパンや加工品などの売れ残りは、フードバンクやシェルターなどに寄付しているという。
ところがその農家が廃業することになったので、うちがその後を引き継ぐことになりました。本当にラッキーだったんですよ
同社の持続可能性への取り組みについて、コストコは「食品廃棄物を減らすための誓約」で以下のように説明している。
新しい製品を開発したり、困っている人々へ寄付したり、動物の餌として提供したりなど、食品がそのまま埋め立て地に捨てられないよう、さまざまな措置を講じています日本のコストコのHPでも、食品ロスを減らすための取り組みが紹介されているので、興味のある人は見てみてほしい。
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現在、世界では生産された食品のうち、実に約40%にあたる25億トンが廃棄されているんだそうだ。日本国内に限って言うと、2021年のデータで523万トンというから途方もない数字である。
こういった取り組みで、少しでもフードロスが減らせる上に、動物たちの食料として無駄なく利用してもらえているなら素晴らしいことだよね。
うちもちょっと冷蔵庫の中身とかから始めてみようと思うんだよ。
そもそも消費期限は気にしても、賞味期限はそこまで気にしていないんだけどね。捨てるのもったいないと思っちゃうのは私だけじゃないはずだ。
自分で食べる分には自己責任ってことにしてるんだ。
References:Costco Regularly Donates Hundreds of Pounds of Unused Fruit to Local Farm Animals / written by ruichan/ edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
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