独創的で、美しい光を放つ音楽を届け続けてきたCö shu Nieが、1stアルバム『PURE』から2年3ヵ月ぶりとなる2ndアルバム『Flos Ex Machina』を3月16日(水)にリリースする。

本作には『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』EDテーマ「red strand」、『呪術廻戦』第2クールEDテーマ「give it back」、『15周年 コードギアス 反逆のルルーシュ』第2クールEDテーマ「SAKURA BURST」といった人気アニメタイアップ楽曲のほか、ドラマタイアップ曲も収録。


様々なモードチェンジを経て完成した今作について、ボーカル・ギター・キーボード・マニピュレーターに加え、作詞・作曲を担う中村未来とベースの松本駿介に聞いた。

「私の心の中」というよりも「私とあなたのこと」を描く作品に
――まずは、現在放送中のTVアニメ『15周年 コードギアス 反逆のルルーシュ』第2クールEDテーマについてお伺いさせてください。オープニングを飾るのはCö shu Nieプロデュースによる、藍井エイルさんの「PHOENIX PRAYER」、EDテーマはCö shu Nieの「SAKURA BURST」。お話をいただいたときはどのようなお気持ちでしたか?

中村未来 単純にすごく嬉しかったですね。歴史のあるアニメなので、そこにCö shu Nieとして曲を書けるというのはすごく光栄だなと。オープニングは(藍井)エイルで、どちらの曲も手がけることができて、すごく楽しかったし、なによりワクワクしました。


松本駿介 『コードギアス』は伝説的な作品というイメージが強かったので、「そこに参加できるんだ」という気持ちが2人の中にあって、湧いてましたね(笑)。バンドマンって結構アニメを観るんですよ。今は(ご時世柄)ないですけど、打ち上げの場で話すと、好きなアニメやお薦めの作品の話になって。そのなかで必ず『コードギアス』の名前が出てくるんですよね。そのとき僕は名前しか知らないという状況だったのですが、ほかにも色々な人に「コードギアスは観るべき」と言われていましたね。色々な人の心に残っている作品ですし、責任重大だなと。
監督(中村未来の愛称)には「いつものかっこいいCö shu Nieを出したい」と伝えました。

――「SAKURA BURST」は、エイルさんの曲と対になる言葉から始まっています。これはシュレーディンガーの猫とラプラスの悪魔の関係性を意識されたと伺っていますが、曲を作るにあたり、最初に決めていたことだったのでしょうか。

中村 そうですね。自分の中での“両極端”のものを曲にしたいなと思っていたんです。『コードギアス』の登場人物たちは運命というものに翻弄されていて、どう捉えるかによって行動が変わってくるだろうなと。
自分はどうかなと考えたときに、作家だから多角的に考えてしまうんですよね。1つの物語にしても結末に至るまでに色々な可能性があるだろうなと思い、両極端に帰結する物語を書いてみたくなったんです。「SAKURA BURST」から先に書いたのですが“運命に理由などないのさ”……と言いつつも、理由があるのなら……と考える場合もあるよなと。そこで、エイルの「PHOENIX PRAYER」では“運命に理由があるのならば”と書いています。

――たしかに「理由なんてない」と思うときもあれば「理由があるかもしれない」と思うときもありますよね。そう思いたい、というか。


中村 そうなんですよね。どっちもあるんですよね。

――最初に未来さんが「ワクワクが止まらなかった」とおっしゃってましたが、それは作家としての性というか、使命感なのでしょうか。

中村 面白い作品だからこそワクワクしましたね、そこが大きかったかなと。松本もそうだと思うんですけど、『コードギアス』は面白さに衝撃を受ける作品ですし、アニメが進んでいくうちに「どうなっていくんだろう」というワクワクがある。それに勝るとも劣らない曲を書かなければいけないという責任感。
それはタイアップ作品の主題歌を作るうえで「一番面白いな」と感じるところでもあります。

――それこそ、今作にはタイアップ作品がたくさん収録されていますよね。

中村松本 そうですね。

――前作から今作に至るまで、この多数のタイアップ作品によってCö shu Nieを知ったという方も多いと思います。前作『PURE』から今作までの期間を通して気づきや変化というのはありましたか。

中村 色々経て、原点回帰しているような気もしているんです。
自分の中でブームがあるんですけど、原点回帰した部分と変化して進んでいる部分とがあって。だから『PURE』のときよりも幅が広いアルバムになったなと思っています。

――今おっしゃっていた“色々”というのは、例えばどんなことでしょう。それが未来さんのブームにも繋がっているような感じですか?

中村 そうですね。日々色々な音楽をインプットするなかで、どう新しいものを取り入れながらCö shu Nieとして構築していこうかというのは、ずっと考えていることなんです。バンドでありながら、バンドではない音を自分でアレンジして作り出すタイプなので、作品ごとに変化していってるんですよね。そこを経て思ったのが「やっぱりバンドって良いよね」ということ。なので、今作はバンドのビートを意識することも多くて。

――原点回帰の一方で“進化”という言葉もすごく似合う作品ですよね。それって最強なんじゃないかなと。

松本 嬉しい。自分はプレイヤーとして目の前の楽曲に向き合ってきたので、変化というものにはあまり気づけないこともあるんですけど、今回はクセの方向性が変わってきたなと感じています。例えば、今まではスライド的なフレーズをよく使っていたのですが、一番新しい「夏の深雪」はロックなテイストな割にスライドを全然使わないようにしていて。フレーズの構築の仕方が変わってきたのかなと思っています。

中村 曲によって自分のチャンネルを変えられるようになったのかなと。松本は芯の通ったブレないプレイヤーなので、私の曲の広さを汲み取りつつ、自分にとって、Cö shu Nieにとって、何が一番ベストなのか両方考えてくれるんですよね。感覚が鋭いので、直感で、細かいシフトチェンジが行われているのかなと。

松本 なるほど。じゃあより曲に最良なフレーズをつけられるようになってきたってことなのかな。

中村 うんうん。

松本 こういうことって自分で言葉にするのが難しいんですよね(笑)。

中村 自分のことを語るのって特に難しい気がする。一番側で見ている人がしゃべったほうがいいかなって思って、ついしゃべっちゃった(笑)。

――話題に上がった「夏の深雪」をはじめ、本当に色々なカラーの曲が揃っているなと思いました。今回のアルバムタイトルは『Flos Ex Machina』。フロース エクス マキナと読むこの言葉は「機械仕掛けの花」という意味を持つそうですが、由来を教えていただけますか?

中村 「デウス・エクス・マキナ」ってご存知ですか?

――今思い出せないのですが、ゲームなどでよく聞くような……。

中村 あ、そうです。ゲームでも使われることがあるのですが、元々は舞台用語なんです。ラテン語で、舞台の演出技法を指しています。古代ギリシアの演劇において、話がカオスになってきたときに、絶対的な力を持つ機械仕掛けの神が登場し、解決に導いて、物語を収束させる……というような役割で。そのオマージュというか、「デウス・エクス・マキナ」が、神が物語を解決するような存在であれば、『Flos Ex Machina』はどんな困難な物語でも輝き、華やがせるような一輪の花。眩しい光であり、革命である。そういう意味合いをつけたくて、この名前にしました。

――収録曲の中にも花に関連する言葉が出てきますね。

中村 「病は花から」「fujI」もそうですね。私の中で花って特別な存在なんです。一度生花をドライフラワーにしたことがあったのですが、そのときに生命が消えていく感覚があって。花って人間や動物のように動いてしゃべらなくても、ものすごくエネルギーを発しているじゃないですか。あんなに静かに命を感じるものってあまりないなぁと……その経験が私の中に残っていたんですね。

――ドライになっていく瞬間の切なさってありますよね。

中村 ありますよね。美しいしすごく好きなんですけど。

――あと個人的に思ったことなのですが、「キミ」や「あなた」という存在が曲の中に入っているなと感じました。

中村 あ、やっぱりそうなんですね。

――ほかの方にも言われました?

中村 はい。「第三者が確実にいることを感じる」って言われて、あ、そうかって。

――『PURE』にももちろんあったとは思うのですが、もう少し内省的だったような気がするんです。でも今回はその輪の中に第三者がいて、開いていることを感じるというか。

中村 ああ、なるほど!たしかにそういうモードだったとは思います。

――そのモードになったのはコロナ禍も関係していますか?

中村 そうですね。それもあるんですが……「SAKURA BURST」をリリースしたときに色々なところでお話ししたのですが、大切な人を亡くしたんです。失ってから気づくことってどうしてもあって。後悔しないようにと1つ1つ大切にしていても、多かれ少なかれ(あとから気づくことが)あるんですよね。だから今回のアルバムには「今を大事にしたい」という想いを込めたくて、「今が美しいだろう」と歌っているんです。喪失するとこれまでに増して今がキラキラ輝いて感じるというか………今、この瞬間がかけがえのないものなんだろうな、と感じる気持ちが強く表れたんだと思いますね。「私の心の中」というよりも、「私とあなたのこと」を描く作品になったんじゃないかなと。

――そういったモードを強く感じさせるかのように、アルバムは「red strand」(『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』EDテーマ)の“いくつもなくした それでも進み続けると決めたんだ”という、決意表明のような言葉から始まりますね。

中村 以前発表した『PSYCHO-PASS』の映画用に描きおろした楽曲ではあるんですけど、今の私たち、『Flos Ex Machina』の始まりにぴったりだなと思って頭に入れました。

――2曲目の「BED CHUTE!!」の「CHUTE」はフランス語で秋という意味でもありますが……。

中村 あ、このシュートはダストシュートとかの意味です、急流というニュアンスの。そしてこの楽曲は夢の話ですね。寝ているときに夢と現実が繋がることってありませんか?誰かが叫んでいる夢を見ていたら電話が鳴ってたとか、悲鳴が救急車のサイレンの音に変わったとか、そういう始まりですね。

――私は起きた夢を見ることがよくありますね……。

中村松本 (笑)。

中村 ありますよね。起きた夢を見てるけど寝てるっていう。この「BED CHUTE!!」自体も起きたつもりが起きれてなくて、夢の深い回想に潜っていくという話にしようと思っていたんです。でも少し違う感じに仕上がりましたね。

――後半は夢見心地というよりかっこいい方向にいきますよね。

中村 サイバーパンクのイメージで、金属っぽい音を入れています。サイバーパンクは元々好きで、アルバムの中でもイチオシの曲ですね。

――先ほど話題に上がっていた「fujI」に関してはどうでしょう?

中村 藤の花言葉が…ええと、なんだっけな。

――優しさとか、恋に酔う、とかだと思います。

中村 そうでしたっけ、ど忘れしちゃった(笑)。「iB」という曲があるんですけど、アイビーの花言葉には「死んでも離れない」という意味があって。私は恋の話をあまり書かないので、そのシリーズとして作った曲なんです。

――恋の曲はあまり書かないということですが、「undress me」(テレビ東京“サタドラ” 「女の戦争~バチェラー殺人事件~」主題歌)から繋がっているのでドラマチックだなと。

中村 そうなんですよね(笑)。あそこにも流れがあって。

――「fujI」では“君しかいらない”って言っていたのに、次の「病は花から」で“わたしを放っておいて欲しいの 今は”ってなるのが面白いなと(笑)。

中村 (笑)。

松本 花の曲が続く中でこの起伏はたしかに怖い(笑)。

中村 曲同士の世界観はセパレートされてるんですけど、たしかに怖い(笑)。この曲は花が生えてくる病の曲で。なんて言ったらわかりやすいかな……自分の世界に入り込むような、そういう曲ですね。これについて説明するととても長くなってしまうんです(笑)。ほかの曲にも言えることなのですが、説明するのも野暮かなと思ってしまうこともあって。

――なるほど。たしかに想像を膨らませてほしいところもあるでしょうし、受け取った方の答えが正解というか。

中村 そうですね。リリースしたらリスナーたちの曲なので。

――「青春にして已む」は“時よ止まれ 今が一等 美しいだろう 光るしぶき 僕らは青春にして已む”という言葉があって、まさに最初にお話してくれたモードが反映された曲。すごく深い愛の歌ですね。ファンの方に伝えたいメッセージがあるのかなと思いました。

中村 万物に対して……大切にしたいものすべてに対してですね。青春のことを歌っているので学生さんが聴くと今やっている部活動や放課後の時間などを思い出すかもしれない。私たちにとってはバンド活動。みんなそれぞれ青春の瞬間があると思うんですけど、それを能動的に続けて「死ぬまで青春」というか。

――青春ってすごく良い言葉ですよね。年齢に限ったことではないですし。

中村 良いですよね。私たちが思う青春という言葉が内包する意味合いは、英語にしてしまうと含まれなくなってしまうんですよね。だから英語のタイトルで出すときも、そのまま「Seisyun」に。みんな同じ時代に暮らしているからこの言葉の意味を知ってますけど、別の時代に生きていたら言葉の意味も変わってしまうかもしれませんしね。今歌うからこそ、私が想う青春の意味が伝わるのかなと。

松本 日本語の良いところ。

「生きてる理由」は「生まれたからで十分」
――「miracle」( WOWOW『ドラマW インフルエンス』主題歌)のあとに「夏の深雪」がきますね。良い意味で、この曲は予想を裏切られる明るいサウンドというか。

中村 ああ、わかります。「Cö shu Nie、こんなことするんだ」みたいな。喪失の曲ではあるんですけど……私たちって失っても生きていかなければいけないじゃないですか。物語は終わりがあるけど、私たちの人生は結構長い。でも自主的に終わらせるっていうことは、私はしたくなくて。生きていく理由は「生まれたから」くらいの単純な理由で十分なはずなのにって、そう思っているんです。そう思えなくなるような環境が存在することが本当に残念なのですが。この曲では失った穴を埋められないまま、どうやってこの先も生きていくか、というところを書いていて。だからこそ明るい曲にしたかったんですよね。今までをちゃんと誇りに思いたいって。

松本 歌っている表情が見えるメロディで、遠くを見ながらなんとなく寂しい顔をしているイメージ。構成的にストレートにいったら伝わるかなと思ったんですけど、全員がそうしたら染まりすぎるなと思ったので、ベースはちょっとはじけてワイワイしようと。だから騒いでいる感じを出しましたね。

中村 強いサウンドにしたかったというのはあるんですよね。爽やかな曲だからといっておっとりしちゃうとCö shu Nieとしてのバランスが崩れちゃって私の思うところに到達しないなって。だからやっぱりギターは歪ませるし、ベースは遊ばせるしっていう(笑)。実はこの曲は、Cö shu Nieが昔発表した「ö=simple is!」のオマージュなんです。

松本 セルフオマージュだね。

中村 そう。ただ、すごく昔の曲なので、多分盤を持っている人がほぼいない曲なんですけど。昔から聴いてる人や聴いたことのある人はすぐに気づく仕様にはなってますね。

松本 あのアウトロの感じとかがね。

――先ほど未来さんがおっしゃっていた、「私の思うところに到達しない」というのは、Cö shu Nie全体のイメージが、ということなのでしょうか。それともこの曲に対してでしょうか。

中村 前者ですね。Cö shu Nieというものに私が持つイメージやキャラクター像のようなものがあって、それのぎりぎりを攻めながらやっているからこそ、「私たちが私たちのまま」聴いてくださる方の耳に届いているという部分があるので微調整しています。色々なことをするからこそ、芯がブレないように作っておこうと。ただ、ある日突然何もかも変えちゃってもそれはそれで面白いなとは思っています。限界突破というか、そうやって幅を広げてきたので。

――Cö shu Nieらしさって言葉にするとどんなものになると思いますか?

中村 結構色々あるのですが、それって全部がないとダメなわけではなく、絶妙なニュアンスで。言ってしまえば私がメロを書き、歌って、ベースが松本であれば、Cö shu Nieにはなるんですけどね。松本のベースはかなり大きいと思っているので、その存在感をどう持っていくかはかなり考えています。だから弾き方も毎回工夫してもらっていて。大人しく聴こえる曲でも色々試してやってもらってますね。

松本 今回は特に弾き方が大変だったなぁ。親指で弾いたり、指の角度を変えたりして、ニュアンスを微調整して探りながら弾きました。

中村 フレーズの出方が変わるんですよね。本人がスラップ予定じゃなかったところをスラップにしてもらったり。「よくできるなぁ」と思いながら、その場で色々変えてもらいました。

松本 録音してみたらピックで自分のイメージに近い音が出せたので、「これはこれで良いんじゃない?」って。でもやっぱりスラップのニュアンスが良いということでスラップで録ってみたら「やっぱりスラップのほうがいいな」ってなったり……それは「病は花から」なんですけど、大変でしたね。でもやるしかないよなと(笑)。

中村 (笑)。

――結果的にコーラスとの相性もすごく良いですよね。「夏の深雪」のベースは、松本さんの好きなパンクロックバンドのランシドも思い出しました。

中村 あ、そうですね!

松本 ああ、嬉しいです。ランシドのベースって陽気な要素も入ってるんですよね。そういう意味では「夏の深雪」のベースの立ち位置はそれかも。

ついに音源化に至った「迷路」
――「SAKURA BURST」、インストの「nightmare feathers_ 」を挟んだクライマックスに「迷路 ~序章~」「迷路 ~本編~」が収録されています。この2曲はすごく楽しみにされていた方が多かったと思います。

松本 「いよいよ」って感じですよね、そんな感じはする(笑)。ライブでずっとやってたから。

中村 すごいですよね、やっと今、というか(笑)。

――ライブで最後を飾る曲のイメージだったんですが、このタイミングで正式に音源化した理由はなんだったのでしょうか。

中村 単純に今しかないなって気持ちがあって。ライブも減っていて、ようやく4月からこのアルバムを出してツアーを周るということで、音源化して、リスナーにとっての自分の曲としてみんなの心に浸透してほしいなと思ったのでこのタイミングで収録しようと思ったんです。ライブ会場限定盤では出してるんですけど、今はライブだけで聴ける幻の曲になっちゃってるから(笑)。

――以前音源化したときと歌詞が変わっています。割と早い段階で変えられたそうですが、いつくらいだったんでしょう?

中村 自然と変わったので覚えていないんですよね。インディーズの頃は歌詞をその場で変えたり、アレンジを変えたりと自由にやっていて。そこからの流れで口をついて出てきたんですよね。戻しつつ色々やってたんですけど、(今作で)自分の中で決着がついたというか。元の歌詞では“忘れてしまいたいよ”と言っていますが、忘れてしまいたいと言っているうちは忘れられないだろ、と思って。

――それで“やり直せない過去に想いを馳せたっていい”という言葉が出てきたんですね。以前は“もう要らない”とも言ってましたよね。

中村 そうです。“もう要らない”を“一緒に連れていくよ 決めたの もうわたしは迷わない”に。もちろん人間なので間違いを犯さないことはないけれど、自分なりに筋を通して生きてきたので、そういう証として。

松本 「迷路」って最後にやらないパターンも昔はあって。最後にやらないとき用(セットリストの中盤に持ってきた場合)の歌詞もありました。

――そうだったんですか。

松本 そう、アレンジ違いもあるっていう。だから変化が大きい曲ではありますね。本来は最後に開いていくのですが、最後にやらない場合は無限ループバージョンといって、また最初に立ち戻るんですよね。で、冒頭のギターリフに戻って終わるっていう、まさに迷路のような感じだったんです。

中村 そうだった、懐かしいなぁ。人ってやっぱり変わっていくから。

――今回は「迷路」2022年Ver.というか(笑)。

松本 そんな感じですね(笑)。でも客観的に見て思うのが、今このタイミングで収録するからこそこの歌詞になったんだろうなと。今の監督の「迷路」の正解というか、そういう歌詞になってると思います。あのギターソロはかっこいいなぁ、監督魂のギターソロ。鳴いてますよね。

中村 (笑)。

――全曲にいえることなんですが、ストリングスで参加されている皆さんの音もすごく素敵ですよね。

中村 良いプレイですよね。心を込めてアレンジしました。

――“もうわたしは迷わない”で終わる「迷路」から戻って、“いくつもなくした それでも進み続けると決めたんだ”で始まる「red strand」を聴くとまた違った深みがありますよね。

松本 そうなったら嬉しいですね。やっぱりアルバムを聴き終わって、また1曲目から聴こうって思ってもらえるのは制作冥利につきるなと。

――最後に、4月から始まる「Cö shu Nie TOUR 2022 ”Flos Ex Machina”」についてもお伺いしたいなと思います。

松本 行った事のない場所にも行けるのが嬉しいですね。
例えば北海道に行くのはキャリア初なんです。インディーズ時代にも行ったことがなかったのですが、“どさんコシュラー”に会いに行きたくて(笑)。去年は大阪、名古屋辺りまでしか行けなかったので、ようやくみんなに会えるのがすごく楽しみです。

中村 今回作ったアルバムも特別な作品になったので、その曲たちを引っ提げた、絶対的に美しい時間にします。皆さま、ぜひ来てください。

INTERVIEW & TEXT BY 逆井マリ

●リリース情報
Cö shu Nie 2nd アルバム
『Flos Ex Machina』

3月16日(水)発売

配信リンクはこちら

【初回生産限定盤】
品番:AICL-4188
価格:¥6,000(税込)

※ボックス&アートカード豪華仕様 /未公開ライブ映像がWEBで見れるアクセスコード封入

【通常盤】
品番:AICL-4189
価格:¥3,300(税込)

<CD>
1. red strand ※「PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR」EDテーマ
2. BED CHUTE!!
3. undress me ※テレビ東京 ”サタドラ” 「女の戦争~バチェラー殺人事件~」主題歌
4. fujI
5. 病は花から
6. 青春にして已む ※NHK夜ドラ「卒業タイムリミット」挿入歌
7. miracle ※WOWOW『ドラマW インフルエンス』主題歌
8. 夏の深雪
9. give it back ※TVアニメ『呪術廻戦』第2クール エンディング主題歌
10. SAKURA BURST ※TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』第2クールEDテーマ
11. nightmare feathers_ ※Instrumental
12. 迷路 ~序章~
13. 迷路 ~本編~

Cö shu Nie シングル
「SAKURA BURST」

発売中

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【期間生産限定盤 (CD)】
品番:AICL-4178
価格:¥1,600+税
※アニメイラストジャケット・デジパック仕様 / 5月末まで期間生産
全国ツアーチケット・シングル購入者先行URL封入

<CD>
1.SAKURA BURST
2.ö=レテヘの行進
3.ö=私とペットと電話線
4.SAKURA BURST (TV edit)
5.SAKURA BURST (Instrumental)

●ライブ情報
Cö shu Nie TOUR 2022
4月1日(金) 大阪・Zepp Bayside
4月3日(日) 愛知・Zepp Nagoya
4月9日 (土) 岡山・CRAZYMAMA KINGDOM
4月10日(日) 香川・高松 festhalle
4月17日(日) 兵庫・神戸 Harbor Studio
4月22日(金) 宮城・仙台 Rensa
4月30日(土) 北海道・札幌 PENNY LANE 24
5月14日(土) 熊本・B.9 V1
5月15日(日) 福岡・DRUM LOGOS
5月21日(土) 石川・金沢 EIGHT HALL
6月2日 (木) 東京・Zepp Diver City

スタンディング:¥4,400(消費税込・別途ドリンク代別途必要)

東京・大阪・名古屋・仙台公演のみ
全席指定:¥4,400(税込み・ドリンク代別途必要)
※7歳以上有料

関連リンク
Cö shu Nie オフィシャルサイト
https://coshunie.com

Cö shu Nie オフィシャルTwitter
https://mobile.twitter.com/co_shu_nie

Cö shu Nie Official Channel
https://www.youtube.com/channel/UCWIfHAlwe1kELZDqUmD8oRg