アイドルマスター ミリオンライブ!」のライブイベント“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 9thLIVE ChoruSp@rkle!!”DAY1が2023年1月14日、東京・日本武道館にて開催された。

DAY1にはミリオンスターズより、伊吹 翼役のMachico、エミリー スチュアート役の郁原ゆう、北上麗花役の平山笑美、篠宮可憐役の近藤 唯、島原エレナ役の角元明日香、白石 紬役の南 早紀、周防桃子役の渡部恵子、徳川まつり役の諏訪彩花、豊川風花役の末柄里恵、中谷 育役の原嶋あかり、七尾百合子役の伊藤美来、二階堂千鶴役の野村香菜子、箱崎星梨花役の麻倉もも、福田のり子役の浜崎奈々、宮尾美也役の桐谷蝶々、望月杏奈役の夏川椎菜横山奈緒役の渡部優衣が出演した。


コンテンツのルーツとなるゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」がサービスインしたのは、2013年2月27日のこと。10周年を目前に控えたこのタイミングで“9th”のナンバリングライブが行われるのは大きな節目だ。「ミリオンライブ!」のナンバリングライブが日本武道館で開催されるのは2017年3月の“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”3DAYS以来6年ぶり。新しいファン、プロデューサーも増えていることを考えて、まずは「ミリオンライブ!」と日本武道館の縁について改めて振り返ってみたい。

「ミリオンライブ!」にとって特別な楽曲の1つに、コンテンツとして最初に制作された全員歌唱曲(全体曲)の「Thank You!」がある。作詞をモモキエイジ、作曲を佐藤貴文のNBSI所属コンビ(当時)が手掛けた楽曲は、これがアイドルマスターである、というメッセージと魂を込めて新たなチームに託されたバトンだった。
その歌詞に“みんなでつくったの 遅くまで残って 手作りの「ぶどーかん」 看板は虹色”というフレーズがある。遊び心から詞の中に会場名が仕込まれたことで、本作と作品に関わる人々にとって日本武道館は特別な会場になった。

それだけに、6年前の“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”3DAYSは第1期「ミリオンライブ!」の集大成というべきものになった。本作史上最大規模の36人(+1人)のアイドルが出演したライブは予想外のサプライズも多く、衝撃度の面でも「ミリオンライブ!」史上屈指と言ってもいい。今回のライブでは4thLIVEでの衝撃の記憶を引用して、ライブの文脈の中に巧みに織り込んでいるようにも感じた。

“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”については当時のリスアニ!WEBでレポートしているほか、ムック「リスアニ! Vol.32.1~32.2 アイドルマスター音楽大全」でも重点紹介しているので、機会があればチェックしてみてほしい。


今回のライブは有観客+オンライン配信の形式で行なわれ、現地会場では最上段の席までこの日を待ちわびたプロデューサー(アイマスを愛する人の呼称の1つ)で埋まった。おなじみとなった765プロ劇場事務員・青羽美咲の朗らかな前説映像で空気を暖めると、大きな拍手に包まれてライブはスタート。攻めた曲調のovertureと共に流される出演者紹介映像はモノトーンに各アイドルカラーをあしらったスタイリッシュなデザインで、登場するアイドルたちの表情も凛としたものが目立つ。

やがてステージが薄明りに照らし出されると、“プラウド・オブ・ステージ”衣装をまとったミリオンスターズが登場。モノトーンのクールな衣装デザインが、オープニングムービーとリンクしているようだ。開幕を告げる楽曲は「夢にかけるRainbow」。
アプリ「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」の5周年を祝う楽曲であるが、この場所で奏でると“看板は虹色”のフレーズとの結びつきを感じる。

注目したいのはこの楽曲のセンターポジションを南 早紀が務めたこと。南が演じる白石 紬とDAY2参加の香里有佐演じる桜守歌織は、前回の“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”以降に仲間に加わったアイドル。当時は客席の側から見つめていた武道館でのナンバリングライブのステージのセンターに彼女が立つことには、明確な意図を感じた。

第1ブロックは浜崎奈々、夏川椎菜、Machico、末柄里恵による「brave HARMONY(ChoruSp@rkle!! MIX)」からスタート。この曲は“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”に向けて制作された楽曲の1つで、武道館という場所と楽曲を紐づける意図を感じる。
敢えてオリジナルメンバーを外しながらも、クールで壮大なナンバーにバチッとハマるメンバーを持ってくるのが今回のライブの味。リアレンジで新たなハーモニーを新生させた。

ソロの切り込み隊長は渡部優衣の「稲妻スピリット」で、聴かせる歌声と圧倒的な躍動感がパフォーマンスの中で同居しているのは彼女ならでは。笑顔と共に語りかける口上が胸に残る。近藤 唯の「勇気のfragrance」は指先の赤いネイルを見せる動きが印象的で、こぼれるように歌う“夢見たわたしになれていますか…?”のフレーズがあまりにも可憐そのもの。落ちサビの深すぎる感情表現も記憶に残った。
角元明日香の「愛のMagic! Once Again!」は4人のダンサーと一体になったミュージカル調のストーリーがあるダンスワークが印象的。客席に向けて弾むように「行くよ!」の声をかけると、武道館いっぱいの緑の光の海が大きく揺れた。桐谷蝶々の「Walking on the Square」は、歌い出しの“今日も歩こう”のフレーズがさほど力は入れていないのに、歌声がすっと会場を通り抜けていくような抜けの良さに掴まれる。ハイトーンが続く曲調の中で、美也としての歌声をぶれさせないままに、繊細なニュアンスや感情を込める表現が見事だった。

第1ブロックの締めは近藤 唯、渡部恵子、諏訪彩花、野村香菜子、渡部優衣による「創造は始まりの風を連れて(ChoruSp@rkle!! MIX)」! 前述の“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”DAY1において、この曲は当日出演予定のなかったメンバーが多数登場してオリジナルメンバー編成で披露された。そのサプライズ演出はまさしく不意にぶん殴られるような驚きだった。
リアレンジを加えた今回はいわば裏面で、歌唱するのは全員が非オリメン縛りだ。オトナモードの渡部優衣が垣間見えたりと、歌唱メンバーの変化による新しいカラーが魅力的だ。“剣と魔法のファンタジー”をテーマにした楽曲だが、魔王役はまつりのイメージだろうか。リアレンジの効果で、間奏部のダンスパートがマシマシだったのも見どころだ。

オリジナルメンバーから総入れ替えした新鮮な顔ぶれのリアレンジユニット曲と、最新のソロ曲をズラリと並べるライブという基本構成が見えてきたかもしれない。

第2ブロックは末柄里恵の「裏表深層心理」からスタート。大人のテイストの曲調と歌声だからこそ、ちょっとした所作のキレの良さが鮮烈に映る。ムーディーなパープルのライトに照らされてのスキャット、それを追いかける管楽の軽快な調べ。何もかも大人!なステージだ。野村香菜子は「Collier De Perles」を披露。タイトルの意味は“真珠の首飾り”。セレブ感、お嬢様感にあふれるパフォーマンスで、編み込みやポニーテールといった髪型の細工が千鶴の再現を後押しする。落ち着いた表現を練り上げて内圧を高め、サビでパッと花開く表現のメリハリが印象的だ。

諏訪彩花の「シャル・ウィー・ダンス?」は、イントロのゆったり柔らかなダンスと優雅な所作のニュアンスだけで場を一気にまつり姫の世界に引き寄せた。サイドのメッシュの入れ方で、まつりの髪の流れのニュアンスを表現しているように見える。しっとり柔らかな歌声でまつりの素の内面を繊細に鮮やかに描き出すのは、これまではあまりなかった新鮮なアプローチだ。郁原ゆうは「絵羽模様」を披露。円形ステージに浮かび上がるように登場すると、“色づいてゆこう”の決意表明とともににっこりと微笑む。“紡いできた日々のきらめき”で指折り数える印象的な手つきと笑顔など、要所でここは勝負所という意志が伝わってくる。後半に向けて少しずつ歌声に込める力と感情が明度を増していく、繊細なパフォーマンスだった。南 早紀の「折紙物語」。初ソロ曲の「瑠璃色金魚と花菖蒲」がどこまでもピンと張りつめた弦のような美しさだったのに対して、静かに柔らかく、でも芯は強く紬の内面を表現していく。約束の証として小指を立てた時、美しく飾られたネイルが会場の光を受けてキラキラと輝いていた。

「永遠の花」は“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!”に向けて結成された星座ユニットの1つ・ジェミニの楽曲。今回は平山笑美、原嶋あかり、麻倉もも、桐谷蝶々のカルテット編成だ。桐谷のとろけるような歌声から麻倉、原嶋とファニーボイスで歌い継ぎ、平山のスーパーボーカルがビシッと全体に背骨を通すような構成だ。一口に甘い歌声と言っても個性は様々で、特に原嶋のキャラクター性と強さを併せ持ったボーカル+包み込むような笑顔のコンボは強烈だ。異なる歌声とリアレンジの化学反応という意味では、“ChoruSp@rkle!!”のコンセプトを一番強く感じた楽曲だったかもしれない。

ここまで見てきて、ソロ曲で角元→桐谷のCleaskyコンビ、諏訪→郁原のCharlotte・Charlotteコンビを並べたり、「絵羽模様」と「折紙物語」の和のテイストの四文字曲を並べたりと、ソロ曲多めのセットリストにつながりの縦糸を通す試みを感じた。

第3ブロックは少し毛色が変わって、「HOME, SWEET FRIENDSHIP(ChoruSp@rkle!! MIX)」から。日本武道館という場所は仲間たちと一緒に過ごすホームであり、そこに“ただいま”という意図を感じる選曲だ。歌唱メンバーは伊藤美来、南 早紀、角元明日香の3人。南がセンターでありし日(2014年)の楽曲を歌うのが少しエモーショナルだ。トリオ曲として編成したことで、それぞれのソロ歌唱時のオフボーカルメンバーの動きや表情も楽しめるのが三倍楽しい感じがする。間奏の記念撮影のくだりでは、ステージ上で3人が本物のスマホを使って自撮りで撮影。記念撮影後の落ちサビ歌唱では3人の距離が近づいてひと固まりで歌っている距離感の近さが良かった。

渡部恵子は「リーチ・アップ・ステップ」を披露、ちょっと背伸びした感じの軽やかなステップがキュートだ。桃子といえば「HOME, SWEET FRIENDSHIP」のオリジナルメンバーであるリコッタの末っ子。そんな彼女が成長した姿で、後半戦のソロトップバッターを飾る絵が浮かんでくる。そこに「桃子の成長、隣で見てなきゃダメだよ!」の声。このライブは前回の武道館から、そしてその以前からの各メンバーの成長と現在地を見せる場でもある。原嶋あかりの「キミが真ん中にいた」は、“全力ダッシュ”や“喧嘩して泣いた日”といったフレーズの1つ1つを全身で表現して、身体中で伝えるようなオリジナルでエネルギッシュな表現が魅力だ。ダンサーなしで、武道館いっぱいの観衆全員がその表現に意識を吸い寄せられている感じがする。

卯年のウサギアイドルと言えば杏奈。夏川椎菜は「スポットライト・ミラーランド」を披露。自信にあふれた表情のイントロダンスの中で、両手を耳にしてのラビットポーズが抜群にキュートだ。不思議の国のアリスを思わせる歌詞とステージ上の杏奈と普段の杏奈の二重性がうまくシンクロしているように感じた。配信映像では“合わせ鏡”の歌詞に合わせて、左右対称の夏川が向かい合って大写しになる演出がとても挑戦的で素晴らしかった。

続いては伊藤美来の「恋のWa・Wo・N」。オールドファンなら最初のツアーの「成長Chu→LOVER!!」を思い出すつながりだ。この曲でダンサーたちを従えて登場した伊藤は、やはりアイドルとしての輝度が抜群に高い。“助けてWa・Wo・N”のフレーズからんーっと引く表情や所作がとてつもなくキャッチーだ。彼女がステージ上で描くアイドル像は懐かしくもあり、それでいてまったく色あせない、普遍性すら感じるパフォーマンスだった。

第3ブロックのトリは、新しいシリーズである「THE IDOLM@STER MILLION THE@TER SEASON」楽曲を贅沢にもメドレーで披露。渡部恵子、諏訪彩花、Machico、桐谷蝶々による「ダイヤモンド・クラリティ」、角元明日香、野村香菜子、麻倉もも、渡部優衣による「Shamrock Vivace」、浜崎奈々、平山笑美、伊藤美来、夏川椎菜による「空色♡ Birthday Card」、末柄里恵、近藤 唯、原嶋あかり、南 早紀による「ESPADA」と畳みかける怒涛のリレーだ。個性豊かな楽曲とメンバーをショートバージョンで詰めこんだことで、様々な個性が集う劇場のショウタイム感が出た気がする。また、多人数で歌唱する原曲から原曲メンバー4人を選抜することで、それぞれのメンバーならではの化学変化と新しい表情を見せることにも成功しているように感じた。

ラストブロックは麻倉ももの「きまぐれユモレスク」からスタート。とことこと歩きながら、花占いを思わせる“すき きらい すき すき きらい”のフレーズが凶悪なまでにキュートだ。今日の麻倉はサイドでまとめたツインテールが印象的だが、ずっと演じてきた星 梨花という13歳の少女のステージでの再現性や解像感がさらに増して感じられるのには驚くしかない。6年前の4thLIVEでは「Sweet Sweet Soul」の陽性のラップで武道館を最高にハッピーに変えて見せたが、今宵のラップでは恋心を知った少女の魔性のかわいさを所作や表情も含めて存分に表現していた。

浜崎奈々の「きみがくれた言葉があるから」は、のり子の新境地とも言える壮大なバラード。語り掛けるように力強く切実な歌声にぐいっと引きこまれる。圧巻だったのは落ちサビ。心地よい静寂に満たされピーンと張った武道館の空気を頭上に掲げ握った拳で掌握すると、この日一番に情熱的な歌い上げと、想いを込めた笑顔。ぴょんぴょんと飛び跳ねながら会場全体に手を振り続ける姿は物語の光景のようだった。

平山笑美は「ふたり繋ぐ星座」を披露。ソロ曲中心の構成でラストブロックに大波を持ってくる意志が見える組み立てだが、終盤にバラードを並べて置くのは演者の力量に対する信頼を感じる。フレーズの1つ1つに想いと繊細な意識が通った歌声。スクリーンには満天の星空が浮かび、武道館は緑色の銀河に変わっていく。前回の武道館公演とそれに向けた展開のモチーフの1つが星座だったことや、MCでの「星デューサーさん」という冗談めいた呼びかけまでが回収される美しい収束だった。

ソロのトリは、Machicoの「泣き空、のち」。またしてもバラード……!しっとりと聴かせる楽曲でありながら、活動的でエネルギーを感じさせる振りも織り交ぜてくるのがMachico流、翼流を感じさせる。大階段を微笑みながら降りるMachicoがクラップを呼びこむと、会場を温かい手拍子が満たす。独特のリズムの難曲を、そうは感じさせないボーカル力の高さと安定感が支えるステージだった。

「FairyTaleじゃいられない(ChoruSp@rkle!! MIX)」は浜崎奈々、伊藤美来、平山笑美、麻倉もも、夏川椎菜、渡部優衣、桐谷蝶々が披露。この曲はゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」でのFairy属性曲だが、今回の歌唱メンバーは全員がFairy以外の属性から選抜されている。クールなかっこよさを突き詰めた楽曲を他の属性のアイドルが歌ったらどんな一面を見せてくれるのか、という期待に応えたものと言えるだろう。また、観客が初めて聴くアレンジであったことも効果的に働いていて、前曲までのバラード主体の流れに連なるような静かな立ち上がりの間はこれは一体何の曲なのか、という期待が高まる。そして雄大なテンポで歌い出される“この身、果てても”のフレーズで観客が楽曲の正体をつかんだところで、激流のように曲調が激しさを増す。バラード主体の流れから一気にライブの速度と温度を上げる効果を感じた。

続いては原嶋あかり、角元明日香、南 早紀、諏訪彩花、末柄里恵、Machico、渡部恵子、近藤 唯、野村香菜子が「咲くは浮世の君花火(ChoruSp@rkle!! MIX)」を披露。ミックスによる楽曲の変化をとても効果的に感じさせる選曲で、どこか剣呑でゴージャスな響きのまったく新しい「君花火」が新生した。明るく楽しい歌唱のテイストはそのままに、叩き込まれる全く新しいリミックス。そして歌唱メンバーは非オリメンという新鮮さの掛け合わせで、何が何だかわからない、でも楽しい! というカオスなライブ体験ができあがっていたように思う。

ライブ本編ラストナンバーは「DIAMOND DAYS(ChoruSp@rkle!! MIX)」。6年前の4thLIVEのDAY1、DAY2でも本編最後に歌われた楽曲だ。リミックスの妙を感じたのは、たしかに全く新しい響きになりながらも、この曲が持つ“大団円感”という核は変わっていないこと。この曲の必須要素である会場が一体になる大歓声がない分を音の厚みで補いつつ、寄り添うような匠の技だった。

アンコール前には、今後に関する様々な発表が行われた。その中でも目玉と言えるのが、TVアニメ「アイドルマスター ミリオンライブ!」の放送時期が2023年10月に決定したことと、TV放送に先駆けた全話数先行劇場上映の発表だ。先行上映のスケジュールは1幕が2023年8月18日~、2幕が2023年9月8日~、3幕が2023年9月29日~となっている。

大きな発表のあとにふさわしく、アンコールではアニメプロローグイメージソング「セブンカウント」が歌唱された。このタイトルはすべての始まりである“765プロ”が7からのカウントダウンに見えることにちなんでいる。ステージの各所に散らばったアイドルたちの振付は、アニメプロローグMVのそれをベースにしたもの。MVの背景になる銀河や、白いキューブ状のステージなどをスクリーンに投影しており、MV映像が現実のステージに現出したような不思議な感覚だった。歌い出しのソロや印象的なカウントダウンのパートはMachicoが担当。7からのカウントダウンの「1」を弾ませる感じがとても翼らしい味だった。歌い終えたMachicoから、先行劇場上映までの期間が“7”ヶ月であることが明かされると、ステージ上のキャスト陣からも驚きの声が上がっていた。

締めの挨拶では、出演者全員からの想いと感謝を込めた言葉が届けられた。武道館でのナンバリングライブ初出演となる南 早紀は「改めて、「ミリオンライブ!」に、白石 紬に、プロデューサーさんに、出会わせてくれてありがとうございます!」と深々と頭を下げると、10周年の輝くステージに向けての決意を語っていた。郁原の「武道館は帰ってくる場所になった、(南や香里や新しいプロデューサーを含めた)全員の思い出の地、武道館になれた」という言葉がとても印象に残った。

ラストナンバーは日本武道館に響く「Thank You! -MR remix-」! MR remix版は2014年に「アイドルマスター ミリオンラジオ!」から生まれたリミックスで、新しくも懐かしい響き。10周年を目前にしたアイドルたちの現在地を見せつけて、明るく楽しく、最高にハッピーに! ライブを締めくくったのだった。

TEXT BY 中里キリ

THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 9thLIVE ChoruSp@rkle!! DAY1
2023.1.14 東京・日本武道館
<セットリスト>
M01:夢にかけるRainbow(ミリオンスターズ)
M02:brave HARMONY(ChoruSp@rkle!! MIX)(浜崎奈々、夏川椎菜、Machico、末柄里恵)
M03:稲妻スピリット(渡部優衣)
M04:勇気のfragrance(近藤唯)
M05:愛のMagic! Once Again!(角元明日香)
M06:Walking on the Square(桐谷蝶々)
M07:創造は始まりの風を連れて(ChoruSp@rkle!! MIX)(近藤唯、渡部恵子、諏訪彩花、野村香菜子、渡部優衣)
M08:裏表深層心理(末柄里恵)
M09:Collier De Perles(野村香菜子)
M10:シャル・ウィー・ダンス?(諏訪彩花)
M11:絵羽模様(郁原ゆう)
M12:折紙物語(南早紀)
M13:永遠の花(ChoruSp@rkle!! MIX)(平山笑美、原嶋あかり、麻倉もも、桐谷蝶々)
M14:HOME, SWEET FRIENDSHIP(ChoruSp@rkle!! MIX)(伊藤美来、南 早紀、角元明日香)
M15:リーチ・アップ・ステップ(渡部恵子)
M16:キミが真ん中にいた(原嶋あかり)
M17:スポットライト・ミラーランド(夏川椎菜)
M18:恋のWa・Wo・N(伊藤美来)
M19:ダイヤモンド・クラリティ(渡部恵子、諏訪彩花、Machico、桐谷蝶々)
M20:Shamrock Vivace(角元明日香、野村香菜子、麻倉もも、渡部優衣)
M21:空色♡ Birthday Card(浜崎奈々、平山笑美、伊藤美来、夏川椎菜)
M22:ESPADA(末柄里恵、近藤唯、原嶋あかり、南早紀)
M23:きまぐれユモレスク(麻倉もも)
M24:きみがくれた言葉があるから(浜崎奈々)
M25:ふたり繋ぐ星座(平山笑美)
M26:泣き空、のち(Machico)
M27:FairyTaleじゃいられない(ChoruSp@rkle!! MIX)(浜崎奈々、伊藤美来、平山笑美、麻倉もも、夏川椎菜、渡部優衣、桐谷蝶々)
M28:咲くは浮世の君花火(ChoruSp@rkle!! MIX)(原嶋あかり、角元明日香、南 早紀、諏訪彩花、末柄里恵、Machico、渡部恵子、近藤 唯、野村香菜子)
M29:DIAMOND DAYS(ChoruSp@rkle!! MIX)(ミリオンスターズ)
-encore-
EN1:セブンカウント(ミリオンスターズ)
EN2:Thank You! -MR remix-(ミリオンスターズ)

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

関連リンク
THE IDOLM@STER MILLION LIVE!公式サイト
https://idolmaster-official.jp/