ミュージックレインの音楽マネジメントチーム「MiCLOVER」(マイクラバー)による初のライブイベント“LAWSON premium event MiCLOVER FES. 2024”が、2024年1月7日にZepp Shinjuku(TOKYO)にて行われた。出演はCHiCO、halca、シユイ、小玉ひかり、somei。
ここでしか見られないコラボや、この日のために制作された新曲が披露され、MiCLOVERの第一歩となる記念すべきフェスとなった。

PHOTOGRAPHY BY fukumaru
TEXT BY 金子光晴

halcaがパワフルにフェスを盛り上げる!
「MiCLOVER」はミュージックレインの音楽マネジメントチームとして2023年5月16日に発足。スフィア、TrySailといった声優ユニットのイメージが強いミュージックレインにおいて、アーティストとして所属するメンバーの活躍の場を広げるために設立された。今回のフェスはそんなMiCLOVERのお披露目となる大事な場である。

フェスのトップバッターはhalca!ミュージックレインの中では後輩という時期が長かった彼女が、今回のフェスではCHiCOと並ぶ先輩アーティストという立場になり、MiCLOVERの歴史の扉を開く大事な役割を任された。

「皆さんこんばんは、halcaです!“MiCLOVER FES.”へようこそ!」と第一声を発したhalcaは、まず「告白バンジージャンプ」を披露。
元気の良いパフォーマンスとジャンプの煽りで会場を熱く盛り上げる。

MCでは「ここで手拍子しませんかー?」と観客に求め、バンド演奏に合わせた手拍子で会場の一体感を演出する。「恋愛ミリフィルム」、「TTL」、「A・WA・WA・WA」を披露し、最後は「誰彼スクランブル」でパワフルなステージを締め括った。フェスのトップバッターとしての役割を十分に果たして、次のアーティストへとバトンを渡したのだった。

小玉ひかり・somei、フェスのためのコラボ新曲を披露!
2番手で登場したのはシンガーソングライターの小玉ひかり。「皆さんの魂、見せてもらえますか?」という印象的な呼びかけから、まずは「アイリス」を熱唱。
「キミ細胞」、「今夜君と、」と続け、「令和5年アニソン大賞新人賞」を獲得したメジャーデビュー曲「ドラマチックに恋したい」で盛り上がると、最後は「しょっぱいご飯の味を知っている人は強くなれる」と話し、インディーズ時代の楽曲「しょっぱい」で全5曲を歌い切った。

ソロでZeppに立つのは初めてという彼女だったが、インディーズ時代の楽曲も含めて多彩な楽曲を披露し、ポジティブに音楽に向き合う姿勢が観客にも伝わるようなステージだった。

続いてギターを持ったsomeiが登場すると、ソメイヨシノのような桜色のペンライトの光で会場が染まる。「サイバーパンク」からスタートし、TVアニメ『僕らの雨いろプロトコル』EDテーマ曲「Another Complex」では観客のクラップで大いに盛り上がった。

「六畳夢想」を披露したあとに、ここで小玉ひかりが再登場し、someiとのコラボコーナーに。以前、リスアニ!での対談で話していたように、このフェスのために二人で書き下ろしたコラボ曲を披露!曲のタイトルは「バンド!」で、まさにバンドサウンドにぴったりな楽しい楽曲。
コールもあって盛り上がる曲で、この場だけで終わるのはもったいないと感じられた。

……と思っていたら、なんと2人の2MANライブが開催されるとの告知が!“LAWSON presents ミュージックレイン / MiCLOVER Sub Session「小玉ひかり & somei 2人のライブ」”と題して、2024年6月8日に東京・渋谷WWWにて開催される。MiCLOVER FES.が早くも“Sub Session”という形で広がりを見せ、相性抜群のsomeiと小玉ひかりの2MANライブとして実を結んだのはファンにとっても嬉しいサプライズだったことだろう。

小玉との仲良しぶりが伝わるコラボコーナーが終わっても、someiの歌声とギターの音色でステージは終始温かい雰囲気に包まれていて、ファンからの声援が多いのも印象的だった。最後はメジャーデビュー曲「憂う門には福来たる」で惜しまれつつもステージをあとにした。

シユイ、新年にメリークリスマス!
シユイは「ハイスクール・オブ・ザ・クレイジー」でステージを駆け回り、観客を煽りまくる!「カトレア」、「君君舞」と続き、小柄な身体からは想像できないほどパワー溢れるステージを展開した。


MCでは、新年ながらサンタ帽を被って「メリークリスマス!」と挨拶して笑いをとっていた。今回のバンドは普段のメンバーとは異なるため、「シユイの曲って演奏するの大変なんですよね?」「大変」といった会話もあって、いかに激しいステージかを物語っていた。

そして、TVアニメ『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』EDテーマの「ハピネス オブ ザ デッド」、デビュー曲であるTVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』EDテーマ「君よ 気高くあれ」とアニメタイアップ曲を連発。最後は「GLOW」で観客を魅了した。

とにかく全力のライブパフォーマンスで走り続けたシユイ。4月に行われるソロライブや今後の活躍も楽しみになる圧巻のステージだった。
そんな彼女だが、最後は「メリークリスマース!」と叫んで去っていったのだった。

CHiCOはシユイ&halcaと待望のコラボ!
最後に登場したのはCHiCO。2014年にCHiCO with HoneyWorksとしてデビューした彼女は、昨年2023年にソロ活動を開始した。今回のフェスはソロアーティストとして立つ初めての大きなステージとなる。

まずは昨年11月にリリースされた1stシングル曲「エース」で堂々たるパフォーマンスを見せると、「真夜中エスケープ」では「ジャンプしていきましょー!」と会場をヒートアップさせた。

コラボコーナーでは、まずシユイが登場。
歌ったのはシユイの「ONI」で、彼女にとってはデビューの足掛かりになった楽曲でもある。シユイにとっては初めてほかのアーティストとコラボをしたということだったが、憧れのアーティストでもあるCHiCOと息の合ったパフォーマンスを見せた。

さらにはhalcaとのコラボも実現。こちらはCHiCO with HoneyWorksの「私、アイドル宣言」で、CHiCOとhalcaがシンメトリーになった振り付けを披露した。“You’re my angel!!”のコールも会場に大きく響き、ファンにとっても嬉しいコラボとなったようだ。

ミュージックレインのアーティストとして、ずっとお互いを意識し合いながら頑張ってきたCHiCOとhalca。MCでは長女(CHiCO)と次女(halca)でMiCLOVERというファミリーを引っ張っていくと語り、2人とも感慨深い様子だった。

その後、CHiCOの原点とも言えるCHiCO with HoneyWorksの「世界は恋に落ちている」で会場を揺らし、最後はソロ活動の始まりの楽曲「光のありか」でフェスのトリを締め括った。


フェスのテーマ曲「MyCLOVER」を初披露
最後は出演者5人がステージに勢揃い。この日のために小玉ひかりとsomeiが作曲し、halcaが作詞をした全体曲でフェスを締め括った。そのタイトルは「MyCLOVER」。フェスのテーマ曲であり、MiCLOVERを象徴するとも言える楽曲だ。先輩・後輩関係なくメンバーがはしゃぎ回り、最後は観客と共に「ラララ・・・」の合唱。最高の盛り上がりでフェスは幕を閉じた。

CHiCOは「第2回、3回と続けて、ツアーもしたい」と今後のMiCLOVER FES.への希望を語る。スフィアの4人から、TrySail、ミュージックレイン3期生へと続いていったミュージックレインの歴史。これまでにもミュージックレインでは年末恒例だった“Music Rainbow”というイベントや、所属アーティストが勢揃いした“ミュージックレインフェスティバル”などを行ってきた。その結果、今では個々の声優・アーティストのファンだけでなく“ミュージックレイン箱推し”というファンも数多く存在する。

今度はCHiCO、halcaが先