TVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』より誕生した戦術音楽ユニット“ワルキューレ”。その約8年間の活動の一区切りとなった単独ラストライブ“ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~”が、Blu-ray&DVDとなって昨年12月にリリースされた。
これを記念し、本作のライブ本編を5.1ch音響で上映するイベント“5.1chで聴く!幕張Day6ディレクターズカット版舞台挨拶付き応援上映会”が2024年2月10日に開催。東京・丸の内ピカデリーにて3度にわたり行われた舞台挨拶の最終回にはワルキューレのメンバー5人が集合! 現地に集まったファン、そして全国各地の映画館でライブ・ビューイングに参加したファンと共に楽しいひと時を過ごした。

TEXT BY 仲上佳克
PHOTOGRAPHY BY 小島マサヒロ

劇場をライブ会場に変える、メンバー直々の「声出し」猛特訓が再び!
今回のイベントで上映されたのは、“ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~”のDay6(幕張メッセ・国際展示場公演)のうち、アンコールを除いた約140分のディレクターズカット版。5.1chならではの音が縦横無尽に聴こえてくる環境はライブの臨場感がより増していて、特に観客の歓声は映像から聴こえてくるものと実際に映画館で声を出して応援している人たちとの声が入り混じり、自分が今ライブ会場にいるのか映画館にいるのか一瞬わからなくなってしまうほどだった。また、大画面ならではの細かい動きや全体のフォーメーション、メンバーのふとした表情も確認することができて、当日のライブに参加していた人にとっても大満足の内容だったと思う。

楽しめるポイントが多いだけに、画面をじっくり眺めるべきか、5.1chの音響にしっかり耳を傾けるべきか、悩んでいる人もいたかもしれないが、ライブ冒頭の「一度だけの恋なら」からTVアニメのOP・EDテーマ4曲が続くブロックや、「ワルキューレがとまらない」「ワルキューレは裏切らない」「ワルキューレはあきらめない」の通称“ないないゾーン”から「未来はオンナのためにある」に続くブロックなどは自然と盛り上がりも大きくなっていた。
ラストは客席に向かって深々とお辞儀をする画面内のメンバーに向かって温かい拍手が沸き起こり、“Last Mission”から半年以上の時を経ても変わらないワルキューレ愛の強さが感じられた。

応援上映会の開始前に行われた舞台挨拶では、美雲・ギンヌメールの歌唱担当JUNNA、フレイア・ヴィオン役の鈴木みのり、カナメ・バッカニア役の安野希世乃、レイナ・プラウラー役の東山奈央、マキナ・中島役の西田望見が勢揃い。5人はそれぞれ客席のファンとライブビューイング中継用のカメラに向かって笑顔で挨拶した。

トークの時間が始まると、まずは上映に先駆けて「5.1chでライブ映像を体験する機会って、なかなかないですもんね」と東山が話を切り出した。「音にこだわりのある『マクロス』チームだからこそという感じがしますけど、今日すでに5.1chを体験したメンバーがいるんだって?」と話を振ると、先に会場入りしてこっそり上映を観ていたというメンバーがそれぞれに5.1ch体験の感想を語り出す。

安野