
「あなたは本物になれる!」夏井先生が大健闘の10位・犬山紙子にお墨付き
今回は冬のタイトル戦「冬麗戦2022」が行われ、昨年番組で詠まれた全364句の中から夏井いつき先生が選んだ年間優秀句14人によるグランドチャンピオン大会が開幕。梅沢富美男(永世名人)、東国原英夫(永世名人)、FUJIWARA・藤本敏史(10段)、フルーツポンチ・村上健志(10段)、千原ジュニア(8段)、Kis-My-Ft2・横尾渉(7段)、立川志らく(4段)、Kis-My-Ft2・千賀健永(4段)、森口瑤子(初段)、Kis-My-Ft2・北山宏光(特待生3級)の10人に加え、名人・特待生以外からは昨夏のタイトル王者の犬山紙子をはじめ、IKKO、小倉優子、堀未央奈の4人が選出され、「人生ゲーム」をお題に大激戦を繰り広げた。
まず、段位のない小倉が「裏濾す蕪やアドベントカレンダー」で堂々の7位にランクイン。この結果、11位以下の"屈辱のランク外"に名人・特待生がいることが判明。続いて、フジモンが「あざ笑う鬼の顔ある歌留多かな」で8位、村上が「寅の尾を目指す迷路よ年賀状」で9位、昨春の王者・キスマイ横尾が「雪晴の転勤ミニマリストの棚」で6位となり、優勝経験者が早々に脱落する波乱の幕開けとなった。
<10位>
箱の角(すみ)亡き犬の毛や垂(しず)り雪
犬山紙子
「昔、柴犬を飼っていたのですが、子供の頃にやっていた人生ゲームの箱の隅に犬の毛が入っていて。悲しみがあふれ出した気持ちを季語(垂り雪)に乗せました」

段位がない犬山にとっては大健闘の10位。しかも昨夏のタイトル戦で犬山に敗れて以来、敵視している天敵の東国原は「これ10位か? 良いなあ!」と素直に絶賛。梅沢からも「これ本当に良い俳句ですよ!」と口々に賞賛の声が上がった。
夏井先生は「とても良いのですが、小さなミスがある。俳句にするには材料が多いんです」と指摘し、「"亡き犬の毛"が感動の焦点ですが、それと"垂り雪"を合わせるだけで一句になる文量は十分。でも、あなたが本当に言いたいのは、箱を開けた時に"亡き犬の毛"があったことですよね。2つの句にしたら、どちらも本当に良い句になるのに」と添削に着手。
<添削後>
亡き犬の毛が双六の箱の隅
「新年に箱を開けるゲームといえば双六がある。それを借りると、とても良い句になります。"や"と詠嘆するよりも、"が"と淡々と言った方が悲しみは深くなる。そして、『かど』とも読まれてしまう角ではなく"隅"の方がいい」
先生は「この分量を覚えたら、あなたは本物になれる!」とお墨付きを与えると、犬山は「本物になりたい! 頑張ります」と意気込みを新たにしていた。
「泣く準備をしてたのに...」惜しくも2位のキスマイ千賀が苦笑い
続いて、森口が「嚏(くしゃみ)してスペードの位置忘れたり」で3位、ジュニアが「雪吊りや登校拒否の吾と祖母と」で4位、梅沢が「冬旱(ひでり)地図から消えた村の数」で5位にランクイン。さらに俳句を発表してもらえない屈辱のランク外(11位 北山、12位 志らく、13位 IKKO、14位 堀)が明かされ、優勝争いは東国原とキスマイ千賀の一騎打ちになった。
<2位>
地球史の恐竜遠し炬燵(こたつ)の夜
Kis-My-Ft2 千賀健永
「人生ゲームって人の歴史。そこから地球の歴史を連想した。
優勝にあと一歩届かなかった千賀は「惜しかった...。(1位になって)泣く準備をしてたのに」と苦笑い。しかし、夏井先生は「"地球史の恐竜遠し"という12音のフレーズに対して、今までのあなたならこの下五"炬燵の夜"は作れなかったと思う。例えば"冬銀河"とか雄大な季語を置いて格好つけていたはず。だから、ささやかな感動を覚えています!」と絶賛。
先生は「"冬銀河"のような空想的なイメージで終わらせるのではなく、温かい"炬燵"に足を突っ込んで"地球史"に想いを馳せる。知的で豊かな夜がリアリティーとして出ています。かつてのあなたなら最後は"かな"と詠嘆しただろうけど、しっかりと"夜"という時間をちゃんと置いている。"地球史"という大きな時間と"夜"という小さな時間の対比の軸も出来ている」と解説し、「いやあ上手になった!」と千賀の成長を褒めまくっていた。
「優勝よりも犬山さんに勝ったことがうれしい!」東国原英夫がリベンジを果たしてニヤリ
1位になった東国原は歓喜のガッツポーズ。番組史上最多のタイトル戦7度目の優勝を飾り、スタジオからは「強いんだよな...」「やっぱ強いよ!」とため息や賞賛の声が続出。
<1位>
片襷(かただすき)硬し四日の身を通す
東国原英夫
「最初に選挙に出たのが1月4日だった。
フルポン村上は「めずらしい実体験だけでなく、片襷が何なのか分からなくても硬いというだけで緊張感が伝わる。すごいな!」と圧巻の一句をべた褒め。夏井先生も「"片襷"はまな板初め、弓初め、お正月の選挙かなと可能性をいろいろ想像しましたが、晴れの行事と俗な行事が一句の中に2つあるというのはなかなかの奥行きです。そして、"硬し"という感触、"身を通す"は映像でありつつ心情表現にもなっていて響き合っている」と解説し、「全部計算した上で、それぞれの言葉が選び取られている! おめでとうございます」と大絶賛。
東国原は「優勝したことよりも(夏のタイトル戦で負けた)犬山さんに勝ったことの方がうれしいです!」とニヤリ。リベンジも果たし、ご満悦の表情でトロフィーを受け取っていた。
さて、次回1月27日のお題は・・・

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