
「僕の中で、その時スイッチがオンになった」15歳から挑んだ音楽大学への進学
アスリートや作家、楽器演奏者などに多いといわれる脳の病"ジストニア"。西川さんの症状は、普段は思い通りに動く指が、鍵盤を叩こうとすると筋肉が硬直するというピアニストにとって耐え難いものでした。最初は、筋肉疲労だと思いストレッチや水泳、ランニングに取り組んだほか、鍼にもかかったという西川さん。当然、良くなることはなく、症状は日に日に悪化。それに伴い気持ちも落ちていったそうで「鬱っぽくなった時期がありましたね」と振り返りました。「凄いプレッシャーと凄い練習量で、自分で痛めたんだと思います、神経を」と原因を分析すると、「18年程前にアメリカで診断してもらった時は"治らない"とは言われましたけど。最近は、脳の手術とか。あと、僕は今、再生医療っていって幹細胞打ったりする治療をやっているんです」と、病と闘いながら演奏を続ける現状を語りました。

その西川さんがピアノに興味を持ったのは、中学生の時。
その後、顧問の先生に「ピアノ科で音楽大学に行きたい」と伝えた西川さん。先生は「あんたな...ピアノ科いうたら大体3歳か4歳から英才教育受けて、ずっとレッスンこなして1日5時間も6時間も8時間も練習して、それでも通るか通れへんかの狭き門やで」と諭し、15歳でピアノを始めた西川さんには"絶対無理"と断言したそう。しかし、西川さんは「僕の中で、その時スイッチがオンになった」と言い、反骨の精神でピアノ科進学を成し遂げたことを話しました。
舞台の上で気絶したフリ!?さすがNY!な恩師からのアドバイス
卒業後は老舗和菓子店に就職するも、ハンマーが擦り切れる程のピアノ練習を続けていたという西川さん。ある日、その様子を知っていた調律師の方からアメリカの巨匠、ディヴィッド・ブラッドショーの来日公演の前座という思いもよらないオファーを頂いたそう。しかし、迎えた本番では、極度の緊張から演奏が止まりかけるようなミスを連発。

ニューヨークの生活では、病と向き合いながらも様々な経験をしたという西川さん。知人を介して訪れた幼稚園では、聞こえてくるピアノの音だけに純粋に反応して歌い、踊ってくれた園児の姿に「右手3本あったらメロディ弾けるし、左手2本あったらベースが弾ける」と、"5本しか動かない"から"5本も動く"と思えるように気持ちが変化したそう。
また、ある晩、自宅に液体入りの注射器を持った2人の男性が押し入ってきたという恐ろしいエピソードを披露。2人は、確実に強盗犯だったにも関わらず、西川さんは日本茶とピアノで彼らを"おもてなし"したというから驚き!しまいには、強盗犯から"兄弟"と呼ばれるまでの関係になったとか。西川さんが「ネタじゃないんです!」と訴えるほど出来過ぎた、まるで映画のような "強盗事件"の詳細にサワコも大爆笑!
そして最後には生演奏を披露してくれた西川さん。世界中の観客を魅了して止まない究極の音色でスタジオを包み込んでくれました。

「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組。
次回2月27日は女優業に邁進する小池栄子さんが、大泉洋さんとの共演作の爆笑裏話や、元プロレスラーのご主人と愛犬との日常のエピソードなどを披露。
MBS/TBS系で毎週土曜あさ7時30分から放送中。ゲストの心に残る音楽と秘蔵トークをお楽しみに!

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