
■「生きてる間くらいはいい親子関係で...」明かした本音

6歳からヴァイオリンを始め、27歳でプロとしてデビュー。2006年に結成した自身プロデュースの楽団「12人のヴァイオリニスト」の公演も大人気の高嶋。"アーティスト"や"プロデューサー"の顔を持つ一方で、プライベートでは18歳と15歳の2人の息子のお母さん。「本業は母親」と語るほど、子育てにも常に全力投球だ。
アメリカでチェロを勉強中の次男は、昨年一時帰国した際に高嶋のコンサートにも出演を果たした。本番に向け、高嶋が設定した1日6~8時間もの練習も黙々とこなしたという。高嶋はその頑張りに目じりを下げつつも、「いつレールを敷くのをやめて自分で歩き出させたらいいのかが悩みなんです」と、母親としての悩みも覗かせた。
対して、高嶋が「私、こんなに男に振り回されたことないんです。地球上で一人ですよ」と言い切るほど気を遣っているのが、長男との関係性。期待する反応が返ってこないことが多いと手を焼いていた長男への接し方を、最近少し変えたという。
「2週間前から考えを変えたんです。
「生きてる間くらいはいい親子関係で、いい思い出を残したほうが良いかなと思って」。トライ&エラーを繰り返しながらも"母親業"にまい進する姿を赤裸々に明かした高嶋に、視聴者からも「共感しかない!」「生きてる間くらいはいい親子関係、本当にそうだよね」「子どもってやっぱりコミュニケーションが難しい時期もある。諦めない高嶋さんは素敵だと思うよ」といった声が寄せられた。
■エンタメ要素いっぱいのステージ、原点は"夫とヘビメタ"だった

自身がプロデュースする「12人のヴァイオリニスト」の公演はとてもユニークだ。メンバーが足でタップする鍵盤を弾きながらヴァイオリンを弾いたり、サックスを吹きながら弾いたりする"一芸選手権"が名物の型破りなコンサートとして知られている。
そんなユニークなステージの原点には、高嶋の夫の存在があるという。林から「ご主人はコンサートにいらっしゃるんですか?」と尋ねられると、「東京公演は全部来ます。
常々高嶋自身が大切にしている"お客さんを楽しませる"という思いの原点が、音楽を愛する夫との対話にあったのだという。「夫もコンサートによく行く人なので、良くないコンサートを見せることが詐欺的行為に近いというのが共通認識。(お客様を楽しませるのが)君の本職、というのはこっぴどく言われています」と、音楽活動を支える夫への思いをにじませつつ語った。
■「本当に売れなくて」月給6万円...苦しかった下積み時代

さらにインタビューでは、売れなかった不遇のアイドル時代についてふれる場面も。
デビュー後、音楽アイドルユニットとして活動をスタートさせたが「本当に売れなくて、給料が6万7千円で親から借金して生活していて。『売れないヴァイオリニスト』っていうのが私の肩書だったんです」と、当時の苦しい状況を打ち明けた。
CHISA & MINO としてともにユニット活動を続ける26年来の音楽パートナー・加羽沢美濃がVTR出演し、当時について「(コンサートが)年間100本あってもほとんどの会場で1000人のホールでお客さんが数10名」と回想。ともにステージに立った高嶋について「彼女はとにかく毎回つらそうで。100人のお客様がいても1人が笑っていないと『今夜反省会ね』って。
豪快な毒舌キャラで知られる高嶋の意外な繊細さが伝わるエピソードに、高嶋も「それが今でもトラウマで。空席が嫌いなんですよね」と苦笑い。今後については「60歳までと言っていたんですけど、意外と早く来ちゃうので。65歳くらいかな」と語った。
「死ぬか生きるかなんですよ、毎日」と力強く語る姿には、何事にも全力で向き合う決意がにじむ。アーティストとして、プロデュ―サーとして、タレントとして...さまざまな顔を持ちながらもインタビューで母親業に力点を置くのは、それ自体がわが子への愛情の表れなのかもしれない。改めて林に「本業は?」と問われると「"お母さん"ですよ。死ぬまで"お母さん"ですよ」と豪快に答え、笑顔でインタビューを締めくくった。
(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年3月2日放送より)
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高嶋ちさ子 編!
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