
■「まさか70歳近くになって腰振ってるとは...」
今回放送したのは、3時間にわたるインタビューの"前半戦"。まずはデビュー曲「勝手にシンドバッド」(1978年)について「まさか70歳近くになって腰振ってると思わなかった。"胸さわぎの腰つき"って」と照れ笑い。林が「そもそもタイトルが『勝手にしやがれ』と『渚のシンドバッド』をくっつけたってことを知らない若い人も多いですよね」と振ると、桑田も「多いですね。『8時だョ!全員集合』で志村けんさんがギャグで言ったのがなんとなく聞こえたんですよ」とさらりと告白した。
「勝手にシンドバッド」、「気分しだいで責めないで」(1978年)に続きリリースされたバラード「いとしのエリー」(1979年)については「コミカルなことをテレビで求められて...家帰ってくると落ち込むんですよ」と"コミックバンド"として注目を集めていた当時を振り返り、「落ち込んでないと、ああいう曲は出てこなかったかもしれない」と、初期の名曲誕生の意外な背景を語った。
「何も企んでない、意図しないものって強いんでしょうね。企み始めると、バレちゃうんですよ」という桑田。最新アルバム収録の『ごめんね母さん』についても「"だからもうしない"っていうところがあるんですけど、『仮に歌っとくね』ってパッとうたった1回きりのやつをいくつか残していたり...企みがないんですよね。
■最新アルバム『THANK YOU SO MUCH』に込めた思い
そんなサザンオールスターズを支えるスタッフの多くは20・30代の若いメンバー。若い世代に支えられている今について「運が良かった」といい、「彼らに導かれてね、今やってるんですよ。だから、"老いては子に従え"っていう言葉がね、"そうだよなー"って最近はすごく思いますね」と穏やかに語った。
そんな謙虚な思いは、最新アルバムのタイトル『THANK YOU SO MUCH』にも窺える。「振り返ると、ファンの方もそうなんですけど、マネージャーだった人とかディレクターだった人とかいろんな関係者がいっぱいいて、"この人とこの人がいたからサザンここまで来れたよね"っていう気持ちになりまして。"心より感謝申し上げます"って英語でなんて言うだろうと思ってスマホ見たら『THANK YOU SO MUCH』って出てきたんで、あらら意外と簡単じゃんと思って」と、タイトル秘話も披露。
そして「もちろん、急にこうなったわけじゃなくてね」と明かしたのが、2010年に桑田を襲った病のこと。サザンオールスターズ無期限活動休止を発表し、ソロ活動を本格的にスタートさせた矢先のことだった。
病気が見つかった当時について「やっぱり、まさか自分が、と言いますか...」と、当時の思いをにじませつつも「うちの原(由子)を呼んだんです。そしたら、『あ、そうなんだ』って。絶対悲しむだろうなと思ったんですけど、『あ、そっ』っていう感じだったんで、救われた」と回想。
■視聴者も感激「名曲は色あせないと再確認した」
今後について「もう全然ね、ほとんど考えてないんですよね」と話し、「目の前のことがやっぱり一番楽しいんでしょう。半年先思い描いたことをよくメモするんですけど、そこに到達した試しがない」という桑田。
47年にわたり第一線を走り続けるスターの言葉の数々に、視聴者からも「そうだったんだ...!」「知らなかった」「『いとしのエリー』がネガティブな思いから生まれたっていうのはマジで初耳。語ってくれてありがとう」といった声のほか、「自分の青春時代に欠かせないバンド」「名曲はどんなに時間を経ても色あせないんだと再確認した」といった名曲への熱い思いや、率直なトークを繰り広げた桑田への「こんなにビッグなのに謙虚なところが本当にカッコいい」「勇気づけられた」といった声が飛び交った。
インタビューに加え、林の無茶ぶりに応えた即興での作曲&生演奏や、芸能界イチのサザンファンで知られるaikoのVTRコメントなど、サザンオールスターズ&桑田佳祐の魅力を再確認する内容となった今回。だが、3時間にわたって行われたインタビューではまだまだ放送しきれないトークがたっぷり。4月20日(日)放送の「日曜日の初耳学」では、番組史上初の2週連続企画としてインタビュー後半戦が放送される。
(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年4月13日放送より)
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サザンオールスターズ 桑田佳祐 編!
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「日曜日の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。
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