
■2年かけてこっそりお小遣いを貯め、19歳で家出

ブレイクしたのは40歳と、遅咲きのいとう。父も兄も東京大学出身というエリート一家で育ち、小学校から高校まで"御三家"の一つ・雙葉学園に通う"箱入り娘"だった。
そんないとうの人生が大きく変わったのが、19歳の頃。高校卒業後は進学せず、「図書館に勉強に行きます、って言ってそのまま」両親に行先を告げることなく家を出た。背中を押したのは、同級生に教えてもらって知った尾崎豊の音楽だったそう。「尾崎豊さんの歌を聴いた時に、びっくりしちゃって。大学、就職、結婚して子供を産んで...っていうのが普通だと思っていたのに『大人の敷いたレールを走るって何だ?』って問いかけられるというか...。本当にいろんなこと知らないなぁと思って」と、当時の心境を打ち明けた。
ロフト込み3畳の激狭アパートを借り、住み始めた。「3~4日で見つかりましたね。
■"マッチ"登場!いとう自作のポエムに感想は...

家を出た後、毎日長時間のアルバイトをしながらミュージカル俳優の専門学校で学び、お笑いの世界に入ったのは27歳の時。30歳の時にはバラエティー番組の企画で超過酷な無人島サバイバル生活も経験したが、飛躍にはつながらず。さらにそこから8年ほど経ち40代が見えてきた頃、レオタード姿の"浅倉南"ネタで大ブレイクを果たした。
同時期にブレイクした芸人は一回りほど年下で、気を遣うことも多かったよう。「(年下の芸人たちを)戸惑わせちゃいけないと思って。"妹感あふるる表情"であいさつしてました、年齢がバレる前に」とざっくばらんに打ち明け、スタジオを沸かせた。
仕事をする上での信条は、"嘘をつかない"こと。
今回、そんないとうが9歳の頃から恋焦がれ続ける存在・近藤真彦がVTRで登場し、いとうの印象を語る場面も。「あさこさんが特集されるって聞いたら、俺が出なきゃまずいでしょ」とさわやかに登場した近藤。いとうが学生時代に近藤を思いながら書きためていたというポエムを読んで「いやぁ、これちょっと泣けてきちゃうね。あさこさんの青春の1ページでいられたんだなと思うと...突き刺さった」としみじみ語る場面もあった。
■いとうあさこがフィリピンで学んだ"生きること"の深い意味

6月には55歳を迎える。林に今後について尋ねられると「先のことはわからないじゃないですか。とにかく一所懸命生きるしかない」と返答。そういう思いに至ったエピソードも打ち明けた。
それは、フィリピン旅行で訪れたとある島でのこと。
「嘘のない生き方」「とにかく一所懸命生きる」というシンプルだが力強い信念に加え、丁寧で正確な敬語を使い、誠実に言葉を紡ぐその姿も、見る者の心をとらえた。放送後には、視聴者から「いとうあさこさんの考え方、生きる姿勢、シンプルにすごくカッコいい」「ふとした言葉づかいに上品さがあって好き」「いとうあさこさんの言葉に共感しかなかった。
このほか、"成人の日"記念の後撮りにまつわる感動エピソードや下積み芸人時代の過酷な日々など、たっぷり語ったトーク全編がTVerで配信中。
(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年5月25日放送より)
無料見逃し配信はTVerで2025年6月22日(日)まで
いとうあさこ 編!
-----------------------------------------
「日曜日の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。
公式HPはこちら。
