京都府南丹市の山林で4月13日、子どもとみられる遺体が見つかりました。南丹市では男子児童が行方不明となっていて、警察は関連を調べるとともに身元の確認を急いでいます。

現在の捜査状況や、遺体発見に関する情報からわかることとは…。元京都府警・捜査一課長の樋口文和氏が見立てを解説します。

遺体の服装は不明男児のものと「矛盾なし」

4月13日午後5時前、南丹市内の山林で、捜索中の警察官が子どものものとみられる遺体を発見しました。場所は、安達さんが通う小学校から南西に約2km離れた地点です。

警察の発表によりますと、遺体はあおむけの状態で倒れており、上から落ち葉がかかっていたり土に埋められたりした形跡はなかったといいます。

発見された遺体の服装は
・濃い紺色のフリース
・フリースの下に「84」のロゴが入った灰色のトレーナー
・ベージュの長ズボン
を着用していたということで、警察は安達さんが行方不明となった当日に着ていた服と「同じものとみて矛盾はない」としています。また、遺体は靴をはいておらず、足もとには靴下のみ着用した状態で見つかりました。

警察は14日午前から司法解剖を行っていて、死因などを調べるとともに身元の確認をすすめています。

警察が語る「相当な期間」が示すタイムライン

警察は遺体の状態について「死後、相当な期間が経過している」と表現しています。樋口氏は、死亡推定時刻の判断について「遺体の温度や硬直の状態をもとにする」としたうえで、死後1週間以上が経過している場合は判別が難しいこともあると指摘します。

(樋口文和氏)「通常、死後数時間~数日であれば、死後硬直や死斑(遺体の重みで血が沈む現象)の現れ方で、ある程度の特定が可能。また、死後1か月以上になると腐敗の状況から推定することができます」
「なので、3、4日~1か月の間というのは、実は検視では特定が難しく、警察としては『相当な期間』としか言いようがない」

事件性を判断する鍵は「死因の特定」か

発見された遺体は、発見現場での「検証」や警察署での「検視」を経たあと、以下のような流れをたどります。

(1)本人確認(歯型の照合やDNA鑑定による)
(2)司法解剖 死亡推定時刻や死因を調べる

この中で焦点となるのが「死因の特定」で、事故なのか、自死なのか、あるいは他殺=事件なのかを判断する最大の鍵となります。

(樋口文和氏)「例えば、肺にある程度の水が溜まっていれば、それは窒息死の所見であり、絞殺(首を絞める)や口を塞がれた可能性が出てくるため、事件性を疑うポイントになります」

一方で、遺体の状態によっては、死因を明確に特定できず「疑い」という形で終わるケースもあるといいます。

「あおむけ」での発見に「不自然だ」と指摘

樋口氏が今回の警察発表の中で「不自然だ」と指摘するのが、遺体があおむけの状態で発見された点です。

(樋口文和氏)「通常、山の中で道に迷ったり、疲労困憊して力尽きたりした場合、人は前向きに倒れる。これが事件性を否定できない大きなポイントです」

遺体発見までにみつかったもの 発見場所はバラバラ

今回の事案で不可解なのは、遺体発見までにみつかったものがそれぞれ、発見場所が広範囲に散らばっている点です。これまでに発見されたものについて整理します。

通学カバン:3月29日、小学校から約3kmの場所でを発見
靴:4月12日(日)、小学校から約6km離れた別の山で発見
遺体:4月13日(月)、小学校から南西約2キロの山林で発見

また、小学校から安達さんの自宅付近までは10キロ以上の距離があり、車でも20分以上かかる複雑な地理関係にあります。

靴や遺体が別の場所で発見されたことについて、樋口氏は「あくまでもし事件化したなら」という前提のもとで、以下の可能性を指摘します。

・遺体の発見を遅らせるため
・元から靴を履いていなかった?→屋内で被害にあった?

(樋口文和氏)「遺体から離れた場所にかばんや靴を放置することで、捜索の目をそちらに向けさせ、遺体の発見を遅らせようとした可能性が考えられます」

(2026年4月14日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

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