外出先などで使えて便利な持ち運び用の歯ブラシ。職場で昼食後などに使う人も多いと思いますが…その歯ブラシ、正しくお手入れできていますか?

例えば、家で使う歯ブラシは定期的に取り替えているけど、持ち運び用は「使う頻度が少ないから長く使っている」という人も少なくないのではないでしょうか?

長期間、同じ歯ブラシを使用していると、知らず知らずのうちに細菌が繁殖してしまうなどして、むし歯や歯周病の予防効果が低下してしまっているかもしれません。

11月8日は「いい歯の日」。“盲点”とも言える「持ち運び用の歯ブラシ」について、正しい手入れの方法や使用期間の目安を、一般財団法人「サンスター財団」の歯科衛生士に詳しく聞きました。

持ち運び用の歯ブラシ「3つの鉄則」

持ち運び用の「歯ブラシ」使い続けていいのは何か月まで? 「生...の画像はこちら >>

サンスター財団の歯科衛生士によると、持ち運び用の歯ブラシの使用には「3つの鉄則」があるといいます。

【その1】使用後は流水でジャブジャブ洗う
【その2】生乾きNG!しっかりと乾かす
【その3】使用期間の目安は1か月

同じ歯ブラシを長期間使用すると、歯ブラシに口腔内の細菌・食べかすなどが残りやすくなるほか、毛先が開いたりすることでプラーク(歯に付着した細菌の塊)を除去しにくくなるため、むし歯や歯周病の予防効果が低下してしまうおそれがあるといいます。

特に持ち運び用の歯ブラシは、使用後すぐにケースに入れることが多く、湿った環境が続くことで細菌が増殖しやすくなりがちです。

そのため通常の歯ブラシ以上に「使用後にしっかり洗浄し、乾燥させる」という衛生管理が重要だということです。

とはいえ…「職場で乾かす」のが難しい場合は?

持ち運び用の「歯ブラシ」使い続けていいのは何か月まで? 「生乾きのままケースに入れっぱなし」は細菌の温床に…歯科衛生士が教える“3つの鉄則”
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そうはいっても、「職場に乾かしておける場所がない!」というのが多くの人に共通する悩みではないでしょうか。

その場合は以下の2点を心がけてほしいと歯科衛生士はいいます。

▼使用後はできるだけ水気を切ってからケースにしまう
▼日中に乾かす時間がなくても、帰宅後に乾かす習慣をつける

歯ブラシに残る細菌は乾燥時間の経過とともに減少することが報告されていて、湿った状態や湿気のこもりやすい環境は、細菌が生存しやすいということです。

「使用後にできるだけ水気を切る」には、具体的にどうすればいいのか?3つの手順を教えてもらいました。

職場での歯磨き後の「3ステップ」

持ち運び用の「歯ブラシ」使い続けていいのは何か月まで? 「生乾きのままケースに入れっぱなし」は細菌の温床に…歯科衛生士が教える“3つの鉄則”
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(1)流水でしっかりと洗う

まずは歯ブラシのすみずみまで、いろんな角度から水を当てて汚れを取り除きましょう。

(2)歯ブラシを軽く振って大きな水滴を落とす

歯ブラシを柄の部分からしっかり持ち、毛先を下向きにして、洗面台の中で「手首を使って小さく数回振る」のがポイントだそう。

毛束の間にたまった水を落とすイメージで、5回~10回ほど軽く振ると効率よく水気を減らせるということです。

(3)ティッシュペーパーで残った水分をやさしく拭き取る

清潔なティッシュペーパーを使い、毛先を上から押さえつけるのではなく、毛束の周囲や歯ブラシの柄を軽く押さえるようにして水分を取ります。

毛先を強くこすると、ティッシュの繊維が残ったり、毛束を傷めたりする可能性があるため、こすらず「軽く押さえて水分を吸わせる」のがコツだといいます。

そして可能なら、ケースにしまう前に少し風通しのある状態にしておくと、残った水分が乾きやすくなります。

歯ブラシだけじゃなくケースも要注意!

持ち運び用の「歯ブラシ」使い続けていいのは何か月まで? 「生乾きのままケースに入れっぱなし」は細菌の温床に…歯科衛生士が教える“3つの鉄則”
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意外に見落としがちなのが歯ブラシを収納する「ケース」です。

ケースの内部には、歯ブラシに付着した水分や歯磨き粉の残りなどが付着していることがあります。

お手入れのポイントは、強力な消毒をすることよりも▼汚れをきちんと洗い落とす ▼水分を残さない ▼清潔で乾燥した状態を保つ こと。

歯科衛生士がすすめるのは、まずケースを水で洗い流し、汚れが残っている場合は中性洗剤を使ってやさしく洗浄するという方法です。

洗った後は洗剤が残らないよう十分にすすぎ、風通しのよい場所で完全に乾燥させましょう。帰宅後に歯ブラシとセットで乾燥させる習慣をつけることが理想的です。

特に、ケースの隅や通気孔などは水分が残りやすいため、要注意だということです。

ケースの選び方 重要視すべきポイントは?

持ち運び用の「歯ブラシ」使い続けていいのは何か月まで? 「生乾きのままケースに入れっぱなし」は細菌の温床に…歯科衛生士が教える“3つの鉄則”
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持ち運び用の歯ブラシケースには、ポーチタイプやプラスチック製のハードケースなどさまざまな商品があります。

衛生面の観点では、▼通気性 ▼水分のたまりにくさ ▼洗いやすさ を重視して選ぶことが大切だといいます。

特におすすめなのは、通気孔のあるプラスチック製などのハードケースだということです。

そのほか、メッシュ素材のポーチも、通気性がよく湿気をこもらせにくいという点では適していますが、歯ブラシに残った水分がポーチなどに移る可能性があるため、収納前にできるだけ水気を切るようにしましょう。

一方、完全に密閉されるタイプのケースは、水漏れを防ぎやすい反面、内部に湿気がこもりやすくなるため、帰宅後に乾燥させることがポイントになるといいます。

アルコールや入れ歯用洗浄剤で「歯ブラシを消毒」はOK?NG?

歯ブラシのお手入れや口腔ケアの“気になるギモン”をいくつか歯科衛生士に聞いてみました。

まず、歯ブラシのケアの目的で、アルコール消毒スプレーを吹きかけたり、入れ歯用洗浄剤に浸したりするのは、どうなのでしょうか?

歯科衛生士の回答は「基本的にはおすすめしない」です。

アルコールスプレーを吹きかけるなどの行為は衛生的になるように思えますが、製品によって成分や用途が異なり、歯ブラシへの使用を想定していないものが多いため、「歯ブラシ・口腔内に使用できる」と明記されている場合を除き、毛先に使用することは避けたほうがいいといいます。

仕事中の「だらだら飲食」はむし歯リスクに!

仕事中、甘い飲み物や間食を何度も少しずつとる、いわゆる「だらだら飲食」。口腔内が酸性に傾く時間が長くなるため、むし歯のリスクを高める要因になるといいます。

気をつけたいポイントは以下の通りです。

▼間食はできるだけ時間を決めるなどして、飲食の回数を増やしすぎない

▼糖分を含む飲み物や、酸性度の高い飲み物を常飲しない(水や無糖のお茶などに置き換えることも有効)

▼飲食後は、水で口の中を軽くすすぐ、または水分をとる(口腔内に残った糖分や酸を洗い流す助けに)

歯ブラシを清潔に保ったうえで、無理なく続けられるケアを行い、仕事中も“お口の健康”を保ちましょう。

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