(「GENSEKI展示会 2024~輝く原石~」)外はすっかり暖かくなり、4月末~5月の大型連休がすぐそこまで近づいてきました。この記事では、ゴールデンウィークの期間中に楽しめるアートやデザインに関連したイベントを一挙に紹介していきます。
【目次】
【1】<Event Area>東京都・渋谷区
ほうき星 初個展「Secret・Angel」
~コンセプトは天使のモモコちゃんとの “秘密のお茶会” ~
ほうき星氏は透明感のある作品で知られ、天使をモチーフにしたオリジナルキャラクター「モモコちゃん」が題材のシリーズなどで人気を集めています。鮮やかな色使いや、細部まで描き込む線画などが特徴的な画風です。
展覧会タイトルの「Secret・Angel」の通りに、本展は “天使のお茶会” をテーマにした構成となりました。天使の「モモコちゃん」が空中ガーデンでお茶を用意し、来場者と秘密の時間を共有するというコンセプトに基づき、会場はくつろげる空間に仕上げられています。
「モモコちゃん」や描き下ろしビジュアルを中心とした展示のほか、さまざまなグッズの購入も楽しめます。今回の個展での限定販売の商品として、ミラーアートやクリアポスター、アクリルジオラマなど、数多くのグッズが用意されました。ほうき星氏が自ら制作したぬいぐるみやキーホルダーなどが販売されることにも注目です。
東京都渋谷区神宮前5-46-1 TWIN PLANET South BLDG.1FURLhttps://pixiv-waengallery.com/
【2】<Event Area>愛知県・名古屋市
「DEATH NOTE EXHIBITION」
~人気漫画の連載開始20周年の記念展示が待望の名古屋巡回~
本展は「DEATH NOTE」のモノクロやカラーの生原画を鑑賞できる貴重な展示会です。作中に登場する「デスノート」も緻密に再現されて展示されます。
会場では、「DEATH NOTE」ファンには見逃せない展覧会記念グッズも販売されます。アクリルジオラマやオーロラアクリルキーホルダー、おまけシール入りのチョコチップクッキーなど、バラエティに富んだグッズが取り揃えられました。小畑健氏の描き下ろしイラストを用いたアクリルアートパネルなどのアイテムも販売されます。
有料での入場者には、ミニ色紙の特典プレゼントもあります。
©大場つぐみ・小畑健/集英社
愛知県名古屋市中区栄3-29-1URLhttps://deathnote-exhibition.com/
【3】<Event Area>東京都・渋谷区
浅葉克己 個展「ASABA×BAUHAUS」
~浅葉氏のデザイン哲学とバウハウスの伝統の融合を体感~
浅葉克己氏は、タイポグラフィを軸としたデザインを得意とし、日本のグラフィックデザインを牽引してきた有名なデザイナーです。映画監督のウディ・アレン氏を起用した西武百貨店の広告「おいしい生活」や、サントリーの「夢街道」、武田薬品の「アリナミン A」、ISSEY MIYAKEのロゴ関連など、見た人に鮮烈な印象を与えるさまざまなデザインを手掛けています。
1940年に神奈川県で生まれた浅葉氏は、桑沢デザイン研究所、ライトパブリシティを経て、1975年に浅葉克己デザイン室を設立しました。
今回の個展で紹介されるのは、ミサワバウハウスの企業広告としてバウハウスの世界観を表現した作品です。会場では、浅葉氏のデザイン哲学とバウハウスの伝統の融合を体感できるような空間が作り出されています。
東京都渋谷区神宮前3-28-9URLhttps://plus81.gallery/
【4】<Event Area>東京都・渋谷区 ほか
「うれしいすぎるよ展+そういうことじゃないんだよ展」
~SNSで大人気の展示シリーズの最新作~
本展は、クリエイティブディレクターの明円卓氏を中心としたチーム「entaku」による企画です。明円氏は、これまでに「友達がやってるカフェ/バー」などのプロデュースでも知られています。
「いい人すぎるよ展」は、“集合写真で中腰の人” や “電話なのにお辞儀してる人” など、日常の中で見られる “いい人” が表現された展覧会でした。今回の新たな展示では、日常に潜む “嬉しすぎる瞬間” や、思わず “そういうことじゃないんだよ!” とツッコミたくなる瞬間が、イラストや写真などで表現されています。
開催にあたり、「ハハハうさぎ」と「エエエぐま」というキャラクターも誕生し、展覧会のマスコットとして登場します。なお、タイトルの「うれしいすぎる」が「うれしすぎる」でないのは、主にインターネット上などで見られるような表現です。
本展は大阪・名古屋・東京で同時開催され、東京会場での展示は2024年4月30日(火)からスタートします。再びSNSなどで大きな話題となりそうな注目の展覧会です。
期間(大阪)2024年4月20日(土)~5月20日(月)開催場所(大阪)BPガーデンシティ南船場
大阪府大阪市中央区博労町4-4-6 TB博労町ビル 2F 期間(名古屋)2024年4月23日(火)~5月19日(日)開催場所(名古屋)アルベホール名古屋
愛知県名古屋市東区東桜1-3-8 ヴェッセル丸杉ビル B1F 期間(東京)2024年4月30日(火)~6月2日(日)開催場所(東京)MIL GALLERY JINGUMAE
東京都渋谷区神宮前4-25-28 URLhttps://www.instagram.com/entaku_official/
【5】<Event Area>東京都・豊島区
「アニメ 葬送のフリーレン展 ~冒険の終わりから始まる物語~」~名場面を再現した大型展示は必見~
「葬送のフリーレン」は、勇者ヒンメルを中心としたパーティーが魔王を倒した “その後” の世界が舞台の作品です。パーティーの一員であった魔法使い・フリーレンは長命なエルフであるため、人間であるヒンメルたちとは異なる時間軸で生き続けます。“勇者の寿命での死後” が描かれた異色の作品です。
今回の展覧会では、アニメの名場面を再現した大型展示や、迫力のある戦闘シーンの映像演出を堪能できるコーナー、人気キャラクターたちが登場するフォトスポットなどを楽しむことができます。
「葬送のフリーレン」のアニメの制作はマッドハウスが手掛けており、同スタジオが本作のために描き下ろしたフリーレンのイベントキービジュアルにも注目です。特典付き入場チケットでは、そのビジュアルを使用した背景ポストカード付きアクリルスタンドがプレゼントされます。本企画限定のオリジナルグッズも数多く登場し、作品のファンにとっては特に見逃せない展覧会です。
東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ 文化会館ビル 3FURLhttps://frieren-anime-ten.jp/
【6】<Event Area>東京都・千代田区
「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2024」
~アプリ連動で美大・芸大からの作品を深く楽しめる~
「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI(AATM)」は、今回で第18回目の開催を迎えます。若手アーティストの発掘・育成を目的とした現代美術の展覧会です。全国18校から147点の作品がノミネートされ、そこから厳選された20作品が会場に展示されます。
スマホアプリの「PINTOR(ピントル)」と連動し、より深いアート鑑賞を楽しめることも特徴です。2次元コードを読み込んで展示作品についての解説を読んだり、作品に対して抱いた疑問を投稿したりでき、アーティストからの回答をもらえます(一部参加作家を除く)。来場者どうしで展示会の感想もシェアできるなど、アプリを通した新しい楽しみ方ができる展覧会です。
会期初日の4月25日(木)には、丸ビル 1F マルキューブで、各賞の発表や表彰式も実施されます。オープンスペースでの表彰式の開催は、2020年のコロナ禍から5年ぶりです。
東京都千代田区丸の内1丁目URLhttps://www.marunouchi.com/lp/aatm/
【7】<Event Area>千葉県・柏市
「こぶたぬきつね展 in 柏タカシマヤ」
~こぶた・たぬき・きつねに特化した作品だけを集めた企画~
本展ではイラスト作品や立体パネルなどを楽しむことができ、子どもから大人まで楽しめる内容です。SNSを中心に活躍する33組のクリエイターたちが参加し、新作の展示も鑑賞できます。
会場の入り口には、まるで絵本から飛び出してきたようなファンシーなフォトスポットも用意されました。メインとなる展示のほか、会場には「こぶた」「たぬき」「きつね」といった3匹の動物がモチーフの作品を集めた絵本コーナーもあります。
さらに、自分の描いた塗り絵が画面の中を動き回る「アニメーション体験コーナー」も設置されています。カラフルなこぶたや、モノトーンのきつねなど、自分だけのキャラクターが画面の中を動き回るという楽しい体験ができる特設スペースです。
作品展と物販展が一緒になった企画であるため、ここでしか買えない限定グッズも多数登場します。SNSでの人気イラストレーターとのコラボ作品も目白押しです。
千葉県柏市末広町3-16URLhttp://tgs.jp.net/event/kobutanukitune-takashimaya/
【8】<Event Area>東京都・中央区
「第48回木村伊兵衛写真賞 受賞作品展」
~2つのインスタレーションで受賞した金仁淑氏の展覧会~
大阪ビジュアルアーツ・アカデミー(2024年にビジュアルアーツ専門学校・大阪から校名変更)の2001年度の卒業生である金仁淑氏は、2005年に韓国の漢城大学芸術大学院を修了しました。韓国のアートシーンでの15年間の活動を経て、現在はソウルと東京を拠点として活動しています。
金氏の創作のテーマは、多様な “個” の日常や記憶、歴史、伝統、コミュニティ、家族、共同体の中に存在する個々のアイデンティティなどです。写真や映像を主なメディアとして使ったインスタレーションを発表しています。
受賞対象となった作品は2つのインスタレーションで、「Between Breads and Noodles」と「Eye to Eye」です。前者が展示されるソニーイメージングギャラリー銀座での展覧会「Eye to Eye,Side:C」では、受賞作品の展示のみにとどまらず、新作シリーズも披露されます。「Eye to Eye」は、東京都現代美術館のグループ展「翻訳できない わたしの言葉」で展示中で、2つの会場を行き交いながら楽しめる機会です。
東京都中央区銀座5-8-1銀座プレイス 6FURLhttps://www.sony.co.jp/united/imaging/gallery/
【9】<Event Area>東京都・渋谷区
「GENSEKI展示会 2024~輝く原石~」
~昨夏に開催された展覧会での作品の一部を展示・販売~
株式会社viviONが運営する「GENSEKI」は、クリエイターと企業のマッチングサービスです。クリエイターが作品を登録・公開し、クリエイターを探している人たちによるスムーズな仕事のオファーに役立っています。
「GENSEKI」は、2024年4月16日(火)に、書籍「GENSEKI art book 2024」も発売しました。そちらはイラストを発注する際にイラストレーターを探すことができる本で、表紙はYOOKI氏によって描かれています。
今回の展覧会では、YOOKI氏など “「GENSEKI」作家” の作品のほか、「GENSEKI」顧問の出水ぽすか氏、さいとうなおき氏の作品も販売されます。それぞれ特殊印刷が施され、ザラザラとした質感を表現した作品、カードゲームのキラカードを模した作品、角度によって見え方が変化する作品など、デジタルイラストとはまた異なる魅力を持った1点ものに仕上げられました。
作品は全て先着販売です。特別な作品を購入できるチャンスとして期待が高まります。
東京都渋谷区神宮前3-20-28 WEST 2-AURLhttps://lp.genseki.me/genseki-tenjikai* * * * * * * * * *
今回の記事では、ゴールデンウィーク中に訪れることのできる展覧会を紹介してきました。連休が明けてからも5月末や6月初旬まで引き続き開催される企画もいくつかありますが、ゴールデンウィークの終わりと同時に閉幕してしまうイベントも少なくありません。「行きたかったけれど見逃してしまった!」ということのないように、しっかりとスケジュールを組んでアート鑑賞を楽しみましょう。