◆横浜流星、ストイックな仕事論語る
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で演じる一本気で情に厚い、江戸のメディア王・蔦重のイメージから一転、ファッション誌で魅せるのは、最新ファッションに身を包みクールに他を圧倒する大人の色気。
昨年は、映画『正体』で、「第48回日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞と、時代劇、現代劇を問わず立て続けに話題作に出演してきた横浜。そんな横浜が、たびたび口にするフレーズが、「一作一作、すべてを代表作と言えるように」。映画『国宝』もその気持ちは変わらず、目指したのは本物の歌舞伎役者。「李相日監督からそう言われ、約1年の練習期間を経て死に物狂いで臨みました。ヒントだけを与えて答えは自分で探すというのが監督のやり方。本番の3か月は、暗い闇の中に立たされ、光を必死に探すような、孤独な作業の連続でした」と話した。
演じる歌舞伎役者・俊介のパーソナリティも演技を難しくしたという。「表面的には自分に甘く弱い人間。それでいて(ライバルの)喜久雄の前では葛藤や劣等感、心の揺れを隠したりもする。自分自身とは正反対の人物であることも、難しさがありました」とコメント。
一作一作を代表作にするー。とはいえ、キャリアを重ねるごとに高まる期待と重責ゆえに、高い壁に挑むことも度々。一方で、「つらさ・難しさの向こう側にある『芝居こそ、人生に捧げるに値するもの』という思いを再確認することになりました」とも語る。
インタビューに答える姿はとにかく穏やかで丁寧。一方で撮影になるとすぐさまプロモードにスイッチ。ポーズを決めるしなやか所作は映画のワンシーンを見ているかのよう。仕事を離れているつもりでも、つい仕事と結びつけて考えてしまうという横浜。「やっぱり、芝居以外は何もいらないんです」と旬な俳優はまさに求道者さながらだった。
なお今号の表紙は、女優の飯豊まりえが務める。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】