近年は核家族化も進み、一人暮らしの高齢者も増えてきています。

高齢者の一人暮らしでは、さまざまな問題が生じることがあり、その一つに食事の問題があります。

今回は、一人暮らし高齢者の食事のリスクと、冷凍配達弁当のメリットとデメリットなどについて説明します。

一人暮らしの高齢の親を持つ方はぜひ参考にしてみてください。

食事のリスクを抱える一人暮らし高齢者

一人で生活している高齢者の方々が、食事に関するさまざまなリスクに直面します。その代表的なものを紹介しましょう。

栄養バランスが偏りやすくなる

食事の準備や調理には手間がかかります。そのため、一人暮らしの高齢者は、手軽で簡単な食事や加工食品に頼りがちになり、栄養のバランスが偏りやすいのです。特に、食物繊維やタンパク質などの不足が懸念されます。

これが長期間続くと、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

食事量が低下しやすい

一人暮らしの高齢者は、孤独感や動機の低下などから食事の摂取量が低下しやすい傾向があります。そのため、必要な栄養素の摂取が難しくなり、体力や免疫力の低下を引き起こす可能性があります。また、適切な食事が摂れないと、栄養失調や体重減少などが懸念されます。

コミュニケーションが減る

いっしょに食事をする人がいないと、食事の楽しさや満足感が減少し、食欲不振や栄養不足につながる可能性があります。また、食事を通じてのコミュニケーションが減ることで、心身の健康に悪影響を及ぼすことが考えられます。



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冷凍宅配弁当のメリット・デメリット

上記のようなリスクを回避する方法として冷凍宅配食品があります。

毎食でなくても冷凍宅配弁当を少し取り入れることでも効果があると考えられています。そのメリット・デメリットを解説いたします。

メリット

食事の形態が選べる

冷凍宅配弁当では、やわらかい食事やムース状の食事など、さまざまな食形態が選べます。嚥下機能が低下して噛むことが難しかったり、飲み込みに不安のある方でも安心して利用できます。

栄養バランスが良い

冷凍宅配食品は、必要な栄養素をバランスよく摂取できるように工夫されています。健康を維持するために必要な栄養が確実に摂れるので、健康状態の維持・改善効果が期待できます。

簡単に調理できて準備が楽

冷凍宅配弁当は電子レンジで手軽に調理できるので、手間や時間をかけずに食事を用意できます。

自分で用意するのが面倒くさいという方でも容易にバランスの良い食事を楽しめます。

腎臓病や糖尿病用の食事も用意されている

腎臓病や糖尿病など、特定の疾患に対応した食事が提供されています。専門的なニーズに合わせたメニューが充実している点も特徴のひとつです。

長期保存が可能

冷凍保存されているため、長期間にわたって新鮮な状態が保たれます。急な用事や外出が多い方でも、腐ったりする心配が少ないのが魅力です。

デメリット

価格がやや高めに設定されている

冷凍宅配弁当は手軽さや栄養バランスの良さに対する一方で、ほかの食事よりもやや高い価格帯になることがあります。提供するメーカーによっても異なりますが、事前に予算を確認する必要があります。

冷凍庫がかさばる

当然ながら冷凍保存が必要なため、冷凍庫のスペースを確保する必要があります。すでに冷凍庫がいっぱいという方は、事前に整理しておかなければなりません。

このようなメリットとデメリットを考慮して、生活スタイルや健康状態に合った冷凍宅配弁当サービスを選ぶことが重要です。

冷凍宅配弁当の選び方

近年、冷凍宅配弁当を提供するメーカーが増えており、どんなサービスを選べばいいか迷う方もいるでしょう。

そんなときは、以下のポイントを選ぶときの参考にしてください。

サービスを選ぶときのポイント

嚥下機能の状態に合わせた食形態があるか?

嚥下機能が低下した高齢者の場合、ムース食ややわらか食があるかを確認しましょう。一人暮らし高齢者の場合、喉につまらせてしまったりすると、介助者がそばにいないので危険な状態になる可能性があります。

まずはサービスを利用する高齢者の健康状態を把握して、どんな食事が適しているのか医師やリハビリ専門職などにアドバイスを求めると良いでしょう。

塩分やカロリー制限が必要か?

腎臓病や糖尿病などの食事制限がある人は、塩分やカロリー制限が重要です。自分の体に合った栄養バランスが考慮されたメニューが提供されているか、事前に確認しましょう。

サンプルの写真が好みに合っているか?

会社のウェブサイトやパンフレットに掲載されているサンプル写真を注意深くチェックしましょう。見た目がおいしそうであることは、食事の満足度に大きく影響します。サービスを利用する方の好みに合った料理が提供されているかを確認しておくと良いでしょう。

なかには、数食限定のお試し価格で提供をしているサービスもありますので、まずはそこから始めてみるのも良いかもしれません。

メニューの種類は豊富か?

毎日同じメニューでは飽きてしまうこともあります。冷凍宅配弁当のメニューが豊富で、どのようなラインアップになっているかも大切なポイントです。栄養バランスはもちろん、食の好みも含めて、何が良いのか本人と一緒に確認すると良いでしょう。

1回の配達量が冷凍庫に入るか?

一度に届く量がきちんと冷凍庫に収まるかどうかも重要です。スペースに余裕があるかどうか確認し、無駄なく受け取れるように心がけましょう。

これらのポイントを踏まえて、比較検討することでできる限り利用する方に合ったサービスを選ぶことが大切です。飽きたら他の会社を試してみると、新たな発見があるかもしれませんね。

一人暮らし高齢者におすすめの冷凍宅配弁当!そのメリット・デメリットから考えるサービスの選び方

今回は、一人暮らし高齢者の食事のリスクとおすすめの冷凍配達弁当のメリットとデメリットについて説明しました。

一人暮らしの高齢者が自ら冷凍宅配弁当を頼むことは大変かもしれませんので、子どもがプレゼントといった形で、定期的に頼んであげるのも良いでしょう。食事は健康づくりの第一歩。一人暮らしの親の食事が心配な方は、まず最近の食事について聞いてから、冷凍宅配食品の活用を検討しましょう。