秋冬野菜の収穫も終わり、畑も、畑仕事もちょっとひと休み。こんなときに、やっておきたいのが土のリフレッシュと堆肥作りです。
春に向けて土を健康にし、栄養いっぱいの堆肥も用意して、おいしい野菜と収穫量アップを目指しましょう! 恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんが、よい土の5つの条件を教えてくれました。

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■よい土を作るには、今がチャンス!

1年間、いろいろな野菜を育ててきた畑の土。たくさんの野菜に栄養を与え続け、少々お疲れモードになっています。そのままでは春から育てる野菜の収穫量が減ってしまううえ、病原菌や害虫のリスクも高まります。
秋冬野菜の収穫が終わり、畑仕事も一段落したこの時期こそ、よい土作りのチャンス。じっくりと土をリセットすることで、土の中に潜む病原菌や害虫を退治でき、来春からの収穫量アップも期待できます。


■よい土の5つの条件

1 水はけと通気性がよい
水たまりができるような土や粘土質の土は、空気や水も通りにくく、根腐れの原因に。
2 保水力がある
水もちの悪い砂質の土は乾燥しやすく、根が肥料を吸収しにくくなります。
3 適度は肥料分を含む
野菜が成長するためには、適度な栄養分が必要。施した肥料を蓄えておく力(保肥力)も大切です。
4 病原菌・害虫が少ない
野菜の大敵、病気や害虫の被害はできるだけ避けたいもの。
5 酸度が適正
野菜ごとに適した酸度になるよう、苦土石灰(くどせっかい)で調整しましょう。

※テキストでは寒起こしによる土のリフレッシュ方法、堆肥をコンポスターで作る手順などを詳しく紹介しています。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2021年2・3月号より