「Camp Gear Note」とは……

飽きのこないクラシカルなデザインに、最新テクノロジーを搭載した優れた機能性。既存のものにありそうでなかった、その絶妙なバランス感のLEDランタンが話題となり、上陸からわずか2年で「ベアボーンズ」は日本のキャンパーたちにすっかり馴染みのブランドになった。

入荷即完売が続くLEDランタンばかりに注目が集まるが、実はガーデンニングツールからクッキングツールまで、幅広いラインナップを展開していることはご存知だろうか。

 


ありそうでなかったデザイン性と機能性を両立したランタンシリーズ

カラビナで吊るしても、置いても使える2-WAY仕様。充電は内蔵USBケーブルで。

日本でベアボーンズを一躍有名にしたのは、この「ビーコンライトLED」だろう。

鉱山のトンネルで働く労働者が使っていたライトがデザインソースとなっている。バッテリーは経済的な充電式。ハイモードで3時間、ローモードなら200時間も連続点灯が可能。吊るしても置いてもOKな使い勝手の良さも、人気の秘密といえよう。

電球にエジソンバルブ、ホヤには気泡入りのガラスを用い、柔らかい光を生み出す。

新作モデルにも注目してみよう。入荷すると即完売状態が続く「レイルロードランタンLED」は、戦前に北米の鉄道会社で使われていたロードランプをモチーフにデザインされている。

電球には暖かな雰囲気を演出するエジソンバルブタイプの暖色LEDを採用。光は無段階で調整できる。

ハイモードで4時間、ローモードは100時間連続で使用できる充電式バッテリーを搭載し、見た目はクラシックだが中身はしっかり現代仕様だ。


育てることも、食のカテゴリーのひとつとみなす

家庭菜園やベランダ農園にもぴったりのラインナップ。

ベアボーンズは、「灯り」と共に「食」にまつわる製品開発にも力を入れている。調理道具はもちろん、彼らにとって食べ物を育てるための道具も、「食」のひとつだ。

日本ではまだ馴染みが薄いが、彼らのガーデニングツールはランタンと並び、本国で人気を集めているシリーズ。素材には水とサビに強い熱処理を施したステンレスを用いている。美しいカーブは人間工学に基づいたデザインで、見た目だけでなく、使いやすさも追求して設計されている。

新しいことを始めるならば、お気に入りの道具を探すところから始めてほしい。

自粛期間を機に、庭先やベランダでの土いじりに手を出し始めた方は少なくないだろう。

ホームセンターで販売されている道具では、今ひとつ物足りない。そんな方でもきっと満足できる、道具としての魅力に溢れるラインナップが揃っている。

斧や日本の鉈から発想を得た刃物など、より本格的な庭仕事に対応する道具も充実している。

細部の工夫が光る、クッキングツールもお見逃しなく

幼少期から料理好きだという、創業者のロバートの意見が存分に反映されている。

同じく「食」にまつわるギアとして、クッキングツールの開発にも力を入れている。

中でも、自宅キッチンとキャンプ、どちらでも使い勝手がいいようにデザインされたキャストアイアンのシリーズに注目してみよう。

焚き火からガス火までOK。用途の広さは、料理の選択肢の広さとも言える。

ダッチオーブンを例にとると、その徹底したこだわりがよくわかる。

例えば、鍋の内側はスープやソースがすくいやすいよう湾曲させた構造になってる。蓋の内側にはズレを防止する出っ張りを設けているが、ずらして置くとこの出っ張りが隙間を作り、蒸気を逃がせる仕組みだ。

またボトム形状もよく考えられており、焚き火だけでなくガス台にもしっかりフィット。熱を分散させつつコイル状のハンドルも握りやすく、使い込むほどに違いを実感できる。

落ち着いたアンティークカッパー色は使う場所を選ばない。

ホウロウ加工が施されたカトラリーシリーズも、長年使い込んだアンティークのような雰囲気を楽しめる。縁はステンレスリムで補強され、表情が1点1点違うのも面白い。

食洗機で洗うことも可能だ。

カップ、プレート、ボウルは、全て2個セットで販売されている。

前編で紹介した通り、ベアボーンズの製品は自宅や庭、アウトドアというフィールドの境界線がない環境下で開発されている。彼らの主眼は「どこで使うか」よりも「どう使うか」なのだ。

これからキャンプやガーデンニングを新たに始めてみたいなら、どう使うかを徹底的に考えて作られた道具を手にして欲しい。新しいことを始めるならば、お気に入りの道具を持つことこそが長続きの秘訣である。

[問い合わせ]
エイアンドエフ
03-3209-7575
http://barebonesliving.jp

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「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。 上に戻る

池田 圭=取材・文・写真

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